つけ麺「つけそば」は600円から
赤羽駅の東口から一番街をしばらく歩いて路地へ右折したところに、その店はある。店主1人で営むカウンターだけの店。「つけそば」(つけ麺)が人気で、常に数人の行列ができている。
浅草開化楼のモチモチの中太麺を豚足と魚介のスープでいただく
つけそば600円と肉入りつけそば950円をどちらにするか、迷ったあげく肉入りつけそばを注文。数分で丼とスープが出てきた。お代は後払いだ。創業以来、使っているという浅草開化楼の麺は、モチモチでコシが強く歯応えもある。つゆはじっくり煮込んだモミジと魚介がベース。つけ麺つゆにありがちな甘さや酸味はなく、魚介の香ばしさや脂の旨味が際立つ。つゆの中には、ブツ切りのチャーシューがゴロゴロと潜んでおり、見た目より食べ応えがある。食べ終わったところで、小鉢に入ったスープを出してくれた。そば湯のように、残ったつゆに入れて味わう「スープ割り」を楽しむのが、この店の流儀だそう。
使いこまれたカウンターとラジオがBGMの懐かしい光景
注意したいのは営業時間。平日は11:00〜13:20と、17:20〜18:20、土曜と祝日は10:30〜12:30と非常に短い。飲んだあとの締めのラーメンはできないのでご注意を。
店に入ると、ボリューム大きめにラジオが流れていた。東京FMかNack5を常に流しているのだそう。のんびりとした、どこか懐かしい昭和を感じさせる光景だ。オープンは2000年。すっかり赤羽の風景に溶け込んでいる。前回訪れたのは2018年だが、店の佇まいや、つけ麺の美味しさは変わっていない。
住所:東京都北区赤羽1-38-10 内山ビル1F/営業時間:11:00~13:20・17:20~18:20(土・祝は10:30~12:30。売り切れ次第閉店)/定休日:日(土・祝不定)/アクセス:JR赤羽駅から徒歩5分
取材・文・撮影=新井鏡子