文献のなかに記述されてきたニッポンの姿とは
各時代の貴重な文献を通して、日本における異文化との接触・交流の足跡、そして外から見た日本のイメージの変遷をたどる本展。
日本を訪れた外国人は、日本に対してどのような印象をもったのか。また日本は海外の文献のなかでどのように記述されてきたのだろう。
3世紀頃に成立した『魏志倭人伝』にはじまり、マルコ・ポーロが手掛けた旅行記『東方見聞録』、さらに16世紀以降に布教や商いのためにヨーロッパから海を渡り訪れた外国人たちが、何に驚いたのかを探る。彼らのまなざしを通して、ニッポンという国への新たな気づきを得る機会となりそうだ。
憧れの国ジパングから西洋文化を追い求める明治の日本まで
ヴェネツィアの商人マルコ・ポーロが父や叔父と東方を旅した際の見聞録をまとめた旅行記『東方見聞録』。『東洋文庫』には出版年・出版地・言語が異なる80種類もの『東方見聞録』が収蔵されており、刊本のコレクションとしては世界最大という。黄金や宝石を豊富に産出する東方の島「ジパング」が紹介され、人々を大いに刺激し、大航海時代の幕開けに影響を与えた書の記述に改めて触れることができる。
また江戸幕府の創立から間もない慶長14年(1609)、長崎にオランダ東インド会社の商館が設置され、商館の駐在員によって、日本滞在中に触れた文献や標本などの資料をもとに、歴史、地理、自然、風俗など日本に関する全般が紹介された。こうした鎖国下の日本を探検・探究した文献も登場。シーボルト自身が歴史、地理、言語、風俗などの諸分野について調査・収集した資料と既存の資料をもとにまとめられた日本研究の集大成『日本(NIPPON)』も展示される。
さらに開国によって近代化への道を歩み始め、日本を訪れるようになった外交官や宣教師、ジャーナリストなどの見聞も紹介。ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)が来日後の明治23年(1890)以降に、「君が代」や『古事記』の英訳で知られるイギリス出身のチェンバレンとの手紙をまとめた『ラフカディオ・ハーン書簡集』といった貴重な資料も見どころだ。
開催概要
「ニッポン再発見―異邦人のまなざし」
開催期間:2026年1 月21 日(水)~5月17日(日)
開催時間:10:00~17:00(入館は閉館30分前まで)
休館日:火(祝の場合は翌)
会場:東洋文庫ミュージアム(東京都文京区本駒込2-28-21)
アクセス:地下鉄三田線千石駅から徒歩7分、JR山手線・地下鉄南北線駒込駅から徒歩8分
入場料:一般1000円、65歳以上900円、大学生800円、高校生700円、中学生以下無料
【問い合わせ先】
ハローダイヤル☏050-5541-8600
公式HP https://toyo-bunko.or.jp/
取材・文=前田真紀 画像提供=東洋文庫








