三鷹市星と森と絵本の家[三鷹]
自由に絵本と向き合える至福の家
ただの絵本展示施設ではない。場所は国立天文台の森の中。建物は大正時代に天文台職員が住んだ日本家屋の官舎を保存活用。居間や客間や台所だった各部屋に時事や季節に応じて選んだ絵本が常時2500冊以上配される。分類は、星、地球、森などと独自の6ジャンルに分かれ、直観的で選びやすい。自由に動き回りくつろげるようにと、あえて荷物は持ち込み不可に。座り込んだり寝転んだり、思い思いに絵本と向き合える至福の空間なのだ。
『三鷹市星と森と絵本の家』店舗詳細
移動図書館ひまわり号[三鷹市]
3000冊載せてご近所まで!
1969年、市内に1館しかなかった図書館のサービスを市民に広く届けたいと運行開始。1台のひまわり号で市境を中心に18カ所を2週間で巡回する。長さ7mの特注車には、車内はもちろん、外側も羽のように開き、本がぎっしり。一般書、児童書、婦人雑誌など一通り揃い、搭載は3000冊以上。「雨の日も雪の日も休みません。楽しみに待ってる方がいますから」と担当職員さん。市内全館から本を取り寄せられるのも便利だ。
『移動図書館ひまわり号』店舗詳細
アジア・アフリカ図書館[三鷹]
マニアック図書館で異文化を吸収
語学専門学校を経営するアジア・アフリカ文化財団が1958年に開館した専門図書館。2013年のリニューアルで一般にも広く開かれるように。蔵書は、中国の文化人郭沫若(かくまつじゃく)の文庫の貴重な資料を含め、各国からの寄贈や地道な選書による原書と和書が約2万冊! 語学、旅行ガイド、歴史、経済、文学、芸術、食文化などと幅広く分類される。「何が書いてあるかわからなくてもページをめくれば、異文化に触れられる。言葉と異文化の博物館のようですよね」と館長の篠原昭雄さん。閲覧は自由(貸し出しには利用登録などが必要)。
『アジア・アフリカ図書館』店舗詳細
取材・文=下里康子 撮影=山出高士