巨匠3人の美しい原画に圧倒される
永遠に生きる吸血鬼(バンパネラ)・エドガーを主人公にした連作「ポーの一族」(1972~76年)や、少年期の繊細な心理描写が高い評価を受けた「トーマの心臓」(1974年)をはじめ、SF作品も多く手がけ、壮大な世界観の作品を描き続けてきた萩尾望都氏。若き日の聖徳太子を独自の切り口で描いた「日出処の天子」(1980~84年)で漫画界に大きなセンセーションを巻き起こした山岸凉子氏。何度もアニメ化・舞台化されてきた、大正時代を舞台にした波乱万丈な恋愛ドラマ「はいからさんが通る」(1975~77年)を手掛けた大和和紀氏。
少女漫画が飛躍的な進化を遂げた1970年代、その中心にいた三人の創作の軌跡を、デビュー初期から現在に至るまでの作品でたどる本展。美しいカラーイラストや心に刻まれる名場面の原画、さらに貴重な資料の数々を通して、その奥深い表現世界に迫る。
本展は国立の美術館で開催される初の大規模な少女漫画展。少女漫画の礎を築いてきた3人のレジェンドが一堂に会する贅沢な空間を味わおう。
名作ばかり! 約800点もの原画が登場
萩尾望都氏の幻想的で内面世界に深く分け入る物語、山岸凉子氏の人間の業や精神性に鋭く迫る表現、大和和紀氏の歴史や文化を背景にした華やかな作品世界。それぞれが独自の領域を切り拓き、少女漫画の表現を新たな次元へと更新し続けてきた。いずれも1960年代後半のデビュー以来、第一線で活躍を続けている3人の活躍をたどることで、約60年にわたる少女漫画の歴史と奥深い魅力に迫ることができるのが最大の見どころだ。
漫画本編の原稿から読み取れる繊細な線、巧みな構成、ページに流れる時間、そして雑誌の表紙や扉を飾ったカラーイラストの美しい色彩。原画ならではの質感を通して、印刷では再現しきれない微妙な色合いやディテールをぜひ自分の目で確かめるべし。
会場にはハンドタオルやコスメセットなど、オリジナルグッズも登場し、こちらも見逃せない。
開催概要
「少女漫画・インフィニティ 萩尾望都×山岸凉子×大和和紀 三人展」
開催期間:2026年10月28日(水)~2027年2月8日(月)
開催時間:10:00~18:00(金・土は~20:00。入場は閉館30分前まで)
休館日:火(ただし11月3日・12月8日は開館)、11月4日(水)・12月28日(月)~2027年1月5日(火)
会場:国立新美術館 企画展示室2E(東京都港区六本木7-22-2)
アクセス: 地下鉄千代田線乃木坂駅直結、地下鉄大江戸線六本木駅から徒歩4分、地下鉄日比谷線六本木駅から徒歩5分
入場料:一般2200円、大学生1000円、高校生500円、中学生以下無料
※障がい者手帳をお持ちの方と付添の方1名は無料
【問い合わせ先】
ハローダイヤル☏050-5541-8600
公式HP:https://shojomanga.jp
取材・文=前田真紀 ※画像は主催者提供







