月に500匹以上のペット撮影を手がける。
七色の声を使い分けてわんちゃんの気を引き、猫じゃらしで猫を操りながら撮影するペトグラファー。
その巧みな猫じゃらしさばきから「猫じゃらしの魔術師」の異名を持つ。
写真教室講師、原稿執筆、テレビ出演、レンタルフォト撮影など多岐にわたる活動をしている。著書多数。
なるほど、どことなく歴史を感じるし思っていたよりも広い。
頑固な店主だったらどうしようかとドキドキしながら入店。
お店の中ほどにあるレジカウンターに行くと、
どうやらここが猫ちゃんたちの定位置のようです。
「おお、いるいる」と思いながらお店の方にお話を伺おうとレジに近づくと、明らかにお客さんではないカメラを持った不審な私に警戒し、2匹の猫さんは私から距離を取ろうとレジから降りて逃げてしまいました。
お店の方によると「私たちがカメラを意識しているのでその緊張が猫に伝わっているんだと思います。」とフォローしてくれました。いつもはレジから逃げることはあまりないのだそうです。
写真の撮れ高を気にしてくれた店主さんが、レジに猫さんを呼び戻してくれて撮影再開。
「老舗にはちょっと頑固な店主がいるのでは」という私の妄想とは裏腹に、撮影と取材に協力的な店主さんでとても助かりました。
こちらの子はノルウェージャンとスコティッシュのmixのパイニャンさん。8歳の女の子です。
そしてこちらの子は元野良猫のちびたん。7歳の女の子です。
ちびたんは遊び好きのようで、店主が猫じゃらしを出すと、
猫じゃらしをじーっと見つめ……
パシっと思わず手が出てしまうちびたん。
まだまだ遊び盛りです。
この日は姿を見せませんでしたがお店にはもう1匹白い猫さんがいるようです。
そもそも猫を飼うきっかけを伺ったところ、弱った状態で迷い込んで来た生後数ヶ月の野良猫を保護した事が始まり。次第に猫好きの人がお店に遊びに来たり、猫を飼っている人が猫草を買いに来たりと地元の方を中心に看板猫のいるお花屋さんとして愛されてきたようです。
取材中にお客さんが来たので邪魔にならないように一旦店内を見てまわりました。
取材をしたのは12月下旬。この季節ならではの花がたくさん売られています。
球根発見。なんか懐かしいです。
自宅用だけでなくプレゼントするのにもちょうど良さそうな花がいっぱいでした。
さてお客さんが帰ったので、最後にもう一度ご挨拶しようとレジに行くとスタッフさんに撫でられて気持ち良さそうにしているパイニャンさんが。
そろそろ慣れてくれたかな?とそっと近づいてみると。
やっぱり警戒してこちらをガン見。
ごめんなさい、もう近づきません。
これが私がパイニャンさんに一番近づけた時の写真となりました。
普段は入口近くのストーブの側で温まっていたり、暖かい日にはお店の前で日向ぼっこをしているそうなので、皆さんもお近くに行った際には覗いてみてください。
お店を出て近所をふらふら散歩していると小さな駐車場で黒い野良猫を発見。
レンズ交換の為にカバンを開けると餌をくれると思ったのか近寄ってきました。看板猫には警戒されたけど野良猫は近くに来てくれたぜ! と喜んでいましたが、カバンの中から出てきたレンズを見て私が餌をくれないと察しスッと何処かへ行ってしまいました。
野良猫にメリットのない人間だと認定された瞬間でした。
いやぁ猫ってやっぱりかわいいですね。
写真・文=湯沢祐介