未知のフルーツの蒸留酒を初体験できる専門バー『Bar Pálinka』[飯田橋]

インポートを手がける白ぶどうのパーリンカ「BARKA」1650円。
インポートを手がける白ぶどうのパーリンカ「BARKA」1650円。

2019年12月に開店。松沢健さんは、新宿『Ben Fiddich』、その姉妹店のフルーツブランデー専門バー『B&F』の立ち上げ店長を経て独立。「0を1にしたい」という思いのもと、文化的・歴史的背景も厚いハンガリーの蒸留酒「パーリンカ」200種を揃える専門バーとした。ストレートはもちろん、トニック割りや季節のフレッシュフルーツのカクテルでも提供。カクテルなら、パーリンカの味がわかるよう、あえてシンプルなレシピを心掛ける。夢は「ウイスキーやジン同様、パーリンカがあって当たり前の蒸留酒になることです」。

ザクロ果汁とリンゴのパーリンカを合わせた一杯1980円。
ザクロ果汁とリンゴのパーリンカを合わせた一杯1980円。
店内のカラフルな壁は、パーリンカのテイスティングノートのイメージをビジュアル化。
店内のカラフルな壁は、パーリンカのテイスティングノートのイメージをビジュアル化。
シックな看板と螺旋(らせん)階段が目印。
シックな看板と螺旋(らせん)階段が目印。

『Bar Pálinka』店舗詳細

住所:東京都新宿区神楽坂3-6-63 佐藤ビル2F/営業時間:16:00~24:00/定休日:火・第3月(祝不定)/アクセス:JR・地下鉄飯田橋駅から徒歩3分

イタリアの郷土の味を自然派ワインと共に『NODO』[牛込神楽坂]

モンタージオチーズのカヌレ仕立て880円と牛フィレ肉のカツレツ1540円。イタリア産ワイン1100円(奥)と東欧・ジョージア産ワイン770円。
モンタージオチーズのカヌレ仕立て880円と牛フィレ肉のカツレツ1540円。イタリア産ワイン1100円(奥)と東欧・ジョージア産ワイン770円。

「欧州の家族経営の小さなワイナリーが造った自然派ワインを扱っています」とオーナーソムリエの及川博登さん。ワインの種類は500以上。醸造所数は約100軒。及川さんはその多くに実際に足を運び、造り手と交流を重ねてきた。提供するのはイタリア北東部にあるフリウリ・ベネチア・ジュリア州の郷土料理。どんな人が醸したワインなのか及川さんの話を聞きながら頬張る料理はまた格別だ。

及川さんが訪れたワイナリーの写真が並ぶ。
及川さんが訪れたワイナリーの写真が並ぶ。
及川さん(左)と浅野拓也シェフ。
及川さん(左)と浅野拓也シェフ。

『NODO』店舗詳細

住所:東京都新宿区袋町3/営業時間:12:00~14:00・17:00~24:00(土・日・祝は12:00~24:00)/定休日:無/アクセス:地下鉄大江戸線牛込神楽坂駅から徒歩2分

農家直送野菜と地酒をカジュアルに楽しむ空間『CHILL Kagurazaka』[神楽坂]

おまかせ前菜三種の盛り合わせ980円、冬瓜と椎茸と豚バラのスープ780円、鹿肉のロースト1580円、茨城の月の井600円~。
おまかせ前菜三種の盛り合わせ980円、冬瓜と椎茸と豚バラのスープ780円、鹿肉のロースト1580円、茨城の月の井600円~。

流行の銘柄は追わない。自分が語れない酒も置かない。知らない酒は自分で味を確かめてから出す。店主の北澤善弘さんが、自身の金科玉条で選んだ酒は60種類以上。どんな酒をどんな料理で飲みたいのかを伝えれば、おすすめを提案してくれる。ワイングラスでいただく冷酒から、燗に適した骨太な酒まで揃う日本酒党垂涎(すいぜん)の酒場だ。ちなみに店名は、“和む”、“寛ぐ”などの意味の米スラング。

全国の銘酒が集結するほか、ワインもある。
全国の銘酒が集結するほか、ワインもある。

『CHILL Kagurazaka』店舗詳細

住所:東京都新宿区神楽坂4-4-3/営業時間:17:00~23:00/定休日:不定/アクセス:地下鉄東西線神楽坂駅から徒歩4分

広島地酒の魅力を発信する隠れ家日本酒バー『SAKEbar 古風路』[江戸川橋]

蠣おでん880円(木・金限定)、広島菜漬770円。日本酒半合770円~ほか。
蠣おでん880円(木・金限定)、広島菜漬770円。日本酒半合770円~ほか。

カウンターの後ろにずらりと並ぶのはすべて広島の酒。広島県内には43の酒蔵があり、そのほとんどが揃う。広島の地酒は軟水仕込みで知られ、日本三大名醸地に数えられるが、故郷の酒を飲ませてくれる店が少ないと感じた同県出身の代表・國村周平さんが、「広島の酒と酒蔵の魅力を伝えたい」と、2019年12月に開業した。酒肴も牡蠣をはじめ地元産にこだわり、着々とファンが増加中。

果穂さんが作る日本酒カクテルもある。芳醇な風味の純米酒をベースに、ライムなどを加えた雪国1430円。
果穂さんが作る日本酒カクテルもある。芳醇な風味の純米酒をベースに、ライムなどを加えた雪国1430円。
代表の國村周平さんと店主の果穂さん。
代表の國村周平さんと店主の果穂さん。

『SAKEbar 古風路』店舗詳細

住所:東京都新宿区山吹町360-21 イデアル神楽坂 1F/営業時間:19:00~23:30/定休日:日・月・祝/アクセス:地下鉄有楽町線江戸川橋駅から徒歩3分

お茶のカクテルやノンアルも充実する文化系バー『BAR 燐光』[飯田橋]

凍頂烏龍茶ジンとスロージンのカクテル1400円。
凍頂烏龍茶ジンとスロージンのカクテル1400円。

開店は、2019年4月。神楽坂『BAR 鎹(かすがい)』出身のバーテンダー、山谷頼子さんが開いた。太宰治の短編小説のタイトルにもなっている「燐光」とは、暗闇の中で頼りなく灯るおぼろげな明かりのこと。山谷さんは自身の演劇の経験を通して、舞台の目印に付けた蓄光テープに燐光を見た。「あってよかったな、くらいのバーになれば」と語るが、その存在感は強い印象を残す。カクテルは、アルコール度数が高くとも「やさしさと柔らかさ」を重視した味わい。中国茶のカクテルが多彩で、その奥深さはコアなバー好きをも納得させる。

玉露とピスタチオのカクテル1600円。
玉露とピスタチオのカクテル1600円。
カウンター8席。 調度や器も素敵。全員女性客という日も少なくない。
カウンター8席。 調度や器も素敵。全員女性客という日も少なくない。
『ジョジョの奇妙な冒険』や萩尾望都の漫画が並ぶ右側の本棚を開けると、その先に化粧室が。
『ジョジョの奇妙な冒険』や萩尾望都の漫画が並ぶ右側の本棚を開けると、その先に化粧室が。

『BAR 燐光』店舗詳細

住所:東京都新宿区神楽坂2-3/営業時間:18:00~24:00/定休日:水(不定あり)/アクセス:JR・地下鉄飯田橋駅から徒歩2分

取材・文=中島茂信、沼由美子 撮影=オカダタカオ、門馬央典