納言志るこ店

心まで甘く包み込む、昔ながらの味わい

ノスタルジックな味わいのクリームぜんざい600円。
ノスタルジックな味わいのクリームぜんざい600円。

初代がこの地に開業したのは戦後のこと。近くの学校に通う女子学生が放課後に集まったり、恋心を抱く相手の顔を一目見ようと男子学生が訪れたり、胸がきゅんとなるような青春が繰り広げられていた。そんな昔なじみの客にも人気のクリームぜんざいが、夏のおすすめ。小豆の素朴な風味とアイスクリームの華やかな甘みが溶け合い、口の中でふわっと花開くのだ。さらに、鼻腔いっぱいに膨らむ甘い香り。嗚呼、うっとり。

戦後、学生の寄り道は校則で厳しく禁止されていたが、見回りにきた先生が「ここならOK」とするほど初代への信頼は厚かったという。
戦後、学生の寄り道は校則で厳しく禁止されていたが、見回りにきた先生が「ここならOK」とするほど初代への信頼は厚かったという。

『納言志るこ店』店舗詳細

住所:神奈川県鎌倉市小町1-5-10/営業時間:11:00~17:15LO/定休日:水・第3木/アクセス:JR横須賀線・江ノ電鎌倉駅から徒歩3分

珈琲ヲガタ

男の夢(!?)である‟俺流”を極めた店

ケーキセット1200円。ヲガタブレンド単品650 円は、苦みがしっかりありながら、後味すっきり。
ケーキセット1200円。ヲガタブレンド単品650 円は、苦みがしっかりありながら、後味すっきり。

コーヒーを愛して30年以上の緒形有紀さんが営むコーヒー店。看板はもちろん、自家焙煎の豆をハンドドリップした一杯だが、この店にはもうひとつ名物がある。「365日あんこを食べたいくらい好き」という緒形さんによる、その名もロールケーキ十勝小豆。製菓修業はしていない。小豆の粒の形を残しつつ、食べ進めるうちにふわふわの内側が現れるよう計算された完全俺流レシピだ。甘さ控えめで、コーヒーとのマリアージュもバッチリ。

有田焼など、緒形さんが好きで集めたカップがずらり。季節やお客の印象に合わせて選ぶという。
有田焼など、緒形さんが好きで集めたカップがずらり。季節やお客の印象に合わせて選ぶという。

『珈琲ヲガタ』店舗詳細

住所:神奈川県鎌倉市御成町11-3 2F/営業時間:9:00~19:00/定休日:第1・3・5木休/アクセス:JR横須賀線北鎌倉駅から徒歩8分

円覚寺如意庵茶寮 安寧 an-nei

悩めるおじさんをも癒やしてくれる

安寧あんみつは、国産の材料で一つひとつ手作りしている。ほうじ茶、口直しの昆布煮が付いて1000円。
安寧あんみつは、国産の材料で一つひとつ手作りしている。ほうじ茶、口直しの昆布煮が付いて1000円。

山裾に広がる境内に、清々しい空気が満ちる円覚寺。その住職の妻が、普段は非公開の如意庵で週3日のみ茶寮を開く。ぜひものは、安寧あんみつ。寒天は1、2時間かけて手作りし、白玉は注文が入ってから茹でるのでつるりとして弾力があり、噛むと軽く歯を跳ね返す。抹茶アイスには濃茶をたらり。「毎週のように通うおじさんもいる」そうで、きっとこの雑味のない甘みと、縁側から見える景色に心が洗われていることだろう。

庭を望む縁側のカウンター席や、座敷席を用意。
庭を望む縁側のカウンター席や、座敷席を用意。

『円覚寺如意庵茶寮 安寧 an-nei』店舗詳細

住所:神奈川県鎌倉市山ノ内425/営業時間:10:00~16:00/定休日:月・火・土・日(第2土の11:30~13:30~のみランチ営業、要予約。甘味は15:00~)/アクセス:JR横須賀線北鎌倉駅から徒歩8分

OXYMORON komachi

あれこれ着飾らないところが素敵

プリン・ア・ラ・モード990円。オクシモロン マイルドコーヒー660円は、スイーツとセットで100円引き。
プリン・ア・ラ・モード990円。オクシモロン マイルドコーヒー660円は、スイーツとセットで100円引き。

すっきりとした店内に味のある古家具を配置。色褪せたテーブルにこのプリン・ア・ラ・モードを置くと、ほっこりと落ち着いた雰囲気になりとても絵になる。ほろ苦いカラメルを纏ったプリンは、昔ながらの固めの食感で、卵の甘みがじんわり。脇に添えた生クリーム、アイスとのバランスや、香ばしい自家製サブレとの対比も絶妙だ。フルーツは、あえてバナナだけに。紛れもなくプリンが主役の、シンプルかつ端正な一品。

穏やかな空気が流れる店内。オリジナルレシピのカレーにも熱狂的ファンが多い。
穏やかな空気が流れる店内。オリジナルレシピのカレーにも熱狂的ファンが多い。

『OXYMORON komachi』店舗詳細

住所:神奈川県鎌倉市雪ノ下1-5-38 こもれび禄岸2F/営業時間:11:00~17:30LO/定休日:水(祝日の場合翌日休み)/アクセス:JR横須賀線・江ノ電鎌倉駅から徒歩7分

構成=柿崎真英 取材・文=信藤舞子 撮影=金井塚太郎、猪俣慎吾