本の詰まった地下街はまるで知的ラビリンス『有隣堂書店 横浜駅西口店』［横浜］
横浜駅西口の広大な地下街に書籍、コミック、専門書、文具の各売り場が点在し、全エリアを巡る楽しみさえある巨大な書店。中央通路に面した売り場には書籍をはじめとした話題のものが集められ、行き交う人が自然と足を止める。ここでは書籍、雑誌、絵本といったジャンルを超えて興味を広げられるように趣向を凝らした陳列がされ、新たな知の世界との出合いに満ちている。
今、読んでほしい一冊はコレ！
『海炭市叙景』（小学館文庫） 佐藤泰志著 770円
「村上春樹と対比し、光と影のように評された著者の作品に今こそ触れてください」（主任 高岸 秀〈ひでる〉さん）
『有隣堂 横浜駅西口店』店舗詳細
旅の合間のひとときに地元の文化に触れる『三省堂書店 新横浜店』［新横浜］
東海道新幹線の玄関口、新横浜。駅前にはビジネス街が広がり日産スタジアムや横浜アリーナへの最寄り駅でもあることから、駅直結のビルには毎日さまざまな客層が訪れる。一般書、児童書、コミック、文具などに分かれ、中でも専門書コーナーの充実度は大型店舗ならでは。横浜の魅力を伝える書籍や漫画、おみやげにちょうどいい雑貨も揃い、旅客でなくとも足を運びたい場所だ。
今、読んでほしい一冊はコレ！
『我がマリノスに優るあらめや』（集英社）二宮寿朗著 1980円
「地元チーム横浜F・マリノスの創設からの歴史が描かれ、胸の熱くなる一冊です」（店長 河野拓人さん）
『三省堂書店 新横浜店』店舗詳細
本を選びカフェで寛ぐシアワセを『くまざわ書店 ジョイナステラス二俣川店』［二俣川］
新横浜線開業によって都心へのアクセスがよくなり、近隣住民だけでなく遠方からも多くの人が訪れる二俣川駅の本屋さん。相模鉄道関連の書籍を集め、鉄道ファンの心を摑みながら、児童書や文具の品揃えも充実。親子が楽しく本選びをできる工夫がされた、明るい雰囲気の店内だ。一角に併設されたカフェでゆったりと本を読めるので、地元の人の憩いの場としても愛されている。
今、読んでほしい一冊はコレ！
『日本のもじ鉄 鉄道サインと書体の図鑑』（三才ブックス）石川祐基著 2860円
「日本の駅名標の文字の多様さとデザインの面白さを楽しめる一冊です」（店長 今井真史さん）
『くまざわ書店 ジョイナステラス二俣川店』店舗詳細
海を見ながら絵本を選べる本屋さん『紀伊國屋書店 横浜店』［横浜］
横浜駅東口のそごう横浜店にある総合書店。600坪もの広いフロアには雑誌、コミック、文芸書、実用書、洋書など幅広い分野の約39万冊を取り揃える。横浜港を望む窓前に設けられた明るい児童書コーナー、哲学書や学術書のラインアップの豊富さは見どころの一つだ。入り口付近に並ぶ話題書や、担当書店員さんの思い入れを感じる選書がなされたフェアやイベントの展開も楽しい。
今、読んでほしい一冊はコレ！
『放課後の時間割』（偕成社文庫）岡田 淳著 770円
「小学生向けのファンタジーですが、大人も素直に入り込める不思議なお話です」（店長千葉 拓〈ひらく〉さん）
『紀伊國屋書店 横浜店』店舗詳細
学習に必要なものが揃う店『丸善 日吉東急アベニュー店』［日吉］
2023年3月1日のオープンより、ニーズに応えた品揃えを心がけている。特に文庫本の棚に力を入れ、地域の人に少しでも多くの本に出合ってほしいとの願いが込められているそう。また本だけでなく文房具や知育玩具など子育てや学習に必要な雑貨からハイエンドな筆記具などのコーナーもあり、穏やかな住宅地やキャンパスに囲まれた日吉駅を利用する多くの人に欠かせない存在になるだろう。
今、読んでほしい一冊はコレ！
『生の短さについて 他二篇』（岩波文庫）セネカ著 990円
「悩める学生さんにこそ読んで欲しい西洋哲学書。心に刺さる一文に出合えます」（店長 渡辺泰弘さん）
『丸善 日吉東急アベニュー店』店舗詳細
取材・文＝関みどり 撮影＝逢坂 聡
『散歩の達人』2023年5月号より
