神田肉うどん【神田】
北九州独自のやわ麺にドキドキ止まらず
「子供の頃、家族と大衆食堂で食べた肉うどんの味が忘れられなくてさ、店をはじめたんだ」と北九州市小倉生まれの渡部(わたなべ)真太郎さん。8時間煮込んだ牛すじの野趣あふれる風味とショウガの辛みが、北九州から取り寄せた醤油を使う甘いつゆに溶け出すと、コクのある奥深い味わいに。それがやわやわ茹で麺に、不思議と合う。「コシが無いっていう人もいるけど、これが小倉のうどん。変える気はまったくないよ」。
『神田肉うどん/MUSIC UDON BAR LENNON』店舗詳細
/営業時間:6:30~8:45LO・11:00~14:00LO・18:00~23:30LO/定休日:不定/アクセス:JR・地下鉄神田駅から徒歩3分
香川一福 神田店【神田】
爽やかな酸味、見た目にも涼しげ
のびのある細めの自家製麺とさば節を利かせた香り高いつゆが特徴。かけ(あつかけ、ひやかけ、そのまま)小460 円、中530 円、大600円に、天ぷらなどをトッピングするのが基本。季節替わりのうどんもあり、夏季は宮崎県日向産のヘベスという柑橘類を薄切りにして浮かべたヘベすうどん(小)620 円が登場。出汁が効いた冷たいつゆにヘベスの香りが移り、ほどよい酸味とほんのり感じる甘みに食が進む。ヘベスには酸化を防止する効果があるというフラボノイドがたくさん含まれているので、夏バテ克服にもぴったり。
『香川一福 神田店』店舗詳細
うどん 丸香【神保町】
讃岐うどんの名店の15周麺を知っていたか?
「もちもちとキレ、やわらかさとハリ、洗練と田舎麺――。相反するものを両立したくて。全体的にはより温かいかけうどんに合う味と香りの麺になったと思う」と店主・谷口さん。15周年を迎えた2018年に、15周麺と銘打ち、麺を大きく改良した。やや細身の麺を啜ればむっちりと押し返すのびやかな麺が舌に愉悦をもたらし、爽やかな小麦の香りと讃岐のいりこの出汁が余韻を残す。
『うどん 丸香』店舗詳細
直白【神保町】
「根の津」「谷や」など東京の讃岐うどんの名店で修業した若き店主・佐藤健太郎さん。その渾身(こんしん)の手打ちうどんに引かれ、開店後すぐに常連多数に。「うどんは麺が主役。足踏みを繰り返すことでコシと伸びがあるうどんを目指してます」。ぶっとくて角の立った男前の麺を啜(すす)れば、歯を心地よく跳ね返す弾力ともちもち感、餅を呑みこんだような満足感ある喉ごしを味わえる。麺を啜るって気持ちいい、を実感!
『直白』店舗詳細
ささ吟【神保町】
「東京のうどんはほぼ食べ歩きました」と店主・吉家(きっか)桂三さん。茹でても小麦の香りが逃げない北海道産小麦を使った自家製麺は、もちもちクニュクニュの食感で舌を喜ばせる。昆布出汁と、やや酸味があってフワッと立ち上るカツオ出汁のやさしい味わいは、酒の締めに抜群。山形の「十四代」など地酒も常時8種ほど用意している。「あさりうどんのほかに、やや濃いめのつゆと鴨の脂の旨味が相性抜群の鴨なんばん918円もぜひ」。
『ささ吟』店舗詳細
構成=フラップネクスト 取材・文=鈴木健太、速志淳(アド・グリーン)、塙広明、佐藤さゆり(teamまめ) 撮影=井原淳一、加藤昌人、丸毛透、小野広幸、須田卓馬 、高野尚人