東京穆斯林飯店
日本ではまだまだ希少なハラール料理を味わえる
アルコールや豚肉など、イスラム教の教義で禁止されている食材を除いたハラール料理を提供するレストラン。オーナーがカイ族(漢民族のイスラム教徒)で、ハラール中華料理をベースに、ラム肉を用いたメニューが豊富。サイコロ状にカットしたラム肉を炊き込んだ釜めしなどオリジナルメニューもある。羊肉やハラールは初めてという人でも、気軽に味わえるメニューがそろっている。
『東京穆斯林飯店』店舗詳細
イタリア料理 フィオッキ
長い歴史に育まれた郷土料理のスペシャリテ
ふんわり盛られた藁(わら)の間から、こんがり焼けた肉の塊が見える。これが、仔羊を藁と干したハーブで包みじっくり焼き上げた、この店の名物だ。味付けは羊の骨からとった出汁であるフォンドアニョーと塩のみ。「修業先で覚えた北イタリアの郷土料理です」とシェフの堀川亮さん。一口噛めば、その滋味深い味わいに脱帽する。ディナーコース9900円で提供。ランチコース5500円〜(要予約)。
『イタリア料理 フィオッキ』店舗詳細
シルクロードタリム
1人前1本!? 世界最古の麺で羊を食す
「ウイグル人はもともと、羊とともに生きた遊牧民族なんです」と話すのは、新疆ウイグル地区出身の店主、スラジディン・ケリムさん。世界最古の手打ち麺といわれるラグメンは、万人が愛する国民食だ。小麦の生地を、長〜く1本に伸ばしてさっと茹でた麺は、ツルシコで喉越し抜群。トマトベースにウイグルから仕入れたスパイス3、4種で調味した、野菜とラム肉の炒め物をかければ、決して辛くない、まろやかな味わいにうっとりする。
『シルクロードタリム』店舗詳細
パオ キャラヴァン・サライ
味付けは塩だけなのに奥深い味
アフガン絨毯(じゅうたん)が敷き詰められたエキゾチックな空間で、アフガニスタン・パキスタンの遊牧民料理を堪能。中でも人気なのが、パシュトゥン族の間で食べられているカラヒィだ。ヨーグルトに漬け込んだブツ切りの骨付きラム肉を、トマトとシシトウと一緒に強火で一気に炒め蒸す。凝縮された肉の旨味と、トマトのほどよい酸味が合わさって、塩のみの味付けとは思えないほどの味わい深さ。全粒粉配合の香ばしく焼き上げたナンとともに。
『パオ キャラヴァン・サライ』店舗詳細
構成=フラップネクスト 取材・文=稲葉美映子、今田壮(風来堂)、本田直子 撮影=井原淳一、本野克佳