新陳代謝爆上がり活力みなぎるネパール薬膳『アジアンダイニング ヒマラヤ』[池上]

特製チベットパン・セット1210円。15種のスパイスとハーブを配合したオリジナルのヘマ茶とダルスープはおかわり自由。
特製チベットパン・セット1210円。15種のスパイスとハーブを配合したオリジナルのヘマ茶とダルスープはおかわり自由。

「スパイスとハーブたっぷりだから、元気がモリモリ出るわよ!」とは、店主のヘマさん。故郷のネパール山岳地帯の村・ダンプスに伝わる家庭料理が名物だ。人気は、小麦粉とトウモロコシ粉、青バナナ粉を捏(こ)ねて揚げたチベットパン。かじりつくと、豊潤な甘みと香りがふわっ。3種の豆のダルスープや野菜のスパイス料理・タルカリなどの付け合わせも平らげれば、どっと汗が噴き出し止まらない!

ネパール稗(ひえ)の薬膳スープ1320円。野菜や豆たっぷりで、やさしい風味。
ネパール稗(ひえ)の薬膳スープ1320円。野菜や豆たっぷりで、やさしい風味。
ヘマさんと接客担当の増澤博昭さん。にっこり「ナマステ~」。
ヘマさんと接客担当の増澤博昭さん。にっこり「ナマステ~」。

『アジアンダイニング ヒマラヤ』店舗詳細

住所:東京都大田区池上5-11-9 池上パスビル2 1F/営業時間:11:00~15:00・17:30~23:00/定休日:金/アクセス:東急電鉄池上線池上駅から徒歩5分

雑多な横丁で体感するアジアの風情と味『シンガポールバル Misakiya』[大森]

チャーシューワンタンミー800円は、平日昼は小ライス・スープが付く。
チャーシューワンタンミー800円は、平日昼は小ライス・スープが付く。

アジアに足しげく通うなか、店主の太田圭治さんはシンガポールでワンタンミーに出合った。「おいしいのに、日本では知られていない」と、看板に据えることに。プリッとコシのある特注細麺を、ナンプラーやオイスターソース、中国醤油などを合わせたソースで和え、豚出汁で煮たチャーシュー&ワンタンをオン。まろやかな香味がアテに最高だ。海南チキンライスのふくよかな芳香も捨てがたし。

低温調理の鶏肉とジャスミン茶で炊いたご飯の合わせ技・海南チキンライス(スープ付き)950円。平日昼は800円だ。
低温調理の鶏肉とジャスミン茶で炊いたご飯の合わせ技・海南チキンライス(スープ付き)950円。平日昼は800円だ。
地獄谷北端の赤レンガ建物で2017年に開店した。
地獄谷北端の赤レンガ建物で2017年に開店した。

『シンガポールバル Misakiya』店舗詳細

住所:東京都大田区山王2-2-15 A-2F/営業時間:11:00~14:00 ・17:00~23:00/定休日:不定/アクセス:JR京浜東北線大森駅から徒歩1分

風を感じながら満喫する南の島『the transit tokyo -warung bali-』[蒲田]

手前から、バリ島フライドチキンのアヤムゴレン680円、ルンダン880円。ボトルビールのビンタン680円。
手前から、バリ島フライドチキンのアヤムゴレン680円、ルンダン880円。ボトルビールのビンタン680円。

「バリ島ではイタリアンやフレンチも人気です」と、オーナーの西村寛幸さん。居住歴のある妻や友人、バリ島好きが集まれるよう、2019年に開店した。腕を振るうのは姉妹店の伊シェフ・石川貴士さん。バリ島弾丸ツアーで舌に覚えさせ、痛烈な辛味のサンバル、脂を極力抜いた牛肉ココナッツミルク煮のルンダンなど、伝統の味を日本人好みに洗練。扉を開け放った心地いい空間でゆるり味わいたい。

『the transit tokyo -warung bali-』店舗詳細

住所:東京都大田区西蒲田7-64-5 長井ビル1F/営業時間:12:00~22:00LO/定休日:不定/アクセス:JR・私鉄蒲田駅から徒歩3分

彩り豊かな味のハーモニー『VEGE AND SPICE KANNA』[京急蒲田]

カンナスペシャルプレート1050円。ライスの上の豆のせんべい・ パパダンは砕いて食感をプラス。総菜は、赤タマネギのアチャールなどの6種に加え、サラダも添えられている。
カンナスペシャルプレート1050円。ライスの上の豆のせんべい・ パパダンは砕いて食感をプラス。総菜は、赤タマネギのアチャールなどの6種に加え、サラダも添えられている。

「スリランカは島国だからか、食材と調理法が日本と似ているんです」とは、シェフのナラヤナンさん。プレートには、青菜の鰹節(かつおぶし)和えや春菊のサンボールなどの総菜がズラリと並ぶ。合わせるカレーは甘口のポテト、中辛のチキン、辛口のエビの3種。まずは総菜とご飯を。次にカレーをちょいがけ。最後は全てを混ぜ込む。塩味や酸味、甘み、辛味と、次から次へと変化する多彩な味に、笑みがこぼれる。

ナラヤナンさん。
ナラヤナンさん。
テイクアウトも可。
テイクアウトも可。

『VEGE AND SPICE KANNA』店舗詳細

住所:東京都大田区蒲田4-18-8 イドヤビル1F/営業時間:11:30~14:00LO・17:00~22:30LO(持ち帰りは11:30~14:00LO)/定休日:月/アクセス:京急電鉄京急蒲田駅から徒歩1分

ひと口で広がるスパイスの芳香『Zaika』[糀谷]

マトンビリヤニ800円とシークケバブ600円。ビリヤニはヨーグルトで味変も◎。
マトンビリヤニ800円とシークケバブ600円。ビリヤニはヨーグルトで味変も◎。

「現地の味を日本の人々の口に合うよう、アレンジしました」とは、店主のナイムさん。人気のビリヤニは、深鍋に米とカレーを何層も重ねて炊く。パラパラのご飯を頬張れば、コリアンダー、クミンなどの香りに、ショウガ、シシトウのなじみある風味が加わり後を引く。また、練り込んだひき肉をタンドール釜で焼いたシークケバブも外せない。肉の食感と鼻腔を抜けるスパイスがやみつきになる。

ナイムさん。クロスや椅子に柄物を使い、パキスタンの風情を再現。
ナイムさん。クロスや椅子に柄物を使い、パキスタンの風情を再現。
シークケバブ、一丁焼き上がり! 
シークケバブ、一丁焼き上がり! 
以前は雑色近くで営むも都市開発で閉店。2015年にこの地で再出発した。
以前は雑色近くで営むも都市開発で閉店。2015年にこの地で再出発した。

『Zaika』店舗詳細

住所:東京都大田区南蒲田3-2-6/営業時間:11:00~14:00・17:00~21:30/定休日:水/アクセス:京急電鉄空港線糀谷駅から徒歩2分

上質な食材と技のオンパレード『中国料理 くろさわ東京菜』[大森]

日替わりランチ1700円(写真の主菜は春雨)。ご飯、スープ、前菜2種、小鉢2品(3品は+250円)、仙草ゼリー、ジャスミン茶付き。
日替わりランチ1700円(写真の主菜は春雨)。ご飯、スープ、前菜2種、小鉢2品(3品は+250円)、仙草ゼリー、ジャスミン茶付き。

豊洲仕入れの天然魚に農家直送の有機栽培野菜、釧路産ジビエ、花巻直送キノコなど、食材は上質の極み。店主の黒澤篤也(とくや)さんはイタリアン出身だが「気付けばまかないは中華ばかりで」と宗旨替え。舌触りやフレッシュ感を大事にする伊料理の技を用いつつ、甲殻類の出汁にフカヒレスープを合わせるなど、旨味のるつぼに心躍る。しかも、油量は通常の2割ほど。その心遣いがやさしい余韻を呼ぶ。

「中華屋さんぽくしたくなかった」と、清楚で品ある風情に。
「中華屋さんぽくしたくなかった」と、清楚で品ある風情に。
黒澤さんと話し好きで気配り上手な林雅青(リン・ヤーチン)さん夫妻。
黒澤さんと話し好きで気配り上手な林雅青(リン・ヤーチン)さん夫妻。

『中国料理 くろさわ東京菜』店舗詳細

住所:東京都大田区山王2-36-10
/営業時間:11:30~13:30LO(土・日・祝は~14:30LO)・18:00~20:00/定休日:月・火/アクセス:JR京浜東北線大森駅から徒歩9分

パリッパリのパンと具の香味に魅せられる『Hung's Kitchen』[蒲田]

豚のチャーシュー・バインミー750円はイートインも可。パクチーの増量、抜きなどにも応じる。
豚のチャーシュー・バインミー750円はイートインも可。パクチーの増量、抜きなどにも応じる。

8席ほどの小さな店が2021年2月に開店。腕を振るうのは、ベトナムのホーチミンで育ったトラン・ホンさんだ。イタリアンにフレンチ、居酒屋、インターナショナルスクールのシェフなどの経験を糧に「自分が食べたいバインミーを」と発奮。パンは外パリパリ、中ふんわり。大根とニンジンの酢漬けの食感とまろみ、パクチーの香り、チリの辛味が渾然(こんぜん)一体だ。食後に追加で持ち帰る人も多い。

週末ランチセットAはイートインで。鶏とレモンの香味に驚嘆するフォー、 皮モチモチの生春巻き、仙草ゼリー付きで1180円。
週末ランチセットAはイートインで。鶏とレモンの香味に驚嘆するフォー、 皮モチモチの生春巻き、仙草ゼリー付きで1180円。
蒲田の人たちを愛するホンさん。「平日昼はバインミー&フォーセットあります~」。
蒲田の人たちを愛するホンさん。「平日昼はバインミー&フォーセットあります~」。

『Hung's Kitchen』店舗詳細

住所:東京都大田区西蒲田7-5-3 かわりやビル1F/営業時間:11:00~21:00(日は~15:00)/定休日:不定/アクセス:JR・私鉄蒲田駅から徒歩3分

取材・文=佐藤さゆり、高橋健太(teamまめ) 撮影=加藤熊三、高野尚人、山出高士