宮崎県で育った霧島鶏を味わい尽くす

店主の日向将臣さん。午前中から仕込みに入り、ここで串を焼く。
店主の日向将臣さん。午前中から仕込みに入り、ここで串を焼く。

宮崎県産の霧島鶏(きりしまどり)を使っている。霧島鶏とは、宮崎県内の契約農家が丁寧に育てた雌の銘柄鳥だ。前日に締めた鶏を翌日朝に届けてもらっている。新鮮さにもこだわりあり。そんな希少な鶏の様々な部位を焼き鳥で味わえる。

「さえずりも人気ですが、特に砂肝の周りの部分、砂おちはここでしか味わえないと思います」と店主の日向将臣(ひゅうがまさおみ)さん。

コリコリとした食感で旨味が強い特別な部位なのだそう。そのほか名物は卵巣部分のちょうちん250円。ちょうちんのように生成途中の黄身が卵管についている。絶妙な焼き加減で半生に仕上げているので、頬張るとプチっと口の中で濃厚な黄身が弾ける。この独特の食感も醍醐味だ。黄身につながる卵管部分の肉も歯応えがあって美味しい。

壺に仕込んだタレ。このタレに串をくぐらせる。
壺に仕込んだタレ。このタレに串をくぐらせる。

さえずりは鶏の食道部分、こころは心臓。砂肝にあたる砂ずりは余分な皮を全て取って仕込んでいる。焼き鳥は単品でもおまかせのコースでも注文できる。6串コースは1200円、8串コースは1600円。焼き鳥単品は200円〜手羽先の380円まで。おまかせコースを頼むと、タイミングを見て熱々の焼き鳥を一本ずつ出してくれる。

左から、さえずり、こころ、砂おち、ねぎま、ちょうちん。
左から、さえずり、こころ、砂おち、ねぎま、ちょうちん。
鶏のテールと鶏皮をじっくり煮込んだ鶏煮込み680円も人気。
鶏のテールと鶏皮をじっくり煮込んだ鶏煮込み680円も人気。

実際に現地に足を運んで確かめた鶏の品質

店主の日向将臣さんと奥様の沙織さん。
店主の日向将臣さんと奥様の沙織さん。

店は2008年オープン。店主の日向さんは、飲食店で約10年の調理経験の後、知り合いの店があったこの場所に自分の店をオープンさせた。焼き鳥は様々な店を食べ歩いて研究を重ねたという。選んだ宮崎県の霧島鶏は、自らで現地まで赴いて、生育環境を確かめた。

「新鮮な鶏が一番です」と日向さん。前日に締められた鶏を翌日の朝に届けてもらっている。毎日、丁寧な下処理を施し、火の通りがいいように一串ずつ、慎重に串を打つ。技術がいる工程だ。焼きは土佐の備長炭で。中までふっくらとした滋味深い焼き鳥に焼き上がる。

芋・麦・米と焼酎の品揃えが自慢

左から芋焼酎・川越650円、麦焼酎・兼八750円、麦冠 情け島680円。
左から芋焼酎・川越650円、麦焼酎・兼八750円、麦冠 情け島680円。

ドリンクメニューには芋・麦・米に黒糖と様々な種類の焼酎がずらりと並ぶ。なかでも宮崎の川越酒造が作る芋焼酎は、無農薬、有機栽培の「黄金千貫」を、かめ壺で仕込んだ逸品。その他にも、そば焼酎の八重桜580円など、こだわりの焼酎がラインナップされている。焼酎の提供はグラスで。1杯は90mlだ。日本酒は1合500円から。梅酒はグラス650円。

モダンながら、どこかアットホームな雰囲気

カウンター15席、テーブル10席のスッキリとした明るい店内。
カウンター15席、テーブル10席のスッキリとした明るい店内。

店内はいわゆる“焼き鳥居酒屋”と違って、白木の風合いを生かしたモダンな内装。外観は、木材をランダムに配置したデザイン性やDIYを感じさせる凝った造りだ。店内のBGMはジャズ。

「女性のお客様にも気軽に来てもらえる店にしたかったんです」と日向さん。

一緒に店を切り盛りする奥さんのきめ細かい気配りもうれしい。さらに入り口で靴を脱いで上がる方式なので、くつろぎ感が一段と強くなる。おしゃれな雰囲気ながら気負いなく楽しめるのも、そんな所からかも知れない。取材中にも予約の電話が次々と鳴っていた。

鶏のオブジェはららぽーとで買ったそう。他にも鶏モチーフの小物がある。
鶏のオブジェはららぽーとで買ったそう。他にも鶏モチーフの小物がある。
住所:千葉県船橋市本町2-2-7 船橋本町プラザビル1階/営業時間:17:00~24:00 /定休日:月/アクセス:京成電鉄京成本線京成船橋駅から徒歩8分

取材・文・撮影=新井鏡子