舌の上でとろけるレアチーズ『CAFÉ TOUJOURS DÉBUTER』
創業は1986年。地下への階段を下りると外の喧噪がうそのような別世界。マントルピースや小窓を配し、落ち着いた間接照明の店内には、思わず長居したくなる小部屋まである。アメリカのポーリークリームチーズを使い、自家製ブルーベリーソースをかけたレアチーズケーキはどこまでもなめらかで、フォークがすっと入る。ブラジル、コロンビアをベースに7種の豆をブレンドし、ネルドリップしたコーヒーのコクがいっそう引き立つ。
『CAFÉ TOUJOURS DÉBUTER』店舗詳細
内装もメニューも高揚感あふれる『リプトン』
TOC 創成期、紅茶ブランド「リプトン」が携わり紅茶メインの店として誕生。だが当時は紅茶ファンが少なく、2代目としてお店を引き継いだ阿部三枝子さんは「コーヒーと合う、他のお店と違ったものを出したい」と、ソフトクリームをメニューに採用した。クリームソーダなどフロート類にも高々と盛られ、運ばれてくると思わず「わ!」と声が出てしまう。船のキャビンをイメージした内装に浸りながら、ささやかな非日常感を楽しみたい。
『リプトン』店舗詳細
合言葉は "リトル イズ ビューティフル"『coffee salon Satoya』
ダークブラウンのシックな外壁に誘われる『Satoya』は、吉田理子さんがTOC開業時に開いた小さな喫茶店。レトロな店内には、山岳写真家でもある理子さんが撮った写真が飾られ、マスターの正雄さんが好きな60 年代のジャズが流れる。一人一人に丁寧に淹れてくれるコーヒーをいただきながら、時を忘れる贅沢さ。「 “リトル イズ ビューティフル”。このサイズだと、お客さんが今日は上司に叱られたなんてことまでわかるよ(笑)」。バニラアイスとクリームを浮かべるコーヒーフロート650円もおすすめ。
『coffee salon Satoya』店舗詳細
構成=前田真紀 取材・文=香月真理子、渡邉恵(編集部) 撮影=鈴木愛子、金井塚太郎