ある実業家の思いから始まった

1985年にスタートした南越谷阿波踊り。この地で阿波踊りが始まったきっかけは、市内に本社を構える住宅メーカー、ポラスグループの創業者である故・中内俊三氏だ。同社では住宅を販売するなかで、工事で発生する音やトラックの出入りなど、近隣住民に迷惑をかけてしまうことに対するお詫びと日ごろの感謝を込めて、中内氏は地元になにか恩返しができないかと考えた。地元に愛着をもってほしいという熱い思いから地域に根差したイベントを立ち上げるにあたり、中内氏が徳島県出身だった縁もあって阿波踊りの開催へとつながっていった。

現在では約70万人が訪れる一大イベントに成長。2026年は第40回を記念した特別なステージも。地元51連から踊り手や鳴り物師を選抜した「南越谷阿波踊り合同・選抜連」による舞台踊りが越谷コミュニティセンター大ホールで披露される(22・23日ともに15時48分~)。総勢約250名で編成されるダイナミックな踊りは必見! さらに、招待連として高円寺から3連、本場徳島から5連が参加し、過去最多となる95連が一堂に会する。まさにアニバーサリーイヤーだ。

ギュッとした会場内で多彩な踊りが!

会場は南越谷駅、新越谷駅を中心に東西に流し踊りの演舞場が広がっていて、なかには舞台踊りが行われるホールもある。「会場はコンパクトにまとまりながらも、さまざまな踊りが楽しめるのが南越谷の魅力。また道も平坦で踊りやすく、お客さんとの距離が近いのも特徴です」と教えてくれたのはポラスグループの青柳孝二さん。

青柳さんの話す通り、阿波踊りといっても南越谷では多彩な踊り方が楽しめる。4本の目抜き通りで個性豊かな男踊りと優雅な女踊りが隊列を組んで踊り歩く「流し踊り」、独自のフォーメーションに加え、音響や照明を用いて舞台芸術としての阿波踊りをホールで観覧できる「舞台踊り」、駅前特設会場と広場で行われる「組踊り」、ゲリラ的に始まり、大きな円を作って自由に踊る「輪踊り」が、街のあちこちで行われる(舞台踊りは越谷コミュニティセンターで、第1部14時~16時30分、第2部17時30分~20時42分の完全入れ替え制。入場無料)。

各連、独自の演出で魅せる舞台踊り。席に座ってゆっくりと見られるのがうれしい。
各連、独自の演出で魅せる舞台踊り。席に座ってゆっくりと見られるのがうれしい。

「40回目というひとつの大きな節目を迎え、例年以上に踊り手たちも気合いが入っています! 踊り手も、観客も、一緒に盛り上がってもらえれば」と青柳さん。21日(金)は前夜祭にあたり、ホールでの舞台踊りと広場での組踊りが行われる。前夜祭も含めると3日間、阿波踊り一色に染まる南越谷に出かけよう。

流し踊りでは個性豊かな連が次から次へとやってきて、見応え十分!
流し踊りでは個性豊かな連が次から次へとやってきて、見応え十分!

開催概要

「第40回南越谷阿波踊り」

開催期間:2026年8月22日(土)・23日(日)※21日(金)は前夜祭
開催時間:14:00~21:00(22・23日の流し踊りは17:10~)
会場:南越谷駅、新越谷駅周辺(埼玉県越谷市)
アクセス:JR武蔵野線南越谷駅、東武鉄道東武スカイツリーライン新越谷駅からすぐ

【問い合わせ先】
南越谷阿波踊り振興会☎048-986-2266
公式HP:https://www.minamikoshigaya-awaodori.jp/

 

取材・文=香取麻衣子 ※写真は主催者提供