ラッキーモチーフがいっぱいの作品で招福を
長寿や子宝、富や繁栄など、人々の願いが込められた美術に焦点を当て、おなじみの松竹梅や七福神をはじめ、現代人にとってもラッキーモチーフといえる作品を紹介する本展。ユーモラスな表現や幸福感のある情景など、見る者を楽しく幸せな気持ちにする力を持った作品がずらりと並ぶ。
長寿を象徴する鶴が、躍動感あふれる水墨で表されている伊藤若冲『鶴図』(個人蔵)や、子孫繁栄を象徴する画題で、子供たちが象と戯れる平和な情景が描かれている川端龍子『百子図』(『大田区立龍子記念館』蔵)。狩猟の成功を象徴するような猪を抱えてうれしそうな表情の『埴輪 猪を抱える猟師』(個人蔵)などなど、思わず笑みがこぼれる愉快な作品が勢ぞろいする。
2025年の干支にちなんで蛇を描いた作品も
七福神、松竹梅、富士山、鶴、干支など、吉祥画題の優品とともに、2025年の干支にちなんだ蛇を描いた作品も堪能できる。白蛇が描かれた作品を眺めて、運気アップを目指してみてはどうだろう。
古墳時代から近代・現代まで、幅広いテーマのHAPPYな日本美術を通して、年末年始心温まるひとときを過ごせそうだ。
2025年1月19日(日)講演会「HAPPY三題噺~白蛇・七福神・百~」
講師に『静嘉堂文庫美術館』館長・安村敏信氏を招いた講演会「HAPPY三題噺~白蛇・七福神・百~」が國學院大學院友会館にて14時~15時30分に開催される。参加費500円、定員120名。申し込みは「チケットぴあ」または美術館受付にて。※参加には別途本展チケット(入場可能なチケットまたは半券が必要)が必要。
開催概要
特別展「HAPPYな日本美術―伊藤若冲から横山大観、川端龍子へ―」
開催期間:2024年12月14日(土)~2025年2月24日(月・休)
開催時間:10:00~17:00(入館は閉館30分前まで)
休館日:月(1月13日・2月24日は開館)・12月29日(日)~1月2日(木)・1月14日(火)
会場:山種美術館(東京都渋谷区広尾3-12-36)
アクセス:JR・地下鉄日比谷線恵比寿駅から徒歩10分
入場料:一般1400円、【冬の学割】大学生・高校生500円、中学生以下無料
※障がい者手帳などの手帳をお持ちの方とその付添いの方(1名まで)1200円。
※きもので来館すると一般200円引き
【問い合わせ先】
ハローダイヤル☏ 050-5541-8600
公式HP https://www.yamatane-museum.jp/
取材・文=前田真紀 画像提供=山種美術館