玄蕎麦 もち月 [成瀬]

そばととんかつ、不思議な空間でコラボしてます

外一で打たれたせいろ720円。そば殼が散らばり、みずみずしくて爽やかなのど越しだ。

ガラス張りの中庭やアンティーク調度品など、そば屋らしからぬ雰囲気。この空間を作った店主の望月輝久さんが、渾身のそばを打つ。群馬、福井、北海道産などを石臼で自家製粉し外一(といち)に。清々しい香りが立ち、枕崎のかつお節や割烹醤油を使ったつゆとの相性が絶妙だ。目黒の名店『とんき』の流れをくんだ父の正明さんが揚げる軽やかなとんかつも名物、というのがまたそば屋らしからぬところ。

父の望月正明さん(左)がとんかつを揚げ、息子の輝久さんがそばを打つ、絶妙のコンビネーション。
とんかつ単品(ロース)1180円。定食にもできる。

『玄蕎麦 もち月』店舗詳細

住所:東京都町田市小川2-3-23/営業時間:11:30~14:30LO・17:30~19:30LO/定休日:火・第1、第3月/アクセス:JR横浜線成瀬駅から徒歩8分

そば 萬両 [町田]

香り&舌触りの粗挽きせいろで直球勝負!

こんもりと盛られた粗挽きせいろそば970円が美しい。

厨房に面して延びるカウンターに楚々(そそ)としたテーブル席は、ちょっとした小料理屋のよう。店主・呉屋(くれや) 慶徳さんが打つのは、石臼の粗挽きせいろ。群馬・赤城山麓で無農薬栽培された常陸秋そばだ。細く切られて美しく、欠片もきらめく。粗挽きの舌触りに甘みや香ばしさがたまらない。プリプリの大きな海老とネギのかき揚げや豆腐の味噌漬け、自家製ぬか漬けなど、丁寧な仕事で酒が進む。

職人肌の呉屋さんと、花番担当の奥様・令子さん。
海老のかき揚げ1380円と自家製ぬか漬け480円。あてる酒は山形の十四代850円。

『そば 萬両』店舗詳細

住所:東京都町田市原町田6-17-18/営業時間:12:00~14:30・17:30~19:30(昼・夜ともにそばが売り切れ次第終了、日・祝は昼のみ)/定休日:月( 祝の場合は翌火、臨時休業あり)/アクセス:小田急線町田駅から徒歩5分

手打ち蕎麦 鈴音 [鶴川]

翁達磨系で素直にうまい。天ぷらはカラリ

天種がたくさんある上天ぷらそば1400円。

突然ひらめきを得て会社を辞め、名人・高橋邦弘氏の下で修業。その1年後にはそば屋を開いたという店主の鈴木さん。バイタリティの人は開店後にもメキメキと腕を上げ、町田ならず川崎、横浜からのお客さんも通ってくる名店に。ソバは北海道産。手打ちされた細麺は香り高く、のど越しも良い。小細工なしで素直な翁達磨系の味わいだ。カラリと揚がった天ぷらも人気メニューのひとつ。

出汁巻き、味噌豆腐、鴨スモークなどのおつまみ盛り合わせ800円。酒は石川の菊姫650円。
鶴川街道沿いの名店。天丼などのテイクアウトメニューもある。

『手打ち蕎麦 鈴音』店舗詳細

住所:東京都町田市広袴2-13-13 /営業時間:11:30~14:30LO・17:30~19:30LO/定休日:月・第1火(祝の場合は翌日)/アクセス:小田急小田原線鶴川駅から徒歩25分

石挽き手打ち 一葉 [成瀬]

せいろと挽きぐるみ食べ比べ二種盛り、ひれ酒でクイッ

蓋付きの器に、せいろと挽ぐるみの二色盛り1430円。

老舗そば屋の流れをくみ、1992年にこの地で鈴木正さんが開いた路面店。店名は樋口一葉から。今は日本料理でも腕を磨いた長男の英樹さんが店主となり、そばを打つ。新そばは北海道深川のキタワセ。白く繊細な二八のせいろやどっしりとした食感の挽ぐるみで食べ比べをしたい。ご飯ものや天ぷら、甘味、手打ちうどんなどメニューが多く、正さんが専門で打つ季節の変わりそばも味わえる。

冬場はおでん440円に、下関から取り寄せるふぐひれ酒825円で温まりたい。
鈴木正さん(右から2番目)一家4人で切り盛りしている。

『石挽き手打ち 一葉』店舗詳細

住所:東京都町田市小川2-6-2/営業時間:11:00~14:30・17:30~20:30/定休日:水/アクセス:JR横浜線成瀬駅から徒歩9分

取材・文=工藤博康 撮影=小野広幸
『散歩の達人』2020年12月号より