ハワイの本格コナコーヒーを味わえるカフェ
新橋駅から徒歩6分、内幸町駅からは徒歩2分と駅近のビルの1階にある『カフェ フアラライ』。ガラス張りで解放感があり、一見ホテルのような高級感ある佇まい。素敵なカフェだなと思ったら、プラスチック物流機器のトップメーカーである三甲株式会社の東京本社、三甲新橋ビルの一角にあるのだ。確かにカフェを通り過ぎると会社の受付が見える。
これまでカフェの運営はしたことのなかった会社だが、会員制レストランやホテル・旅館の運営実績があり、本社を移転する際にカフェをオープンして自社で運営しようということになったそう。
素敵な内装にはこだわりがあって、壁の溝に施されたチェック風デザインは、自社の主力製品プラスチックパレットをイメージしている。また、プロゴルフ大会の公式戦を開催するほど本格的なゴルフ場も運営しており、天井からぶら下がる大小の丸い照明はゴルフボールをイメージしたデザインなんだとか。
たっぷり卵がふわっととろける人気のモーニング
朝7時からオープンするので、近隣の会社員が出社前に立ち寄ることも多い。モーニングは、卵を2個たっぷり使ったふわとろエッグドッグ600円が人気とのこと。目の前で作っていただけるので、出来上がりが楽しみ!
フライパンの片側に寄せられた卵が、オムレツ風にまとまっていく。最後に、オーブンで温めたパンに卵を挟んで出来上がり。
出来たてを一口ぱくっといただくと、中からチーズがとろ~り♪ パンの甘みに、卵チーズの塩味がほどよく効いて、バランスのよい味わい。全粒粉でできたおいしいパンをいろんなバリエーションで味わってもらうために、現在8種類のモーニングメニューを用意している。「ゆで卵を崩してのせるたまごドッグもあるんですけど、専門店のオリーブオイルを混ぜてコクを出したり、こだわれるところにはとことんこだわっています」と店長の小島さん。
コナコーヒー入りあんバター!? フードにもちょい足しでコナの魅力をもっと引き出す
一番のこだわりはもちろん、カフェオープンのきっかけでもあるコナコーヒーだ。カフェカウンターにずらっと並ぶコナコーヒーは圧巻。「コナコーヒーは、浅煎り・中煎り・深煎りと、焙煎具合の違う豆を揃えています。それぞれに特徴があって、違う味わいが楽しめます」。コナ豆はすべて、ハワイの農園から直輸入している。
モーニングとセットで、コナブレンドコーヒーがお手頃な価格で味わえる。「コナブレンドはカフェラテにも使われています。コナ100%のコーヒーも飲んでいただきたいですね。すごくおいしいですよ」。そう語りながら、小島さんが丁寧にコーヒーを淹れてくれた。
「あんバタードッグの餡にもコナコーヒーをちょっと混ぜ込んで、コーヒー風味の餡にしています。おしるこにも少し風味がするくらいコーヒーが入っていて、おしるこエスプレッソにはダブルショット分しっかり入ってるんですよ。ハワイでコナコーヒーを栽培しているHualalai(フアラライ)という山の名を、店名にいただいているので、コーヒーで飲むだけじゃなく、コナコーヒーをどうアレンジしていくかを考えて、メニューを広げられるようにしています」
出社時にコーヒーをテイクアウト、ランチの後に一服、仕事終わりに一杯。使い勝手と居心地のよさ、そして“食べるコーヒー風”のフードメニューでも人気を呼んでいる。「どんどん人が増えてきたのはうれしいことですね。おみやげ用にコナコーヒーのドリップパックも重宝されてます。同じビル内にある貸会議室のお客様にも、コーヒーをお出ししているんですよ」
お客さんにコナコーヒーを味わってもらいたい気持ちが、いたるところにあふれている『カフェ フアラライ』。近くに立ち寄ったら必ず訪れたいリストに載せてしまった。遠方からもわざわざ訪れたい、そんな癒やしのカフェだ。
構成=アート・サプライ 取材・文・撮影=大熊美智代