脂多めでもクドくない 独自の豚骨スープ『らーめん弁慶 堀切店』
30年以上前に屋台として開業。国産チャーシューをこれでもかとばかりに盛り付けたチャーシューメンは、当時から変わらない味を守る看板メニューだ。鶏、豚、香味野菜をベースにしたスープの最大の特徴が、日本国内でも屈指といわれる背脂の量。「独自の製法で、脂っぽさを感じさせないから、女性にも好評」と語る、店長の星野聡史さん。ギタギタ系がお好みなら、背脂多めで注文するべし。
『らーめん弁慶 堀切店』店舗詳細
土・日や暑い季節限定も登場 組み合わせ自在がうれしい『タイ国料理 チャイタレー』
主菜を約10種から2つ選ぶランチは、土・日限定のカオマンガイが人気。金曜に届く大山鶏でスープを取り、そのスープでジャスミン米を炊く。しっとり締まった身、プルンとした皮が、「本場に近い」と、店主の賞雅大祐さん。もう一品は、暑くなると作る、やや辛でスッキリした冷製トムヤムクンヌードルを合わせたい。さらに、妻・カモンラットさん自慢のデザートは、タイ産マンゴーを使うプリン。「甘みが深まる雨季後、6月が最高!」。
『タイ国料理 チャイタレー』店舗詳細
盛り付けまで細心の気配り あぁ、麗しき大人様ランチよ。『洋食工房ヒロ』
皿が運ばれると、誰もが歓声を上げる。自家製ドレッシングをサンドしたサラダは、キャロットラペと赤キャベツのマリネを冠し、富士山のごとし。その傍らには、フライパンで一人前ずつ焼き上げたハンバーグと、マッシュポテトを土台にしたエビフライが見事な反りを見せる。浅草『ヨシカミ』で腕を磨いたシェフの飯田裕史さんは「最後まで丁寧に仕事する」が信条。手みやげには2枚重ねにしたカツサンドを。株が上がること請け合いだ。
『洋食工房ヒロ』店舗詳細
飽くなき探究心が生んだそばの新たな食べ方。『民芸そば処 玄庵』
代表の貝塚隆雄さんは西洋家具屋から転身。凄まじき研究により、製粉所を併設し、そば教室も始めて卒業生が全国で店を構える。店では「茨城の常陸秋そばが一番」と、太鼓判を押すそばの実を、しっとりキメ細かく挽き、手打ちした十割、二八を用意。本がつおを利かせたそばつゆにつければ、コシ、喉越し、香りよし。また、サラダ蕎麦は大根やニンジンなどの豊富な野菜が爽やかさとそばの旨味を引き立てる。玄庵オリジナルの汁とともにさっぱりといただこう。
『民芸そば処 玄庵』店舗詳細
普段の暮らしを豊かにする。『cafe・zakka・gallery aire ameno』
窓が大きくのびやかな空間で、仲睦まじい雨宮一浩さん・愛さん夫妻に迎えられると、瞬時に心が穏やかになっていく。「ここには、祖父が昭和5年(1930)に始めた金物屋があったんです」。釘から台所用品まで揃う便利なお店として親しまれたが、2007年に閉店。その後、倉庫だったフロアを改装し、雑貨も置くカフェを作った。メニューは2人が選んだ素材を使い、コーヒーは世田谷の『GLAUBELL(グラウベル) COFFEE』の豆を使う。オーガニックの中深煎りと深煎りを、ドリッパーを使い分けゆっくり抽出する。手渡すものは変われど、昔も今も街に大切な存在。
『cafe・zakka・gallery aire ameno』店舗詳細
構成=株式会社エスティフ 取材・文=上原 純(Office Ti+)、佐藤さゆり・松井一恵(teamまめ) 撮影=オカダタカオ、小野広幸、金井塚太郎