cotito ハナトオカシト

季節の花をあしらった愛らしいサブレ

ハナサブレ1枚330円。
ハナサブレ1枚330円。

ひとつ屋根の下に花屋とカフェ、焼き菓子の店が同居。夫の前山真吾さんは生花を担当し、妻の由佳さんが菓子をこしらえる。由佳さんはクッキーを作る際、卵や乳製品を使わず、また、できる限り国産、有機栽培された食材を調達。食用花をのせたハナサブレ1枚330円は、かじるとサクッ。てんさい糖の優しい甘みがフンワリ舞い、食べた者を一瞬にして華やいだ気分にしてくれる。

『cotito ハナトオカシト』店舗詳細

住所:東京都杉並区西荻北5-26-18/営業時間:平日は11:00~18:00(カフェは11:00~17:30LO)、土・日・祝は11:00~19:00(カフェは11:00~18:00LO)/定休日:火/アクセス:JR中央線西荻窪駅から徒歩12分

カナム

卵、乳製品を使わない癒やし系の味わい

マーブルごまきなこケーキとオートミールざくざくクッキー。
マーブルごまきなこケーキとオートミールざくざくクッキー。

マーブルごまきなこケーキ310円は、小麦粉に同量の米粉を混ぜ、モッチリ仕上げに。その食感が、黒ゴマ、黄な粉が醸す和の甘みと合う。ぜひ日本茶と一緒にどうぞ。意外と食べ応えがあるのは、オートミールざくざくクッキー2枚入り280円。オートミールとクランベリーがぎっしり入っている!個々の素材を生かしながら、それらをどう組み合わせるか。創意工夫があふれる。

『カナム』店舗詳細

住所:東京都杉並区松庵3-38-20/営業時間:12:00~19:00/定休日:月/アクセス:JR中央線西荻窪駅から徒歩2分

Macaron et Chocolat

サクサクな歯触りにやみつき必至

マカロンボーロ320円。
マカロンボーロ320円。

店主の三浦哲也さんは、フランスの老舗『ラデュレ』で修業。マカロンボーロ320円は、三浦さんが考えた新世代マカロンだ。タマゴボーロに似て小ぶりで、気軽に楽しめることから、こう命名。通常のマカロンのように間にジャムを挟むのではなく、生地そのものに味をつけて焼き上げる。軽い歯触りで、お茶請けに◎。ひと口サイズゆえ、つい食べ進めてしまい、手が止まらない。

『Macaron et Chocolat』店舗詳細

住所:東京都杉並区西荻南2-6-4/営業時間:10:30~18:00(土・日・祝は11:00~19:00)/定休日:月(月が祝日の場合は翌平日)/アクセス:JR中央線西荻窪駅から徒歩10分

越後鶴屋

ハフッと柔らかい餅に果てしなくうっとり

豆大福200円。
豆大福200円。

営業中は絶えず餅つき機が動き、つきたての餅が準備万端。その柔らかさたるや格別で、そっと唇を跳ね返すよう。これを実現するためにこだわって選んだ材料のひとつが、粘りがあり、コシが強いと評判の新潟県産こがねもち米だ。なお、豆大福200円はつぶあんタイプが人気。ほんの少し塩を加えた餅と、北海道産大納言小豆の滋味深い風味が口の中で出合い、夢心地。

『越後鶴屋』店舗詳細

住所:東京都杉並区松庵3-38-20/営業時間:9:00〜18:00/定休日:月/アクセス:JR中央線西荻窪駅から徒歩2分

Amy's Bakeshop

ボリューミーかつスタイリッシュ

バナナ&チョコチップのマフィン。
バナナ&チョコチップのマフィン。

マフィン、スコーンといえば、アメリカでは家庭的な菓子の代表格。その気軽さと、フランス菓子のように小粋な味わいとを併せ持つのが、この店の品々だ。バナナ&チョコチップのマフィン390円は、ごろんとビッグサイズ。遠慮せず手で持ち、元気よくかぶりつこう。表面はカリッとクリスピーで、中はしっとり。チョコレートとバナナ、2種類の甘みが融合しつつ広がる。

『Amy's Bakeshop』店舗詳細

住所:東京都杉並区西荻北3-13-18/営業時間:11:00〜19:00/定休日:月・火/アクセス:JR中央線西荻窪駅から徒歩3分

構成=フラップネクスト 取材・文=信藤舞子 撮影=井原淳一

JR西荻窪駅を中心として北は善福寺川、南は五日市街道あたりまで広がるこの街。「西荻窪」という地名は1970年に廃止され現存しないが、“西荻(ニシオギ)”という街の存在感はむしろ年々増している。吉祥寺駅と荻窪駅の間に位置し、「松庵」など高級住宅地を擁するせいで、中央線の中では比較的上品なイメージで語られることも多い。しかし、ひとたびこのエリアを歩けば、上品などころかかなり個性的な地だということが分かるだろう。店主がそれぞれの哲学を貫く店と、それらを愛してやまない住民が集まる、けっこう熱くてヘンな街なのだ。