新しい鉄板は火力も十分。野菜の甘味が引き出され、これまで以上にお好み焼きのおいしさを堪能できます。

カウンターいっぱいに広がる鉄板で、同時に複数メニューの調理が可能に。提供スピードも上がりました。

お店で食べる広島風お好み焼きの真髄は、鉄板越しに調理の工程を楽しめるライブ感。片手で卵を割るプロの技や……

手際よくお好み焼きを焼き上げるヘラさばき……

鉄板の上でじゅわっと立ち上る湯気の迫力を、目の前で体感できます。

お好み焼きの提供は、もちろん鉄板で。いつまでも熱々のおいしさを味わえるとともに、時間とともに変わっていく食感も魅力です。

そして忘れてはならないリニューアルの醍醐味は、一つの鉄板をみんなで囲めること。この日も鉄板を介して、家族や常連さんたちと食事を楽しみました。

リニューアルでカウンターが注目されていますが、パーティーや子ども連れに人気のテーブル席もこれまで同様利用できます。

ドリンクメニューも一部変更になり、宮島の醸造所でつくられたクラフトビールも。香り、苦味、口当たりにそれぞれ特徴があります。お好み焼きのトッピングとともに、好みの組み合わせを見つけてください。

目標金額を上回る応援が集まったクラウドファンディング

リニューアル前のキッチンとカウンター
リニューアル前のキッチンとカウンター

この鉄板の導入は、昨年8月に開始されたクラウドファンディングによる支援で実現したものです。

かつての菊丸は居抜き物件を活用し、小さな調理器具でお好み焼きを提供していました。このレイアウトでは、どうしても調理中はお客さんに背中を向けてしまいます。

「対面でコミュニケーションしながら、焼き上がる工程を楽しんでほしい」
「鉄板からそのまま食べるお好み焼きのおいしさを届けたい」
「お好み焼き教室を開いて、荒川区の人にも広島のお好み焼き文化を広めたい」

そんな思いを胸に開始したクラウドファンディングは多くの共感を呼び、支援はなんと302件。目標金額の200万円を10%以上も上回り、2,206,000円が集まりました。

キッチンの壁には、たくさんの名前入りヘラが並んでいます。これらはクラファン支援者へのリターンの一つ。広島のようにmyヘラ文化がない東京でも90名以上の申込みがあったそうです。

「暖かい応援に涙があふれました。鉄板からどんな縁、どんなドラマが生まれるか楽しみです!」と将来への期待を語ってくれました。

今後、クラウドファンディングでリターンとして用意していた「オリジナルトッピング命名権」への対応を進めるそうです。実は、荒川102でもオリジナルトッピングを検討中。詳細が確定次第、改めて紹介しますね。

みんなの応援でつくり上げる、2年目の菊丸。今後の活躍が楽しみです!

<店舗情報>

取材・文・撮影=荒川102