彩り硝子工芸

江戸切子の魅力や技を丸ごと体感

江戸切子の制作体験が可能。こちらは完成品だ。

自由研究のために子供がやってきたのが体験を始めたきっかけ。工房の中に入り職人と同じ機械を使って、納得いくまで削らせてくれる。ここまで本格的な体験はなかなかない。「お客さんの希望をできるだけ叶えてあげたいんです。伝統はエンターテインメント。触れて、感じて、楽しいと思うことで広がっていきますから」と話す職人の熊倉さん。多少不格好でも、試行錯誤しながら自分の手で仕上げる達成感は半端ない。

まずはペンで線を引く割り出し。体験の場合は削りやすいように下絵となる模様を描く。
回転する砥石車にガラスを当てて削る。本番の前にじっくり練習させてくれるので安心。
カットした部分が透明になって模様ができあがっていく。

『彩り硝子工芸』店舗詳細

住所:東京都江東区亀戸4-19-13 サニービル2F/営業時間:10:00~18:00(日・祝は~16:00)/定休日:不定休/アクセス:JR総武線・東武亀戸線亀戸駅から徒歩7分

ギャラリー凛

遊び心をプラスした江戸切子の進化系

吹きガラス作家のグラスを使用。独特の色や風合いが魅力。小グラス7560円。

「基本は真面目だけどチャーミング。前向きに楽しんで作っている作品に惹(ひ)かれますね」とは、亀戸出身の店主・大山祐佳里さん。同級生だった江戸切子職人・大友健司さんが見せてくれたタンポポ柄に感動し、江戸切子の魅力に開眼したそう。職人が考えた文様ではなくデザイナーによる柄だったり、吹きガラス職人が使ったグラスを使ったり、江戸切子の枠を飛び出した、この店ならではのユニークなグラスに出合うことができる。

大友さんと作ったおちょこ7020円。月の向こうにウサギが!
店主の大山祐佳里さん。

『ギャラリー凛』店舗詳細

住所:東京都江東区亀戸5-19-6/営業時間:12:00~18:00/定休日:月(不定休あり)/アクセス:JR総武線・東武亀戸線亀戸駅から徒歩10分

すみだ珈琲

手仕事の温もりがコーヒーを引き立てる

すみだブレンド480円。チーズケーキ420円。

硝子店を営んでいた父親の実家の近くでカフェをオープンすることになり、一緒にできることを相談して出来上がったのが、江戸切子のカップ。口に運ぶたび、ゆらめく光や愛らしい模様に心がほころぶ。コーヒーは自家焙煎で、すみだブレンドは深煎り、やや深煎り、浅煎りを用意。深煎りをチーズケーキと合わせると、苦みとコクのある甘みが溶け合い、キャラメルのような味わいに。築約50年の建物を改装した落ち着いた空間も心地よい。

カウンターに立つ店主の廣田英朗さん。
江戸切子のカップは店内で購入も可能。柄は8種類、色は青と金赤の各2色がそろう。

『すみだ珈琲』店舗詳細

住所:東京都墨田区太平4-7-11 /営業時間:11:00~19:00/定休日:水、第2・4火/アクセス:JR総武線・地下鉄半蔵門線錦糸町駅から徒歩8分

江戸切子スクール「HANASHYO’S」

未来のために職人技を伝授

模様の下書きになる割り出し。職人と同じ道具を使用する。

創業から約70年の『江戸切子の店 華硝(はなしょう)』が営む江戸切子スクール。3代目となる弟の熊倉隆行さんと姉の千砂都さんの2人が立ち上げ、現在は160人ほどが学んでいる。職人やインストラクターから直々に指導を受けながら、伝統の文様を一つずつマスターでき、江戸切子の職人として飛び立つ人も。千砂都さん曰く、「伝統をつないでいくためには、江戸切子のファンを増やすことが大切。その一端を担えればうれしいです」。

スクールから徒歩7分の『江戸切子の店 華硝』ショールームに並ぶ江戸切子。
この日のインストラクターはスクール卒業生。

『江戸切子スクール「HANASHYO’S」』店舗詳細

住所:東京都江東区亀戸3-1-9 /営業時間:10:00~18:00 /定休日:月/アクセス:JR総武線・東京メトロ半蔵門線錦糸町駅から徒歩12分

構成=フラップネクスト 取材・文=井島加恵 撮影=オカダタカオ、鈴木奈保子