自家焙煎の濃厚なコーヒーに魅了される!
お店を訪れたのは15時過ぎ。10月とはいえ、まだまだ外は暑くアイスコーヒーとプリンを注文した。
濃厚なプリンとクリームのトッピングが、疲れた体にしみわたる。
そして、店主の山下さんおすすめのコーヒー。すっきりとして飲みやすく、コーヒーの旨味が口の中に広がっていき、こだわりを感じる。
「うちはコーヒーがおすすめなんですよ。モカを多めに使って自家焙煎しています。強めに焙煎しているので、砂糖をいれてもミルクをいれてもしっかりとしたコーヒーの味を楽しめるんです」山下さんの一推しだ。
コーヒーの味は焙煎(ロースト)で変わると言われており、さらにモカのコーヒー豆を使用することで濃厚でコクのある味に仕上がるとのこと。
モカは香りも良いので、本格的なコーヒーを飲みたいという人にぜひ堪能してほしい一品だ。
店主の山下さんにお話を聞く。
「ここのお店は、もう50年以上前からやっているんですよ、僕が20才のころから始めていて、いま僕は72才。だから50年以上もずっとこの場所でお店をやっているんです」
ほとんど、まとまった休みもないそうだ。「休みといったら年末年始にちょっと取るくらいだね」と山下さん。でも顔は笑顔だ。
浅草橋にある『CAFE 梅の木』は赤羽にも店舗があり、山下さんのお父さんは赤羽の『梅の木』の常連だったとのこと。
そうした縁もあり、山下さんは赤羽の『梅の木』でアルバイトを始め、その後、現在の浅草橋の店舗に移り、一所懸命な仕事ぶりが評価されてお店を任されるようになったそうだ。
山下さんの表情から、本当に仕事が楽しいということと、おいしい料理をお客さんに提供したいという気持ちが伝わってくる。
いいお店だなと思った。もちろん初めて訪れる人も多いと思うが、常連さんらしき人がひっきりなしにお店を訪れる。山下さんの人柄と、料理のおいしさに人気があるのだろう。
手作りハンバーグは特製のワインソースと召し上がれ
ここでさらに人気メニューを注文。ハンバーグミートソースとアイスコーヒーのセット980円だ。
ハンバーグとミートソースのパスタ、ライスに目玉焼きにサラダという内容、さらにスープもついている。赤ワインをソースに使用しているというハンバーグは肉厚でジューシー。そして焼き立てなので熱々だった。
このハンバーグだけでライスをおかわりしたくなるくらい濃厚な味で、やみつきになってしまう。
男性が食べるには、ちょっと物足りないかなと思ったが、パスタとライスもついているのでかなり満腹になってしまった。
メニューが豊富!人気メニューのオムライスも食べてみたい!
もう一つ人気メニューのオムライス。オムライスは、玉ねぎをよく炒めることで、辛味がなくなり糖度が増し甘くなるという。
他にも10種類以上もあるデザートを堪能できる。
『CAFE 梅の木』は、チェーン店のようにどの店舗でも同じメニューという訳ではない。
浅草橋の『CAFE 梅の木』のメニューは、店主の山下さんが考案した独自のものだそうだ。どのメニューも浅草橋の『CAFE 梅の木』でしか味わえない。
これがリピーターの多い理由の一つだと感じる。あのハンバーグを食べたい、オムライスを食べたい、そう感じるのだ。
2023年10月現在は店主の山下さんご夫婦と2名のパートの方の計4名でお店を切り盛りしている。
「もともとよく食べに来ていたんですよ。どれもおいしくて、ここで働けませんか?って聞いたら丁度人を募集されていて、そのまま働かせてもらうことになりました」とここで働く店員さん。店員さんもまた『CAFE 梅の木』のファンだった。
浅草橋駅から、歩いてすぐ。
浅草駅に着けば自然と、店主の山下さんに会いに、そしておいしいコーヒーと料理を堪能するために『CAFE 梅の木』に足が向かってしまうだろう。
取材・文・撮影=アサノカツヒト