2~3品注文しても1000円以下! 驚きの安さの町中華『りんりん』
JR北千住駅から徒歩7分。北千住駅前通りをまっすぐ進み、日光街道を渡って左に曲がると昭和レトロな店構えの『りんりん』がある。こぢんまりとした店内は、L字のカウンター8席。メニューはラーメン、餃子、焼きそば、カレーライスとシンプル。2、3品頼んでも千円でおつりがくる安さ。
創業から変わらないという、人気のラーメン。そのスープは、鶏と豚が8:2で出汁をとり、醤油ダレはチャーシューの煮汁。コクと旨味にあふれた、毎日食べても飽きない味だ。
餡の旨味にニンニクが香る人気の餃子は、ラーメンと一緒に注文する人がほとんど。ラーメンと餃子、焼きそばと餃子など、次々と入る注文を、先代と娘さん、2代目、手慣れたパートのおばさまたちが手際よく仕上げていく。
手作りのやさしい味わいに、親子3代で通う方も多い。テレビや雑誌に取り上げられ、ラーメンファンや海外からのお客様も訪れる。地元では年季の入った人気店だ。
『りんりん』店舗詳細
万人に愛されるみそらーめんと本格的な沖縄の味が自慢の『麺屋てぃーち』
北千住駅東口から徒歩8分、ほんちょう通り商店街から信号を渡ってすぐのところにある『麺やてぃーち」。2018年にオープンしたこの店は、3種類の合わせ味噌が決め手のみそらーめんが人気だ。
食べ歩きが趣味で、ラーメン店での勤務経験も豊富な店主の鈴木隆太さんが仲間とメニューを考案した。ラードで炒めたもやしや中太のちぢれ麺を持ち上げると大量の湯気がもわんと立ち上がり、香ばしい味噌の香りが鼻をくすぐる。鶏ガラ、トンコツ、昆布を8時間煮込んだスープに、濃厚だがキレのいい味噌が合う。そんな親みやすい味わいだ。
また、店内には店長の第2の故郷ともいえる沖縄にまつわるメニューがいっぱい。麺メニューに沖縄そば、まぜそばタコサラめん、丼メニューにタコライス、じゅうしーに、夜限定のおつまみにはポークたまごやラフテーまで揃う。
実は、店主の鈴木さんの実家は居酒屋を経営。この店をオープンする前は実家の手伝いもしていたというから、酒のアテのラインナップもなかなかのもの! まずはお酒を楽しんで、麺でシメるという楽しみ方もできる。
『麺屋てぃーち』店舗詳細
牛づくし贅沢ラーメンに舌鼓『牛骨らぁ麺マタドール』
2011年7月21日オープン、北千住『牛骨らぁ麺マタドール』は、牛をふんだんに使った斬新なラーメンで、数々のラーメン関連の賞を受賞してきた名店だ。
オープン以来、新しいものを取り入れながら、その味は常に進化。とくに変わったのは「生のマッシュルームからスペイン産の乾燥マッシュルームに変えた」というスープ。牛骨、牛アキレス、牛筋をメインに30品目以上で出汁をとることで、さまざまな味がバランスよく旨味にあふれるスープが、さらに分厚い旨味となった。
自慢の贅沢焼牛らぁ麺には、オリジナル配合のソミュール液に漬けて寝かせ、スチコンで仕上げるローストビーフ焼牛がドンとのり、その下には牛スジもたっぷり。牛を味わい尽くす一杯だ。
『牛骨らぁ麺マタドール本店』店舗詳細
地鶏と水で炊くこだわりのラーメン『中華蕎麦 かし和や』
北千住駅西口から日光街道と大正通りを越えて徒歩13分。千住大門商店街の一角にある『中華蕎麦 かし和や』は、2021年11月1日にオープンしたラーメン店。
店を営むのは、イタリアン出身のオーナーと元寿司職人の店長。若い頃に飲食店を経験した2人が出会い、お互いラーメン好きと知って意気投合。12年かけて独学で創り上げたのは、地鶏と水だけで炊いたスープが自慢のラーメン。
「かしわや蕎麦」は奥久慈シャモのガラと東京シャモの丸鶏で炊いたスープに、地鶏の鶏油、6種類の醤油を合わせたタレで仕上げた。2枚看板の「かし和や蕎麦」は、同じスープに和のテイストとして魚介の香味油を加えたバランスの良い鶏魚介スープ。
麺は、懇意にしている自家製麺のラーメン店に、かし和やオリジナルの麺を発注している。SPFポークや銘柄豚と、みずみずしい朝引きの鶏肉から作るチャーシューなど、どれも上質でおいしい。ラーメン好きオーナーと店長、2人でつくる店の雰囲気も心地よい。
『中華蕎麦 かし和や』店舗詳細
ラーメン激戦区で行列必至の人気店『つけめん さなだ』
ラーメン界に魚介豚骨つけめんという新ジャンルで衝撃を与えたつけめんの有名店『六厘舎』初代店長の独立店。2014年に埼玉県三郷市で開業し、2019年10月25日に北千住へ移転した。
北千住駅西口から北千住駅前通りをまっすぐ進み、日光街道の2つ手前の路地を右に曲がると行列ができているので、その店だとすぐわかる。コンセプトは“大正ロマン風”。旅館のような居心地のよい空間で、女性一人でも入りやすいおしゃれな店づくり。
自慢のつけめんは、移転を機にスープに使う大山鶏を始め、食材や調味料のグレードを上げ、日々ブラッシュアップを重ねている。タレに漬け込んで吊るし焼きしたチャーシューは、3種のチャーシューやチャーシュー握りなどサイドメニューとしても人気。
金土日限定のソイパンナコッタは、つけめんと一緒にデザートセットとしてカップルや女性に好評。若い世代だけでなく、子供や年配の方も食べやすいまぜそばなど、おいしい新作に常連が足繁く通う店だ。
『つけめんさなだ』店舗詳細
たまに食べたくなる懐かしのあの味『東京屋台らーめん 翔竜』
北千住駅西口の通称・飲み屋横丁で昼間からにぎわう『東京屋台らーめん 翔竜』のルーツは渋谷・宮益坂の屋台。看板メニューの翔竜麺は屋台の頃から変わらないラーメンだ。
いわゆる“背脂チャッチャ系”だが、スープは出汁と野菜の甘み、脂の甘みが融合してクリーミーでやさしい味わい。見た目はこってりなのに、実にあっさりしている。背脂をチャッチャする前に鶏脂を入れることで、さっぱり仕上がるそう。
しっかりした歯ごたえのチャーシューも懐かしい食感。麺は中細麺で、背脂がほどよく絡む。
こだわりは「普通においしいラーメン屋さん」。実際、お客さんの年齢層は幅広く、おじいちゃんおばあちゃんが孫を連れて来ることも。昔から変わらない味と思わせつつ、実はお客さんにわからないように、味を進化させているという。お店の味とお客さんの舌とが一緒に成長している。地元で長年愛される理由がここにある。
『東京屋台らーめん 翔竜』店舗詳細
圧力釜で炊く大山鶏と地蛤のラーメン『中華そば 一徹』
北千住駅西口から徒歩2分。千路通りを進み、最初の信号を左に曲がった飲み屋街にある『中華そば 一徹』。2021年4月17日オープンのラーメン店だ。店名の由来は、野球漫画の名作「巨人の星」の主人公の父、星一徹。ラーメン作りに手を抜かず、スープがダメなら店を開けない、そういう頑固オヤジのやるような店にしたいとつけた名だ。
目指すラーメンは、“昔ながらの中華そば”。スープは、大山鶏の丸鶏、もみじ(鶏足)、香味野菜、昆布などを圧力釜で炊き、鹿島灘の地蛤の出汁とブレンド。合わせるのは3種類の醤油をブレンドした醤油ダレ。最後に、老舗醸造蔵の生醤油を回しかけることで、キリっとした醤油がまろやかなスープを引き締める。
塩と塩麴で漬け込んだ豚肉を、大山鶏の丸鶏などを炊いたスープに漬けてチャーシューにするなど、スープとバランスのよい具材の数々。スープを炊いたあとの大山鶏の丸鶏や鹿島灘の地蛤は、絶品サイドメニューとして提供されている。
『中華そば 一徹』店舗詳細
構成=アート・サプライ 取材・文・撮影=大熊美智代、パンチ広沢、丸山美紀(アート・サプライ)