縁をつないできたワインと野菜を大切に。『grege(グレージュ)』

カウンター席の奥には広々としたテーブル席がある。
カウンター席の奥には広々としたテーブル席がある。
趣のあるカウンター席。
趣のあるカウンター席。
店主 小高直斗さん(右)とスタッフ 熊谷さゆさん。「20種以上のワインをグラスで楽しめます!」。
店主 小高直斗さん(右)とスタッフ 熊谷さゆさん。「20種以上のワインをグラスで楽しめます!」。

「今のお店があるのは、いろんな方とのご縁のおかげ」と話す店主の小高直斗さん。群馬県嬬恋村のホウレンソウとの出合いから野菜のおいしさに目覚め、自宅の大家さんの畑を手伝い始めて野菜も自家栽培するように。同時期に知り合った宮城県川崎町のワイナリー『アルフィオーレ』は、優しい味が野菜を活かした料理とぴったり。白玉粉とレモンの生地で包んだサーモンのクレープをはじめ、センスの光る料理にもファンが多い。

サーモンのクレープ800円。
サーモンのクレープ800円。
トマトのうまみが効いたラムのシシカバブ2400円。
トマトのうまみが効いたラムのシシカバブ2400円。
緑なすのブレゼ1200円は豆腐とグリーンオリーブのソース、マスカットの一体感が絶品。
緑なすのブレゼ1200円は豆腐とグリーンオリーブのソース、マスカットの一体感が絶品。
千夢ワイナリーの「織」。体になじむようなやわらかい味に驚く。グラスワインは800円~。
千夢ワイナリーの「織」。体になじむようなやわらかい味に驚く。グラスワインは800円~。
健全な土壌を育み、自園でのブドウ栽培にも取り組んでいる『アルフィオーレ』のワインボトル。
健全な土壌を育み、自園でのブドウ栽培にも取り組んでいる『アルフィオーレ』のワインボトル。

『grege』店舗詳細

住所:東京都八王子市東町1-11 久保田ビル101/営業時間:12:00~14:00LO・18:00~23:00LO(フード)/定休日:不定休(Instagramを参照)/アクセス:京王電鉄京王線京王八王子駅から徒歩3分

ぜいたくに貝づくしもよし、サク飲みだけでもOK。『八王子 貝介』

コの字カウンターでBGMはラジオ。タイラガイの海苔巻きを手渡しするお通しもユニーク。「サプライズのおもてなしもお楽しみに!」。
コの字カウンターでBGMはラジオ。タイラガイの海苔巻きを手渡しするお通しもユニーク。「サプライズのおもてなしもお楽しみに!」。
貝刺3点盛1500円、焼き蛤 4個1000円、おでんおまかせ盛り 3種700円。日本酒は500円~。
貝刺3点盛1500円、焼き蛤 4個1000円、おでんおまかせ盛り 3種700円。日本酒は500円~。

貝刺に煎り酒を付けて味わうと、貝の持ち味が引き立ちながら、ほどよいアクセントとなる梅の塩味が絶妙だ。貝は日替わりで約10種類揃い、刺し身や焼き貝のほか、おでんの具に加わることも。さらに、ポテサラや酢の物、おひたしなど軽い酒の肴もあり、貝料理店だから高級でしょ、と思ったら大間違い。「つまみとお酒一杯だけでも大歓迎!」とは、店長の曽根原達夫さん。食事中のちょっとした気配りにも心をつかまれる。

痛風鍋 1人2200円。味噌を合わせたあん肝を溶かして味わう。
痛風鍋 1人2200円。味噌を合わせたあん肝を溶かして味わう。
どぶ漬けでキンキンに冷えた瓶ビールのほか、ワインもいち押し。
どぶ漬けでキンキンに冷えた瓶ビールのほか、ワインもいち押し。

『八王子 貝介』店舗詳細

住所:東京都八王子市三崎町6-15 清水ビル1F/営業時間:16:00~22:00LO/定休日:無/アクセス:JR八王子駅から徒歩4分

『TRATTORIA 福祐(ふくすけ)』はワインも食材もメイドイン長野

オレンジの壁が印象的な店内。オーナーシェフの内野さん「長野ワイン応援団として、八王子でがんばります!」。
オレンジの壁が印象的な店内。オーナーシェフの内野さん「長野ワイン応援団として、八王子でがんばります!」。
信州プレミアム牛のステーキ4950円はイチヂクの甘みがポイント。グラスワインは1000円~。
信州プレミアム牛のステーキ4950円はイチヂクの甘みがポイント。グラスワインは1000円~。

野菜に惹(ひ)かれて長野に移住した経験がある、オーナーシェフの内野祐子さん。現在も、元修業先のイタリアンと掛け持ちで働いていた長野の八百屋から届く野菜を使い、魚や肉の料理には必ず旬の味覚が添えられる。メヒカリのフリットのソースも、フルーツトマトの甘みとミョウガの苦味が効いていて、野菜ソースをお代わりしたくなるおいしさ。ワインもほぼ長野県産。少量生産が多く随時入れ替わるので、偶然の出合いを楽しみたい。

メヒカリのフリット1100円。
メヒカリのフリット1100円。
長野県佐久市のボスケのチーズ。
長野県佐久市のボスケのチーズ。
内野さんが働いていたレストランのワイナリー「Vino della Gatta SAKAKI」のワインも。
内野さんが働いていたレストランのワイナリー「Vino della Gatta SAKAKI」のワインも。

『TRATTORIA 福祐(ふくすけ)』店舗詳細

住所:東京都八王子市横山町11-12 ムサシビル2F/営業時間:18:00~22:00LO/定休日:日・月/アクセス:JR八王子駅から徒歩7分

ウイスキーバーのイメージが変わる! 『呑食(のみくい)ウイスケ』

スコットランドと日本のモルトウイスキーが中心。八王子生まれのハチオウジンなどクラフトジンも用意。「食事から締めの一杯まで、ここだけで完結します!」。
スコットランドと日本のモルトウイスキーが中心。八王子生まれのハチオウジンなどクラフトジンも用意。「食事から締めの一杯まで、ここだけで完結します!」。
ゆったりと過ごせるテーブル席もある。
ゆったりと過ごせるテーブル席もある。

大きな窓のある開放的な空間で、店主の日高將智さんもキャップをかぶったラフな装い。まるでカフェのようだが、壁には300本以上が並ぶウイスキー専門店だ。「うちは洋風居酒屋。食事にウイスキーを合わせる感覚で楽しんでほしくて、とことんカジュアルにしました」と、日高さん。パスタやカレーなどおなかを満たすフードも充実していて、食事のお供にウイスキーもイケると実感。ハイボールは各種580円など手ごろな価格なので、ウイスキー初心者もぜひ!

魚介のトマトソースパスタ1080円。
魚介のトマトソースパスタ1080円。
燻製うずら煮卵300円など小皿も充実。
燻製うずら煮卵300円など小皿も充実。
フィッシュ&チップス980円。
フィッシュ&チップス980円。
シェパーズパイ980円。
シェパーズパイ980円。
グレンモーレンジィやイチローズモルトの希少種も。
グレンモーレンジィやイチローズモルトの希少種も。

『呑食ウイスケ』店舗詳細

住所:東京都八王子市明神町3-21-7 タバタビル2F/営業時間:11:30~14:00LO・17:30~22:00LO(フード)/定休日:日・祝と土の昼(月が祝の場合は翌火)/アクセス:京王電鉄京王線京王八王子駅から徒歩1分

『中町(なかちょう)食堂』は、居心地の良さだけでなく使い勝手も進化中

築50年前後の一軒家を改装したという店内。厨房は浴室だった場所だそう。「夜は居酒屋風のつまみがもっと増える予定です!」。
築50年前後の一軒家を改装したという店内。厨房は浴室だった場所だそう。「夜は居酒屋風のつまみがもっと増える予定です!」。
まったりくつろげる2階も人気。
まったりくつろげる2階も人気。

築50年前後の一軒家を改装した趣あふれる空間。一見しゃれたメニューが多そうだが、ラムハンバーグやアンチョビを利かせた海老ワンタンなど、フレンチシェフの経験を活かした料理だけでなく和や中華のつまみも揃い、バラエティー豊かなのだ。飲み物は自然派ワインのほか、2018年頃から始めた自社ブルワリー『TOKYO OLDBOYS BREWING』のビールも飲めるようになり、楽しみ方がどんどん広がっている。

自社ビール3種、ゲストビール1種の4タップ。
自社ビール3種、ゲストビール1種の4タップ。
クラフトビール858円、海老ワンタンのアンチョビ焦がしバターソース825円。
クラフトビール858円、海老ワンタンのアンチョビ焦がしバターソース825円。
サーモンとアボカドの醬油麹和え825円。
サーモンとアボカドの醬油麹和え825円。
あらびきラムハンバーグ1628円。
あらびきラムハンバーグ1628円。
オリジナルの瓶ビールのほか、ボトルワインは赤・白・オレンジも。
オリジナルの瓶ビールのほか、ボトルワインは赤・白・オレンジも。

『中町食堂』店舗詳細

住所:東京都八王子市中町2-15/営業時間:11:00~15:00・17:00~22:30LO/定休日:月(祝の場合は営業、翌火休)/アクセス:JR八王子駅から徒歩5分

多彩な餃子をつまみに、気軽に一杯からどうぞ。『七福』

スタッフとのおしゃべりを楽しみに来る人も多い。黒板メニューには新作も登場。
スタッフとのおしゃべりを楽しみに来る人も多い。黒板メニューには新作も登場。
焼き餃子 4個400円、肉焼売 4個520円。飲み物のおすすめは焼酎500円~。定番の白波や黒霧島などのほか、メニューにない銘柄も。
焼き餃子 4個400円、肉焼売 4個520円。飲み物のおすすめは焼酎500円~。定番の白波や黒霧島などのほか、メニューにない銘柄も。

八王子の人気バー『SEVEN’S ROOM』で好評だった焼き餃子を看板メニューに。粗挽きの国産もち豚をたっぷり包んだ厚めのもちもち生地が自慢だ。「ふらっと来てもらえるように、ひっそりオープンしたんですよ」と笑う、オーナーの七里徹さん。使い勝手がいいように、軽くつまめる中華つまみが充実している。系列店の『SEVEN’S ROOM』や『FINE』などの常連客が立ち寄ることも多く、和気あいあいとした雰囲気が魅力。

じわじわ辛さが広がる麻婆豆腐880円。
じわじわ辛さが広がる麻婆豆腐880円。
ラム肉とパクチーの水餃子4個520円。
ラム肉とパクチーの水餃子4個520円。
エビニラ饅頭2個480円。
エビニラ饅頭2個480円。

『七福』店舗詳細

住所:東京都八王子市子安町1-6-12 井上マンション1F/営業時間:16:00~23:00LO/定休日:無/アクセス:JR八王子駅から徒歩4分

塩焼きの匂いに釣られ、飲んべえ万来『串焼き 小川の魚』

うなぎの串焼きは奥からかしら焼き330円、ひれ焼き275円、くりから462円など。岩魚の骨酒1合1045円、岩魚刺し979円~、「富士の介」刺身880円。
うなぎの串焼きは奥からかしら焼き330円、ひれ焼き275円、くりから462円など。岩魚の骨酒1合1045円、岩魚刺し979円~、「富士の介」刺身880円。

代表の小川勇一さんは八王子の小川養魚場2代目。「ウチは川魚専門の酒場。イワナやヤマメを店の地下から汲く んだ井戸水の水槽で泳がせ、注文が入ってからさばきます」。ゆえに岩魚刺しは新鮮で食感コリッコリ。臭みがないから塩で食べてもうまい。炭火で焼く岩魚の塩焼きは、香ばしい皮を噛むと野趣あふれる風味がほんのり広がり、岩魚の骨酒と好相性。三河一色産うなぎの串焼きを頼めば、今度はビールが川の流れのように進む!

中央が代表。
中央が代表。
2014年開店。
2014年開店。

『串焼き 小川の魚』店舗詳細

住所:東京都八王子市横山町8-4/営業時間:17:00~23:00/定休日:無休/アクセス:JR中央線八王子駅から徒歩7分

豊洲の鮮魚とサービス精神に乾杯!『シムラホール』

テーブル、カウンター、小上がり席を用意。
テーブル、カウンター、小上がり席を用意。

隣客が頼んだメニューがどれもこれも美味しそうでボリューミー!「おなかいっぱいになってほしくて。原価と見合わないって妻に叱られます(笑)」と店主の志村健一さん。確かに、手作りのベシャメルソースが詰まったカニクリームコロッケ825円は箸で持つとずっしり重い。豊洲で仕入れる刺し身も自慢で、たま~に半端で余った別の種類の刺し身を添えてくれるのだそう!

さんま塩焼き715円~(季節メニュー)、生スダチサワー550円など。
さんま塩焼き715円~(季節メニュー)、生スダチサワー550円など。
「素材の味を引き出すよう心掛けてます」と店主。西荻窪の名店『しんぽ』で修業。
「素材の味を引き出すよう心掛けてます」と店主。西荻窪の名店『しんぽ』で修業。

『シムラホール』店舗詳細

住所:東京都八王子市横山町6-13/営業時間:17:00~23:00または23:30(日によって閉店時間変動)/定休日:火休/アクセス:JR中央線八王子駅から徒歩5分

地下に潜む八王子で希少な大衆酒場『多摩一』

奥のお座敷を含め全約100席。
奥のお座敷を含め全約100席。

1949年創業の、地元サラリーマン憩いの場。店内には、昔、檜原村で林業をしていた先代が調達した杉の巨木やモミの木などが贅沢に使われ、酒罇を再利用したテーブルが鎮座。壁にはかつてここを溜り場にしていた絵描きたちの筆による大作が飾られ、独特だけど年輪を重ねた雰囲気が妙に落ち着くのだ。約70年の歴史の中でメニューも100種近くまで増加。まずは一番人気の刺し盛りとオリジナルラベルの日本酒・多摩一で宴の口火を切りたい。

2代目の山崎正人さんは店と同い年。
2代目の山崎正人さんは店と同い年。

『多摩一』店舗詳細

住所:東京都八王子市旭町7-10 /営業時間:16:30~23:00/定休日:日・祝/アクセス:JR八王子駅から徒歩3分

楽しうましのアイデア肴に笑顔咲く『やきとり小太郎 八王子店』

創業30年、5坪時代からの常連も。
創業30年、5坪時代からの常連も。

「うちは煮込みが主役の焼き鳥屋。魚類はかつお節しか置いてないよ(笑)」と笑顔満開の蓑輪雅治さん。みそ煮込みは濁りのないきれいな味わいで、豚と牛モツ以外の具が薬味のネギだけなのは味への自信の表れ。名物の焼き鳥はドレッシングで味わう極厚タマネギの肉巻き280円や、つくねを生から焼くジューシーな“生小太郎”346円など、店主の遊び心もいっぱい。「おもしろいことが大好きでさ。やっぱ人生楽しくないと!」。

みそ煮込み385円~や小太郎サラダ770円、ナカが1合近く入る濃厚ホッピー825円など。煮込みは塩やカレーなど全5種。
みそ煮込み385円~や小太郎サラダ770円、ナカが1合近く入る濃厚ホッピー825円など。煮込みは塩やカレーなど全5種。
炭焼きにこだわる店主。「開発に10年かかったハツ刺しもぜひ」。
炭焼きにこだわる店主。「開発に10年かかったハツ刺しもぜひ」。

『やきとり小太郎 八王子店』店舗詳細

住所:東京都八王子市子安町1-2-1/営業時間:16:30~23:00(金・土・祝前日は~24:00、日・祝は16:00~)/定休日:年末年始/アクセス:JR中央線八王子駅から徒歩2分

取材・文=井島加恵、鈴木健太 撮影=高野尚人、金井塚太郎