【日本酒が旨い店】

希少酒と肴の組み合わせの妙『縁(えにし)』[銀座]

スジと鱈の白子の土手煮。旨味がギュッと詰まった宮崎の希少な尾崎牛を使用。
スジと鱈の白子の土手煮。旨味がギュッと詰まった宮崎の希少な尾崎牛を使用。

日々入れ替わる日本酒は約90種ほど。岩手県で一番小さな蔵元・吾妻嶺酒造のように、生産量が1万本程度の希少な銘柄も多い。「酸味の強烈な『舞美人』は店の定番。北陸産の海鮮系と相性ぴったりです」と、店主の田所さん。個性が際立つ酒が多いだけに、肴との組み合わせ次第で印象も一変するので、注文時に相談すべし。酒肴の素材選びにもぬかりがない。特に、神奈川・愛媛・五島の漁港からは、鮮度が落ちにくい神経締めの魚を仕入れている。エイヒレならぬエイのレバ刺しが登場することも。季節感と各銘柄との組み合わせを考えた、どんな創作メニューに出合えるか。それもまた、この店を訪れる楽しみのひとつだ。

1階はカウンター。2階はテーブル席、3階は座敷。
1階はカウンター。2階はテーブル席、3階は座敷。

『縁(えにし)』店舗詳細

住所:中央区銀座1-22-12/営業時間:18:00~24:00(金は~翌2:00、土・日・祝は17:00~)/定休日:無/アクセス:地下鉄日比谷線・浅草線東銀座駅から徒歩4分

能登が育む美酒佳肴に心ときめく『のとだらぼち』[銀座]

鰹でとった出汁が最高だ。
鰹でとった出汁が最高だ。

喧噪を抜け、控えめな看板をたどって下りると、そこは能登の入り口。扱う日本酒は能登の蔵元オンリー。魚介や野菜から、米や肉まで、とにかく能登産にこだわったメニューのラインナップが壮観だ。この日届いたのは総重量12kgの寒ブリ。輪島漁港に揚がったばかりの、まるまる太った天然物である。もちろん刺し身も旨いけど、ここは冷酒とあわせてしゃぶしゃぶに。鰹でとった出汁にさっとくぐらせれば、脂が適度に落ちて旨味が凝縮する。鍋のお供には、酸味と米の旨味のバランスが秀逸で、まろやかな飲み口の「宗玄」を。廃線となった能登鉄道能登線のトンネルを利用した隧道蔵で熟成させた良酒だ。両者が巧みに混ざり合えば、瞬く間に甘い口福が……。

寒ブリしゃぶしゃぶ鍋3000円~(注文は2人前~)。「能登の酒の基本は飲み飽きしない酒。旬魚や珍味を肴に心ゆくまで楽しんでほしい」(店長・吉田靖之さん)。
寒ブリしゃぶしゃぶ鍋3000円~(注文は2人前~)。「能登の酒の基本は飲み飽きしない酒。旬魚や珍味を肴に心ゆくまで楽しんでほしい」(店長・吉田靖之さん)。
能登の魚醤いしると塩にワタごと漬けた、もみいかの焼き漬け700円。
能登の魚醤いしると塩にワタごと漬けた、もみいかの焼き漬け700円。
産地直送の寒ブリ!
産地直送の寒ブリ!

『のとだらぼち』店舗詳細

住所:中央区銀座8-4-27 プラーザビルB1/営業時間:17:00~ 23:00/定休日:日・祝/アクセス:JR・私鉄新橋駅から徒歩5分

骨酒の穴子にも職人技が冴えわたる『あなご屋銀座ひらい』[銀座]

あなご骨酒1合850円で、次酒は1合600円。あなご一本白焼き1200円、骨せんべい、“笹焼”あなご佃煮、珍味あなご酒盗の三種盛り800円。
あなご骨酒1合850円で、次酒は1合600円。あなご一本白焼き1200円、骨せんべい、“笹焼”あなご佃煮、珍味あなご酒盗の三種盛り800円。

店主の平井良和さんは、寿司屋修業時代に穴子に魅せられ、穴子専門店『日本橋玉ゐ』を仲間と興した人。3年前、銀座の小路で独立した店は、アイデア満載のめくるめく穴子料理で、誰もが舌を巻く。そのなかに、穴子の骨酒が。「そのまま骨酒にしても味が強く出ないんですよね」と、骨付きのまま開いた身を、昆布出汁に漬けてから一夜干しに。それをていねいに炙り、1合につき半身を熱々の燗酒に入れる。すすってみると、上品な旨味がぐいぐいと押し上がり、継酒すれば、酒の色が黄味がかって、味わいもさらに深まる。熱燗のなかでふくよかにふくらんだ身は、しゃぶりつくとふわっふわ。きれいに味わい尽くすべし。

小路の突き当たりに立つ。
小路の突き当たりに立つ。
平井さんが手にするのは菊正宗生酛。「これが骨酒に合うんです」。
平井さんが手にするのは菊正宗生酛。「これが骨酒に合うんです」。
注文後に炙る。
注文後に炙る。
季節で産地が変わるが、夏は江戸前、予約すれば活穴子も味わえる。
季節で産地が変わるが、夏は江戸前、予約すれば活穴子も味わえる。

『あなご屋 銀座ひらい』店舗詳細

住所:中央区銀座5-9-5/営業時間:11:30 ~14:00LO(土・日・祝は〜15:00LO)・17:30~21:30LO/定休日:無/アクセス:地下鉄銀座駅から徒歩1分

高級角打ちで銀座せんべろに参戦『銀座 君嶋屋』[銀座]

酒好きが魅かれる店構え。
酒好きが魅かれる店構え。

銘酒販売店で、一角に立ち飲みスペースを設置。銀座の料理店で出したらこの数倍はしようかという銘酒やワインも角打ち価格でいただける。日本酒飲み比べセット650円は奇跡の価格。おつまみは鯖の燻製、なめ茸&ふきのとうなど酒心を誘う小粋な品がそろう。

日本酒と焼酎が各200種、ワイン300種と品ぞろえも充実。
日本酒と焼酎が各200種、ワイン300種と品ぞろえも充実。

『銀座 君嶋屋』店舗詳細

住所:中央区銀座1-2-1/営業時間:10:30~ 21:00(土は~20:00、日・祝は~ 19:00)/定休日:無/アクセス:地下鉄有楽町線銀座一丁目駅から徒歩1分

【ビールをグビッといきたいならこの店】

常時47種類のクラフトビール!『CRAFT BEER BAR IBREW』[京橋]

左からオラホビール、オリジナルの福島路ビール×IBREW、反射炉ビヤ。小421円、大745円。
左からオラホビール、オリジナルの福島路ビール×IBREW、反射炉ビヤ。小421円、大745円。

コの字のカウンターで傾けるのは、クラフトビール。黄金色、茶や黒など色目もにぎやかに常時47銘柄を揃え、均一価格で味わえる。気軽さが好評で、「週2、3回の人も多いですよ」と、店主・川島裕二さんが声を弾ませる。ツマミは、料理人としての経験を活かしてビールに合う味を追求。鶏のカルパッチョは、ヴァイツェンでムネ、ペールエールでモモ、ポーターでレバーと、ひと皿で3杯いける看板だ。3人以上なら、テーブル席も完備。

低温調理の鶏刺し3点盛り869円。
低温調理の鶏刺し3点盛り869円。
2013年4月の開店。週末は遠方からもビール好きが来店。「今日も一日お疲れさま」。
2013年4月の開店。週末は遠方からもビール好きが来店。「今日も一日お疲れさま」。
日替わりで用意する47銘柄。毎日通っても飲みきれない程の圧巻の数を取り揃える。
日替わりで用意する47銘柄。毎日通っても飲みきれない程の圧巻の数を取り揃える。
窓際にカウンター席あり。
窓際にカウンター席あり。

『CRAFT BEER BAR IBREW』店舗詳細

住所:東京都中央区八重洲2-11-7 東栄ビル1F/営業時間:13:00~23:00/定休日:無/アクセス:地下鉄銀座線京橋駅から徒歩2分

熱々たこ焼きでビールをぐびぐび。『銀座ふくよし』[東銀座]

そのまんま590円とねぎ塩ダレ680円(共に8コ入り)、ビール616円。たこやき食べ放題(飲み放題付き)3000円~も。
そのまんま590円とねぎ塩ダレ680円(共に8コ入り)、ビール616円。たこやき食べ放題(飲み放題付き)3000円~も。

「関西出身の方にも喜んでもらってます」と店長の伊与部健一さんは、慣れた手つきで火加減を調整し、くるくると丸く焼き上げていく。たこやきは定番のソース味、九条ネギ満載のものなど、6種あるが、まずは素焼きのそのまんまを。表面パリッ、中はとろふわで、鰹出汁の旨味がじゅわ~。ビールで口中を拭えば、いくらでも手が伸びる。また、熊本の南関あげを用いたこいなりも小粋なつまみだ。あげが上品に炊かれ、みやげにも重宝。

こいなり1個100円で箱入りもある。
こいなり1個100円で箱入りもある。
「火加減が決め手」と店長。「ハッピーアワーがお得です!」。
「火加減が決め手」と店長。「ハッピーアワーがお得です!」。

『銀座ふくよし』店舗詳細

住所:東京都中央区銀座 3-12-19/営業時間:14:00~24:00(土・日・祝~22:00)/定休日:無/アクセス:地下鉄日比谷線・浅草線東銀座駅から徒歩1分

【つまみが旨い。個性あふれる肴をいただく】

銀座の真ん中で庶民派の心意気『うなぎ ひょうたん屋 六丁目店』[銀座]

タコ・トマト・セロリの梅肉和え880円、焼鳥盛り合わせ900円ほか、おつまみ向けメニューも豊富。
タコ・トマト・セロリの梅肉和え880円、焼鳥盛り合わせ900円ほか、おつまみ向けメニューも豊富。

昭和23年(1948)に初代桑原ヨシさんが1丁目で食事処として開店。見よう見まねのウナギの仕込みが独自の味と流儀を生み、蒸さずに焼くプリッとした食感が人気だ。2代目洋一さんが店舗を新設し、修業を積んだのが3代目の山口徹也さん。血縁なくも家族のごときやり取りがなんとも和やかだ。値段も気取りなく、夜は酒宴でにぎわう。「毎日の河岸通いでうなぎ以外の肴も豊富です。でも、値段は居酒屋並みで」と、3代目のありがたい心意気。

締めはやはりうなぎで。鰻重は2800円~。
締めはやはりうなぎで。鰻重は2800円~。
炭火をおこす三代目。
炭火をおこす三代目。

『うなぎ ひょうたん屋 六丁目店』店舗詳細

住所:東京都中央区銀座6-12-15/営業時間:11:30~14:00・17:30~20:20LO/定休日:日・祝/アクセス:地下鉄銀座駅から徒歩3分

伝統香る路地飲みは釜飯が締め『ニュー鳥ぎん』[銀座]

焼鳥は6本で1210円。
焼鳥は6本で1210円。

今も老舗が並ぶ裏路地に昭和28年(1953)に創業。現在2代目の山田龍さんが切り盛りする。「隣の『鳥ぎん』の先代とうちの親父が共同で始めて、当時は看板に鳥ぎんA、B って矢印が付いてたの。この界隈は銀座ハシゴ飲みの聖地だった」と昭和だった頃を懐かしむ。昔と変わらぬ昆布と削節からとった無添加の出汁が効いた釜飯に、世代をまたいだ常連客も多く、客の半分は味に敏感な女性だとか。締めが釜飯というグレード感がこの街ならでは。

『ニュー鳥ぎん』店舗詳細

住所:東京都中央区銀座5-5-11/営業時間:16:30~22:00LO(土・日・祝11:30~21:30LO)/定休日:月/アクセス:地下鉄銀座駅から徒歩5分

【ワインもカクテルもせんべろも!奥深い銀座】

ワインを真ん中に、一期一会を満喫。『Halco』[宝町]

濃厚で滑らかな白レバーのムース700円。ボトルワインは4500円~。
濃厚で滑らかな白レバーのムース700円。ボトルワインは4500円~。

ギャラリーかと見惑う店構えのワインバー。ボルドーやブルゴーニュのスタンダードから自然派まで、瑞々(みずみず)しくてクリアな感じの仏ワインが揃う。メニューはなく、店主の春山哲浩さんがボトルを並べ、特徴を少しだけ表現。「ミネラル感と白いお花の香り」、「滑らかでシルキー」といった具合に。すると、先入観なしに味わえて、一杯の楽しさが倍増する。「ワインを挟んだときの人との距離感が好き」と、春山さん。その距離感を、感じに行こう。

春山さんがカウンター越しに接客する。グラスは赤・白各4種、泡1種、各900円~。「もっと自由にワイン飲もう」。
春山さんがカウンター越しに接客する。グラスは赤・白各4種、泡1種、各900円~。「もっと自由にワイン飲もう」。
シンプルな店内には4人集えるテーブル席も。
シンプルな店内には4人集えるテーブル席も。

『Halco』店舗詳細

住所:東京都中央区京橋2-12-2-1F/営業時間:17:30~24:00/定休日:日・祝/アクセス:地下鉄浅草線宝町駅から徒歩1分

せんべろ酒場の急先鋒。『立ち飲み屋 大久』[銀座]

銀座でこの価格だなんて! チューハイやウーロンハイは200円と驚異の低価格。おつまみも100円台からそろうので半ベロ可!

『立ち飲み屋 大久』店舗詳細

住所:東京都中央区銀座6-3-5 第1高橋ビル2F/営業時間:15:00~22:30LO/定休日:無/アクセス:地下鉄銀座駅から徒歩2分

半世紀の歴史を誇る昭和の大衆食堂『三州屋 銀座店』

銀座2丁目の袋小路にある昭和43年(1968年)創業の食堂。高級ブティックや最新の店が並ぶ界隈で、今でも昭和の大衆食堂そのままの雰囲気を残している。かつては丸の内にあった都庁の職員や、近くに社屋があった読売新聞の社員で賑わっていたという。昼夜通しで営業しているので、遅めのランチや、早めの飲みに使い勝手の良い店として知られているが、実は刺身がとても旨い。脂がのった厚切りの刺身は絶品で、特に定食はコストパフォーマンスも良い。

刺身盛り合わせ定食1100円の刺し身。
刺身盛り合わせ定食1100円の刺し身。
鶏豆腐480円。
鶏豆腐480円。

『三州屋 銀座店』店舗詳細

住所:東京都中央区銀座2-3-4/営業時間:10:30〜22:30LO(土・祝は~22:00、日は~19:00)/定休日:無/アクセス:地下鉄有楽町線銀座一丁目駅から徒歩3分

ドリンクもフードも基本330円。『銀座300BAR 5丁目店』[東銀座]

オープンは1992年と古く、「日本最古のスタンディングバー」とも呼ぶ人もいる。ドリンクもフードも基本330円(11枚3300円のチケットを買うとさらにお得)とリーズナブルなのに、カクテルは無農薬ハーブを使うなど本格的。ピザなどのおつまみもいい味。

『銀座300BAR 5丁目店』店舗詳細

住所:東京都中央区銀座5-9-11-B1/営業時間:17:00~翌2:00(土・日は15:00~)/定休日:無/アクセス:地下鉄銀座駅から徒歩3分

取材・文=佐藤さゆり、松井一恵(teamまめ)、木村悦子、山内聖子、稲葉美映子・今田 壮(風来堂)、新井鏡子 撮影=オカダタカオ、井原淳一、山出高士、鈴木奈保子、新井鏡子、yOU、丸毛 透