【散歩コース】

スタート:京都駅前バス停から市バス5・17・32・100系統などで銀閣寺道バス停まで43分・230円

銀閣寺道バス停(4分/0.3㎞)→白沙村荘 ・ 橋本関雪記念館(5分/0.3㎞)→銀閣寺 (東山慈照寺)(3分/0.2㎞)→哲学の道(8分/0.5㎞)→法然院(5分/0.3㎞)→安楽寺(15分/1.0㎞)→熊野若王子神社(12分/0.8㎞)→東天王 岡﨑神社(4分/0.3㎞)→くろ谷金戒光明寺(9分/0.6㎞)→真如堂(9分/0.6㎞)→市バス真如堂前バス停

ゴール:南禅寺・永観堂道バス停から市バス5系統で京都駅前バス停まで35分・230円

今回のコース◆約3.4㎞/約50分/約4700歩

白沙村荘 橋本関雪記念館/関雪の感性が息づく日本庭園

日本画壇の重鎮・橋本関雪が築いた邸宅を公開。7400㎡もの池泉回遊式庭園は関雪の設計で、関雪が収集した石造美術品が多く配される。館内では関雪の作品のほか、資料や蒐
集(しゅうしゅう)品などを展示。

住所:京都府京都市左京区浄土寺石橋町37/営業時間:10:00~17:00(季節により異なる)/定休日:無

銀閣寺(東山慈照寺)/世界遺産に登録。東山文化を代表する庭園と建築美

正式名称を東山慈照寺といい、相国寺の塔頭(たっちゅう)の一つ。文明14年(1482)、室町幕府8代将軍・足利義政が造園した山荘を起源とする。観音殿(銀閣)、日本最古の書院造の東求堂とともに国宝に指定される。

住所:京都府京都市左京区銀閣寺町2/営業時間:8:30~17:00(12~2月は9:00~16:30)/定休日:無

哲学の道/名刹めぐりや、食や買物も楽しみ

銀閣寺から熊野若王寺神社まで、疏水分線に沿った約2㎞の小道。桜の名所として知られるが、ツツジやヤマブキ、アジサイ、シャクナゲやヒガンバナなどの植物が四季を通じて咲く自然の宝庫だ。西側を平行する鹿ケ谷通にはおしゃれな雑貨店やカフェも点在し、買物や自然美を楽しめる。

/営業時間:見学自由/定休日:見学自由

法然院/椿が美しい池泉式庭園も見もの

建永元年(1206)、法然上人が弟子とともに念仏ざんまいを務めたという旧跡。毎年4・11月には、阿弥陀如来坐像を安置する本堂や方丈を特別公開。

住所:京都府京都市左京区鹿ヶ谷御所ノ段町30/営業時間:6:00~16:00/定休日:無

安楽寺/紅葉する木々がお出迎え

法然院同様に、法然上人が弟子とともに開いた旧跡。境内には、後鳥羽上皇の女官だった松虫姫と鈴虫姫の逸話が伝わり、五輪石塔と墓が残る。

住所:京都府京都市左京区鹿ケ谷御所ノ段町21/営業時間:10:00~16:00/定休日:無

熊野若王子神社/京都三熊野の一つに数えられる

後白河上皇が紀州熊野権現を勧請したのが始まり。熊野詣へはここで清めてから出発したという。境内の樹齢400年のナギの木の葉を封じた御守りは、苦難をなぎ払ってくれるという。

住所:京都府京都市左京区若王子町2/営業時間:9:00~17:00/定休日:無

東天王 岡﨑神社/かわいさも御利益も抜群の神社

平安京遷都の際、王城鎮護のために建立された。祭神の速素盞鳴尊(すさのをのみこと)と奇稲田姫命(くしいなだひめのみこと)が子を多くもうけられたことと、氏神の使いのウサギが多産なことから、子授け安産の信仰を集める。

住所:京都府京都市左京区岡崎東天王町51/営業時間:拝観自由(社務所は9:00~17:00)/定休日:無

くろ谷 金戒光明寺/ 浄土宗大本山の“くろ谷さん”は、新選組発祥の地

承安5年(1175)、法然上人が草庵を結んだのが始まり。山門や阿弥陀堂、方丈などが立ち並ぶ。京都守護職の会津藩主・松平容保(かたもり)が本陣を構えた座敷が残る。

住所:京都府京都市左京区黒谷町121/営業時間:9:30~15:15(11~12月は10:00~)/定休日:無

真如堂/平安時代創建の古刹は紅葉の名所

正式には鈴聲山(れいしょざん)真正極楽寺。永観2年(984)に戒算(かいさん)上人が開創した。女性守護の御利益で知られる阿弥陀如来立像を安置する本堂をはじめ、涅槃(ねはん)の庭や随縁の庭がある書院を拝観できる。

住所:京都府京都市左京区浄土寺真如町82/営業時間:9:00~15:45/定休日:無

【哲学の道/四季の植物や昆虫が息づく自然豊かな散策路】

観光名所を結ぶ道。水路には水鳥たちの姿も見え、季節の花が彩る。
観光名所を結ぶ道。水路には水鳥たちの姿も見え、季節の花が彩る。

「日本の道100選」の一つ、京都ナンバーワンの散策路だ。休日ともなれば、車道より一段高くなった石畳を行き交う人々でにぎわっている。

この一帯は京都大学にも近く、多くの学者や文化人が住んでいた。道の名は諸説あるが、哲学者・西田幾多郎が毎朝この道を歩いて思想にふけっていたことに由来するとも伝わる。そのため、「思索の小径(こみち)」という別名で呼ばれることもある。

哲学の道の中ほどには、西田幾多郎の名言である「人は人 吾はわれ也 とにかくに吾行く道を吾は行くなり」と刻んだ歌碑がある。

桜の名所としても有名で、道沿いには日本画家・橋本関雪によって寄贈された関雪桜をはじめ、八重桜や枝垂れ桜など約400本が並木を作っている。桜の時期以外にもホタルやツツジ、紅葉など四季の移り変わりを見ることができ、訪れる人の目を楽しませてくれる。猫が多いことでも知られ、猫好きにも人気がある道だ。

【京都グルメを堪能】

『GOSPEL(ゴスペル)』キッチンやオーディオにも注目

近代日本建築の父・ヴォーリズの建築事務所が設計。かつての住居の2階リビングをカフェとして開放し、素材にこだわった手作り料理を提供する。ケーキセット1300円。

住所:京都府京都市左京区浄土寺上南田町36/営業時間:12:00~17:30LO/定休日:火

『riverside café GREEN TERRACE(リバーサイドカフェグリーンテラス)』深煎りコーヒーとスイーツのペアリングも楽しみ

哲学の道沿いにあるオープンテラスのカフェ。旬の野菜を使った月替わりの京のおばんざいらんち(ドリンク付き)1650円が人気で、ボリュームも満点。喫茶で利用するならバスク風チーズケーキ1150円(ドリンク付き)を。

住所:京都府京都市左京区鹿ケ谷法然院町72/営業時間:10:00~17:30LO/定休日:水

取材・文=アド・グリーン
『散歩の達人 歩きニストのための京都散歩地図』より