音楽喫茶 アマンダ&アマデオ [本川越]
隣り合う2店で音の魅力を伝える
2棟続きの昭和な建物。向かって右は『アマンダ』、左はレコードとオーディオの『アマデオ』だ。「もともと、1978年に好きなクラシックをかける名曲喫茶として開店しました」と、斉藤晟(あきら)・博子さん夫妻。日々レコードに向き合い、よりいい音を求めて音響装置を開発、販売もするようになった。2008年には喫茶部門を物置だった右棟を改装して移設、カフェ風にリニューアルした。吹き抜け階段を上がると、本棚も充実する落ち着いた空間。頭上のスピーカーこそ、晟さんの名作だ。手動ミルでコーヒー豆を挽く音とレコード音が重なる一瞬を、聴き逃さないよう。
『音楽喫茶 アマンダ&アマデオ』店舗詳細
レレレノレコード [本川越]
中古も新譜もノージャンルで集合
夕食時、テレビを消してレコードを聴く環境で育った。「でも、一切触らせてもらえなかったんです」と、店主の小島大補さんが振り返る。自分で買い始めたのは、音楽の自作に凝った高校時代からだ。以来ずっと音楽人生を進み、ついにレコードを主役に据えた、飲食やライブができる場を開いた。「世界中にいろんな音楽があって、国境や世代を超えて同じ感覚の人がいる面白さを伝えたい」。
『レレレノレコード』店舗詳細
Metti, una sera a cena [川越]
ワインとレコードで、時間旅行を
店名は日本非公開のイタリア映画のタイトル。「映画はB級でも、音楽がね、いいんです」。店主の樺澤大介さんは、20歳でレコードに目覚め、ロックやソウルに親しんできた。が、「今、好きなのはサウンドトラック。特にヨーロッパのものはジャズやブラジル音楽の影響もあって幅広く、とてもきれいです」。暇な日は寂しいのでボーカルものを、にぎわう時はアップテンポをかけるという。
『Metti, una sera a cena 』店舗詳細
取材・文=松井一恵(teamまめ) 撮影=鈴木奈保子
『散歩の達人』2020年10月号より