アパートの一室に開いた新たな場『鎌倉_今小路ブックストア』[鎌倉]

庭から差し込む光が店内を穏やかに照らす。
庭から差し込む光が店内を穏やかに照らす。

アパートの入り口に立つ「本」の看板につられて1階奥の一室に入ってみると、壁沿いの棚や中央の大きな机に、本がぎっしり並んでいる。庭に面した位置にソファもあり、思いがけない空間に心が躍る。店主の高木徳昭さんは映像プロデューサーでもあり、独立して会社を興し、2021年4月に古書店を開いた。映画はもちろん、旅や歴史の本を厚く揃えている。レジ横、村上春樹の一群は入魂の棚だ。

長く読んできた村上春樹の著作は充実のラインナップ。
長く読んできた村上春樹の著作は充実のラインナップ。
ソファ横の棚には洋書も多い。
ソファ横の棚には洋書も多い。
「街に本屋がある風景が好きです」と店主の高木さん。
「街に本屋がある風景が好きです」と店主の高木さん。
靴を脱いで室内に上がる。
靴を脱いで室内に上がる。

この街らしい本&おすすめ本

小津安二郎 晩秋の味 尾形敏朗 著 河出書房新社。世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド 村上春樹 著/新潮社。
小津安二郎 晩秋の味 尾形敏朗 著 河出書房新社。世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド 村上春樹 著/新潮社。

『鎌倉_今小路ブックストア』店舗詳細

住所:神奈川県鎌倉市扇ガ谷1-7-7 今小路荘103/営業時間:土・日の10:00~日没/アクセス:JR横須賀線・江ノ電鎌倉駅から徒歩5分

創業112年鎌倉の「顔」『島森書店 鎌倉本店』[鎌倉]

店内は1階、半地下、中2階と多層構造。
店内は1階、半地下、中2階と多層構造。

駅に近く、観光客も地元の人も頼りにする地元密着の老舗書店。鎌倉の風土や歴史の本にはもともと力を入れていたが、2022年はNHKの大河ドラマの影響もあって棚を増やし、通常の3倍の広さになっている。『吾妻鏡』などの古典にはじまり、歴史解説、伝記、ゆかりの地巡りのガイド本など、バラエティに富んだご当地本の並びは壮観。在住の作家の作品も数多く、鎌倉を知るにはまず立ち寄りたい。

レジ横の鎌倉本コーナー。単行本、文庫、新書、学習漫画と判型もさまざま。
レジ横の鎌倉本コーナー。単行本、文庫、新書、学習漫画と判型もさまざま。
中2階の文具売り場はグリーティングカードも充実。
中2階の文具売り場はグリーティングカードも充実。

この街らしい本&おすすめ本

鎌倉遠足 (株)ウォレック。かまくら子ども風土記 鎌倉市教育委員会。
鎌倉遠足 (株)ウォレック。かまくら子ども風土記 鎌倉市教育委員会。

『島森書店 鎌倉本店』店舗詳細

住所:神奈川県鎌倉市小町1-9-3/営業時間:9:30~20:00/定休日:無/アクセス:JR横須賀線・江ノ電鎌倉駅から徒歩1分

本を通して対話する書店『ポルベニールブックストア』[大船]

木を生かした内装は落ち着きがある。
木を生かした内装は落ち着きがある。

店主の金野典彦さんは出版社に勤めたのち、2018年11月に店を開いた。棚に並ぶのは絵本、自然科学、社会科学、国内外の文化や旅と幅広く「自分の好奇心が選書の基準」という。自身がこれまで本から受けた影響はとても大きく、置く本には1冊1冊に理由がある。お客さんから相談を受けることも増え「対話することで、その人にとって予想を超えた本にたどり着ければいいなと思っています」。

世界各地の旅行記のコーナー。
世界各地の旅行記のコーナー。
店内中央の平台は、生き方の指針となるような本が多い。
店内中央の平台は、生き方の指針となるような本が多い。
店主の金野典彦さん。世界各地を旅して、暮らす街と働く場所を近づけたいと思った。
店主の金野典彦さん。世界各地を旅して、暮らす街と働く場所を近づけたいと思った。
店名は、南米チリにある街の名前が由来。
店名は、南米チリにある街の名前が由来。

この街らしい本&おすすめ本

旅をひとさじ てくてくラーハ日記 松本智秋 著/みずき書林。改訂版 鎌倉&三浦半島 山から海へ30コース 樋口一郎 著/東京新聞。
旅をひとさじ てくてくラーハ日記 松本智秋 著/みずき書林。改訂版 鎌倉&三浦半島 山から海へ30コース 樋口一郎 著/東京新聞。

『ポルベニールブックストア』店舗詳細

住所:神奈川県鎌倉市大船3-4-6 清水ビル1F D/営業時間:10:30~12:00・13:00~18:00(平日12:00~13:00はシエスタ、土・日・祝は通し営業)/定休日:火・水/アクセス:JR・湘南モノレール大船駅から徒歩6分

本がある生活を支える街の書店『文教堂 鎌倉とうきゅう店』[鎌倉]

入り口の平台は、鎌倉本、新刊のほかテレビなどで話題の本も並ぶ。
入り口の平台は、鎌倉本、新刊のほかテレビなどで話題の本も並ぶ。

スーパーや家電量販店、生活雑貨の店が入るビルの6階にあり、買いもの帰りの地元の人でにぎわう。入り口の平台は、エスカレーターを上がってきた人の目に入りやすいように角度をつけて並べていたり、表紙と背を交互に見せてメリハリを出したり、本を見つけやすいような工夫が随所に光る。そのときどきの世情に沿った品揃えで、地域の人々の暮らしを支える生活密着のお店だ。

時代小説は安定の人気。発売日に買いにくるお客さんも多い。
時代小説は安定の人気。発売日に買いにくるお客さんも多い。
店長の鈴木さん。鎌倉店に来て約5年。
店長の鈴木さん。鎌倉店に来て約5年。

この街らしい本&おすすめ本

なぜ僕らは働くのか 池上彰 監修/Gakken。新版 湘南ハイク 山と渓谷社。三千円の使いかた 原田ひ香 著 中公文庫。
なぜ僕らは働くのか 池上彰 監修/Gakken。新版 湘南ハイク 山と渓谷社。三千円の使いかた 原田ひ香 著 中公文庫。

『文教堂 鎌倉とうきゅう店』店舗詳細

住所:神奈川県鎌倉市小町1-2-12 東急ストア鎌倉店6F/営業時間:9:00~20:00/定休日:無/アクセス:JR横須賀線・江ノ電鎌倉駅から徒歩1分

取材・文=屋敷直子 撮影=加藤熊三