京都府産の厳選抹茶を使ったスイーツの数々
浅草寺の五重塔近く、奥山おまいりまちの奥山門入口に店はある。メインストリートからは少し外れたところにあるため人通りは少ないが、店頭ではおいしそうにスイーツを頬張る観光客の姿が目立つ。
『お濃茶スイーツ専門店 雷一茶 お抹茶体験店』の自慢は、京都府産石臼挽き一番茶のみを使用していること。「良質な抹茶は苦くない」をコンセプトとするだけに、その味わいは格別だ。
間口が広く開放的な店内を見渡すと、茶葉はもちろん、雷おこしや豆菓子、羊羹、ロールケーキなど、オリジナリティある自家製造の抹茶スイーツがずらりと並ぶ。どの商品も香料、着色料は不使用の抹茶本来の風味を楽しめるものばかりだ。
かわいい最中に注目の濃厚抹茶ジェラート!
お土産は後でじっくり選ぶとして、何を食べようかとメニューを見る。今回はお抹茶わらびジェラート850円をオーダーした。レジ越しでは、店員さんが連携プレーで、手際よく注文品のスイーツを作っていく。
この日は外国人旅行客のツアー団体も入り、レジ前は大混雑。日本の抹茶スイーツは大人気のようで、ドリンクやアイスをおいそうに味わっている。
注文したお抹茶わらびジェラートが手渡された。まぁ、なんてかわいいパンダちゃん! とまずはジャイアントパンダ最中に目がいく。
広報の担当者によると上野動物園が同じ台東区にあり、ジャイアントパンダが注目されていることから、それにあやかって最中にあしらったのだとか。パンダファンならずともかわいい最中にはテンションがあがる。
最初に抹茶アイスをひと口味わってみる。真っ先に広がるのはコクのある旨味。食べるほど抹茶本来のおいしさが伝わってきて、トッピングのサクサクなおこしが別の食感を与え、おいしい!
アイスには、石臼挽き一番茶葉を2.5~3.5%と贅沢に使っているが、本当に苦くない!香り高く、深い味わいを感じる。
食べ進めていくとカップの底のほうからプルンプルンなわらび餅が登場する。こちらもほんのりとした甘さがあって、アッという間に食べ終えてしまった。
カップの最後まで抹茶を贅沢に味わえるスイーツ。後味もすっきりで、暑い日は特に味わってほしい一品だ。
旨濃抹茶クリームのシュークリームにも注目!
もう一つ紹介したいスイーツがある。お濃茶シュークリーム510円だ。この商品は、併設の「お濃茶スイーツ工房」で毎日手作りしている、 2022年に発売された注目の冷たいスイーツだ。
割ってみると濃厚な抹茶クリームがたっぷり詰まっており、一口食べてみればクリームがひんやり。
濃厚でクリーミーな抹茶クリームが口の中に広がり、抹茶の旨味としっとりとしたシュー生地との調和もよい。手の平サイズなので、1個でも満足感を得られる。こちらはおみやげにもおすすめ。
抹茶わらびジェラートやお濃茶シュークリームを味わって「良質な抹茶は苦くない」を実感することができた。今回紹介できなかった、まだまだ挑戦してみたいメニューもあるので、次回の来訪が楽しみだ。浅草で“京都を感じる”すてきな店を見つけた。
取材・文・撮影=千葉香苗 構成=アド・グリーン