エネルギッシュな生の跡を体感『岡本太郎記念館』【表参道】

打ち合わせに使われたサロンも作品だらけ。本人からかたどったマネキンは季節ごとにお着替えする。
打ち合わせに使われたサロンも作品だらけ。本人からかたどったマネキンは季節ごとにお着替えする。

芸術家の岡本太郎が1954~96年まで過ごしたアトリエ兼住居に開館。床に絵の具が飛び、描きかけも含め600点以上の油彩が収蔵され、エネルギッシュな生の跡を実感できる。ホールの年表にもご注目。「芸術は爆発だ!」のCMなど、懐かしいと思う人も多いはず。年3、4回入れ替わる企画展は2階の展示室で。現在は太陽の塔の中の「生命の樹」の縮尺模型を中心に、制作の全貌を紹介。

取材時の企画展では、1970年大阪万博「テーマ館」の地下展示の模型も。
取材時の企画展では、1970年大阪万博「テーマ館」の地下展示の模型も。
アトリエには使った道具もそのまま展示。
アトリエには使った道具もそのまま展示。
バショウやシダなどと彫刻が一体となった生命力あふれる庭。
バショウやシダなどと彫刻が一体となった生命力あふれる庭。
吹き抜けの壁には年表。空中の橋の先は第2展示室だ。
吹き抜けの壁には年表。空中の橋の先は第2展示室だ。

グッズも楽しい!

グッズで人気のあるソフトビニール製太陽の塔2800円。
グッズで人気のあるソフトビニール製太陽の塔2800円。
坐ることを拒否する椅子のコースターセット6枚880円。
坐ることを拒否する椅子のコースターセット6枚880円。
マグカップTARO3630円。
マグカップTARO3630円。

『岡本太郎記念館』詳細

自然に芸術、建築、幅広い“美”がここにある『根津美術館』【表参道】

庭園に面したホールには仏頭などを展示。天井材はシンボルツリーの竹。
庭園に面したホールには仏頭などを展示。天井材はシンボルツリーの竹。

昭和16年(1941)に開館し、現在7630点の日本・東洋の古美術品を収蔵。実業家の初代・根津嘉一郎によるコレクションは、絵画に彫刻、陶磁、金工など、私設とは思えぬ分野の幅広さが特徴だ。竹を多用した隈研吾設計の建物も見どころで、作品の背に四季の風景が広がるホールの開放感は格別。展示を鑑賞した後は、起伏に富んだ庭園を散策、カフェでひと休み。何時間でもいられそう。

細長い池を擁する1万7000平方メートル以上の庭園。
細長い池を擁する1万7000平方メートル以上の庭園。
双羊尊など古代中国の青銅器が見られる展示室4。
双羊尊など古代中国の青銅器が見られる展示室4。
三方がガラス面で庭園に囲まれた「NEZUCAFÉ」。
三方がガラス面で庭園に囲まれた「NEZUCAFÉ」。
神戸牛のミートパイが人気だ。
神戸牛のミートパイが人気だ。

グッズも楽しい!

尾形光琳筆の国宝燕子花図屏風クリアファイルはがきサイズ300円。
尾形光琳筆の国宝燕子花図屏風クリアファイルはがきサイズ300円。
重要文化財の双羊尊をデザインした変形カード220円。
重要文化財の双羊尊をデザインした変形カード220円。
茶道具の名品13点の写真を使ったロールシール700円(100枚)。
茶道具の名品13点の写真を使ったロールシール700円(100枚)。

『根津美術館』詳細

どんなものにも光を当てる浮世絵愛『太田記念美術館』【明治神宮前】

展示室の2階から1階を見下ろす。和を感じる坪庭スペースも。
展示室の2階から1階を見下ろす。和を感じる坪庭スペースも。

実業家の五代・太田清藏の収蔵品を中心に約1万5000点を有する浮世絵専門美術館。黎明(れいめい)期から終焉(しゅうえん)まで網羅するコレクションは国内屈指だ。展示室は上下階ともロの字状で、回遊するように楽しめる。光に弱い浮世絵は約1カ月ごとに展示を総入れ替え。企画展は作者や作品別だけでなく、絵の片隅にいる動物やおじさんなどのキャラクターにも光を当てる。浮世絵愛を感じずにはいられない。

葛飾北斎「冨嶽三十六景 穏田の水車」はキャットストリート付近のかつての風景を描いた貴重な作。
葛飾北斎「冨嶽三十六景 穏田の水車」はキャットストリート付近のかつての風景を描いた貴重な作。
グッズは受付で販売。
グッズは受付で販売。
浮世絵は同じ高さに見やすく配置。
浮世絵は同じ高さに見やすく配置。

グッズも楽しい!

虎子石もっちりポーチ2530円(フェリシモとコラボ)。
虎子石もっちりポーチ2530円(フェリシモとコラボ)。
おどるねこまたのポチ袋3枚250円。
おどるねこまたのポチ袋3枚250円。
珍獣、擬人化、何でもありの浮世絵動物シール330円。
珍獣、擬人化、何でもありの浮世絵動物シール330円。

『太田記念美術館』詳細

取材・文=下里康子 撮影=オカダタカオ
『散歩の達人』2025年10月号より