幅広いジャンルが揃う安心感『ジュンク堂書店 柏モディ店』[柏]

上りエスカレーターを下りてすぐの一等地には地元本。新刊・話題書は手に取りやすい陳列になっている。
上りエスカレーターを下りてすぐの一等地には地元本。新刊・話題書は手に取りやすい陳列になっている。

テナントとして入っている「柏モディ」には女性をターゲットにした店舗が多いため、女性向けの実用書や児童書のコーナーが広く充実している。とはいえ、ビジネスや人文なども入門書から専門書まで圧巻の品揃えで、幅広い年齢層のニーズに応える。柏周辺はもちろん、千葉県をよく知るためのガイドなど、地元を深く掘り下げる本のコーナーも人気だ。

図書館のような棚の並びは、ジュンク堂ならではの光景。
図書館のような棚の並びは、ジュンク堂ならではの光景。

スタッフ 安田夏来(なつき)さん おすすめの1冊

『北欧こじらせ日記』(世界文化ブックス) 週末北欧部chika 著 1540円

フィンランド好きが高じて現地で寿司職人になるべく奮闘するコミックエッセイ。海外紀行の棚に。

『ジュンク堂書店 柏モディ店』店舗詳細

住所:千葉県柏市柏1-2-26柏モディ5F/営業時間:10:30~20:00/定休日:無/アクセス:JR常磐線・東武鉄道アーバンパークライン柏駅から徒歩1分

すみずみまで楽しい本のパラダイス『紀伊國屋書店 流山おおたかの森店』[流山おおたかの森]

コミック売場の装飾のほんの一例。漫画の立体化作品ともいえる。スタッフの熱意が伝わってくる。
コミック売場の装飾のほんの一例。漫画の立体化作品ともいえる。スタッフの熱意が伝わってくる。

2007年、『おおたかの森S・C』開業と同時にオープン。店内は広大だが、通路が広く棚も低くて見通しがよい。本の表紙を見せる面陳列が随所にあり、売り場にめりはりを利かせ本が見つけやすくなっている。幅広い品揃えのなかでも売れ筋は児童書とコミック。特にコミック売場は立体の装飾がにぎやかで、作品世界が飛び出してきたような高揚感がある。

2022年12月発売の『流山がすごい』は、既に1500冊超えの売り上げ。(取材時)
2022年12月発売の『流山がすごい』は、既に1500冊超えの売り上げ。(取材時)

店長 石井温己さん おすすめの1冊

『流山がすごい』(新潮新書) 大西康之 著 858円

人口増加率が全国トップとなっている流山市の取り組みを、キーパーソンの徹底取材で紹介。

『紀伊國屋書店 流山おおたかの森店』店舗詳細

住所:千葉県流山市おおたかの森南1-5-1 流山おおたかの森S・C2F/営業時間:10:00~21:00/定休日:無/アクセス:つくばエクスプレス・東武鉄道アーバンパークライン流山おおたかの森駅から徒歩1分

取材・文=屋敷直子 撮影=鈴木愛子

所沢、東村山、清瀬、東久留米と、西武線沿線で近いようでいて、それぞれ少しずつ個性が分かれる街だ。地域の個性は地元の書店の棚に表れる。「作家が住んでいた」「作品の舞台になっている」など、地元愛をくすぐる情報もあり。
神保町が本屋街となったのには、街の歴史に秘密があるという。江戸時代、周辺には武家屋敷が非常に多かった。それが明治に入って各地に移り、屋敷は空き家に。そこへ多くの学校が建てられた。次々と学校が建てられたことで、自然と書物の需要も増えていったという。ずらりと並ぶ書店は、それぞれに得意分野があるので、競合もしない。むしろ、ここへ来ればきっと見つかる! そんな宝探しのようなワクワク感を味わえる、貴重な本屋街に感謝。
知らない街に来たら、目についた本屋さんに入ってみましょう。その品揃えは、住む人の要求や欲求に応えているはずです。だから、街を知るなら棚を見る! ついでに自分の知識欲も満たされて、良いことしかありません。
都心でもなく、郊外でもなく、独自の風土と地域性がある鎌倉。昔も今も、その空気感を求めて、この地に居を構える作家や写真家が多く、書店も充実しています。この地に根付く古書店・新刊書店を4店ご紹介します。