Masyuko’s Buffalo Cafe
ケニア・カンバ族の伝統に出合う
20年以上大使館で働いていた店長のフローレンス・スワ・マシューコさんが「ケニアの食文化を伝えたい!」と、2015年に店をオープンした。スワヒリ語で “1週間を乗り切ろう”という意味をもつスクマウィキは、鶏肉と大量のケール、トマトが煮込まれた料理。ギュッと濃縮された野菜の甘みと、溶けるように柔らかな鶏が、後引く味わい。コーンとハチミツ、ショウガ、ヨーグルトを煮込んだドリンク・ウジーも飲めば、疲れ知らず間違いなし。
『Masyuko’s Buffalo Cafe』店舗詳細
白金 よこ山
出汁と魚とご飯の香りにほっとする
注文してから炭火で焼き上げる魚の、香ばしい身に箸を入れると、ふわっ。味わい濃く甘い銀カマスが主菜の本日の万福御膳は、長角盆に乗り切らない品数に嬉々(きき)となる。左上のお椀は、牛肉となめこの煮物。肉を使う副菜も必ず登場し、しらす豆腐やお浸しが脇を固める。「お昼に気軽に割烹の味を」と、店主の横山拓生(ひろたか)さん。気品漂う麻のれんに身構えるも、白木を基調にした店内は、気負わず和める空間だ。さらに和みたいなら、ランチ日本酒350円を迷わずに。
『白金 よこ山』店舗詳細
CABE 目黒店
手づかみで楽しむインドネシアの味
「学生の頃、アルバイトで食べたインドネシア料理に感動して、すぐさま留学したんです」とは、オーナーの大平正樹さん。日本に戻り店を開いたのは2002年のことだった。フィンガーボールとともに運ばれてきたアヤムゴレンを味わうには、手づかみが楽しい。パリッと揚がったフライドチキンに、唐辛子とエビのエキスをたっぷり含んだソース、サンバル・トラシをつけてかじる。癖のある魚介の香りと強い辛さが食欲をそそり、ご飯がどんどん進む。
『CABE 目黒店』店舗詳細
/定休日:日・祝/アクセス:JR・私鉄・地下鉄目黒駅から徒歩5 分
中華 好好
昼から飲める休日の中華ランチ
「食材があれば、どんな料理でも作るのが中華料理人」という鍾飛彪(チャン フェイ ヒョウ)さんは、先代の後を継ぎ、2012年にオーナーとなった。香り、見た目、味を大事にしたメニューの数々はどれも魅力的。なかでも、先代の名を冠した頼(ライ)さんの冷たい和えそばは、静岡産の干しエビとネギ、ニンニク、ショウガやニラが盛られ、ゴマ油香る秘伝のタレがかかっている。卵をくずして混ぜ、かき込めば、口に広がる後引く味。すっきりした喉越しのハイボールを合わせたい。
『中華 好好』店舗詳細
構成=フラップネクスト 取材・文=高橋健太・松井一恵(teamまめ) 撮影=オカダタカオ
『散歩の達人』2017年9月号より