新陳代謝爆上がり活力みなぎるネパール薬膳『アジアンダイニング ヒマラヤ』[池上]
「スパイスとハーブたっぷりだから、元気がモリモリ出るわよ!」とは、店主のヘマさん。故郷のネパール山岳地帯の村・ダンプスに伝わる家庭料理が名物だ。人気は、小麦粉とトウモロコシ粉、青バナナ粉を捏(こ)ねて揚げたチベットパン。かじりつくと、豊潤な甘みと香りがふわっ。3種の豆のダルスープや野菜のスパイス料理・タルカリなどの付け合わせも平らげれば、どっと汗が噴き出し止まらない!
『アジアンダイニング ヒマラヤ』店舗詳細
雑多な横丁で体感するアジアの風情と味『シンガポールバル Misakiya』[大森]
アジアに足しげく通うなか、店主の太田圭治さんはシンガポールでワンタンミーに出合った。「おいしいのに、日本では知られていない」と、看板に据えることに。プリッとコシのある特注細麺を、ナンプラーやオイスターソース、中国醤油などを合わせたソースで和え、豚出汁で煮たチャーシュー&ワンタンをオン。まろやかな香味がアテに最高だ。海南チキンライスのふくよかな芳香も捨てがたし。
『シンガポールバル Misakiya』店舗詳細
風を感じながら満喫する南の島『the transit tokyo -warung bali-』[蒲田]
「バリ島ではイタリアンやフレンチも人気です」と、オーナーの西村寛幸さん。居住歴のある妻や友人、バリ島好きが集まれるよう、2019年に開店した。腕を振るうのは姉妹店の伊シェフ・石川貴士さん。バリ島弾丸ツアーで舌に覚えさせ、痛烈な辛味のサンバル、脂を極力抜いた牛肉ココナッツミルク煮のルンダンなど、伝統の味を日本人好みに洗練。扉を開け放った心地いい空間でゆるり味わいたい。
『the transit tokyo -warung bali-』店舗詳細
彩り豊かな味のハーモニー『VEGE AND SPICE KANNA』[京急蒲田]
「スリランカは島国だからか、食材と調理法が日本と似ているんです」とは、シェフのナラヤナンさん。プレートには、青菜の鰹節(かつおぶし)和えや春菊のサンボールなどの総菜がズラリと並ぶ。合わせるカレーは甘口のポテト、中辛のチキン、辛口のエビの3種。まずは総菜とご飯を。次にカレーをちょいがけ。最後は全てを混ぜ込む。塩味や酸味、甘み、辛味と、次から次へと変化する多彩な味に、笑みがこぼれる。
『VEGE AND SPICE KANNA』店舗詳細
ひと口で広がるスパイスの芳香『Zaika』[糀谷]
「現地の味を日本の人々の口に合うよう、アレンジしました」とは、店主のナイムさん。人気のビリヤニは、深鍋に米とカレーを何層も重ねて炊く。パラパラのご飯を頬張れば、コリアンダー、クミンなどの香りに、ショウガ、シシトウのなじみある風味が加わり後を引く。また、練り込んだひき肉をタンドール釜で焼いたシークケバブも外せない。肉の食感と鼻腔を抜けるスパイスがやみつきになる。
『Zaika』店舗詳細
上質な食材と技のオンパレード『中国料理 くろさわ東京菜』[大森]
豊洲仕入れの天然魚に農家直送の有機栽培野菜、釧路産ジビエ、花巻直送キノコなど、食材は上質の極み。店主の黒澤篤也(とくや)さんはイタリアン出身だが「気付けばまかないは中華ばかりで」と宗旨替え。舌触りやフレッシュ感を大事にする伊料理の技を用いつつ、甲殻類の出汁にフカヒレスープを合わせるなど、旨味のるつぼに心躍る。しかも、油量は通常の2割ほど。その心遣いがやさしい余韻を呼ぶ。
『中国料理 くろさわ東京菜』店舗詳細
/営業時間:11:30~13:30LO(土・日・祝は~14:30LO)・18:00~20:00/定休日:月・火/アクセス:JR京浜東北線大森駅から徒歩9分
パリッパリのパンと具の香味に魅せられる『Hung's Kitchen』[蒲田]
8席ほどの小さな店が2021年2月に開店。腕を振るうのは、ベトナムのホーチミンで育ったトラン・ホンさんだ。イタリアンにフレンチ、居酒屋、インターナショナルスクールのシェフなどの経験を糧に「自分が食べたいバインミーを」と発奮。パンは外パリパリ、中ふんわり。大根とニンジンの酢漬けの食感とまろみ、パクチーの香り、チリの辛味が渾然(こんぜん)一体だ。食後に追加で持ち帰る人も多い。
『Hung's Kitchen』店舗詳細
取材・文=佐藤さゆり、高橋健太(teamまめ) 撮影=加藤熊三、高野尚人、山出高士