スパイスとコーヒーの香りが誘う。『喫茶CARNET』[御花畑]

ランチタイムの2種盛りカレー1050円はブレンドコーヒーか紅茶がセット。

「昔、家族で通ったコーヒーとカレーの店が心に残っていて」と店主の小川雄大(ゆうた)さん。カレーは2種で、奥さんの智容(ちひろ)さんが担当。チキンキーマは粗挽きで肉々しさを感じさせつつ、ニンジンやトマトの優しい風味も。一方のポークビンダルーはワインビネガーとスパイスでマリネした豚肉がゴロッと入り、酸っぱ辛いがくせに。食後は2~3年寝かせたオールドビーンズをネルドリップで抽出したケアブレンド500円で、幸せなひとときを。

オールドビーンズのコーヒーはチョコのようなほのかな甘みと味の濃縮感。
店主ご夫婦。カウンター奥に北欧のしゃれた食器が並ぶ。

『喫茶CARNET』店舗詳細

住所:埼玉県秩父市番場町18-7/営業時間:10:00~22:00(水・日は~18:00)/定休日:木/アクセス:秩父鉄道御花畑駅から徒歩3分

山の恵みを豪快に岩の上でジューッ。『鈴加園』[武州日野]

秩父山域で獲った新鮮な猪や鹿、自家栽培の原木シイタケなどが並ぶ勘定元コース3300円。囲炉裏で焼く川魚も絶品。

店に入るとスモーキーな香り。囲炉裏端から2代目の鈴木さん夫婦が笑顔で迎えてくれた。「名物の石器焼は、昔秩父で山仕事をやる人が焚き火に石を置き、その上で獣肉や山菜を焼くという食べ方がルーツ。うちの山で採った砂岩層の岩で焼くと、ふっくら焼き上がるんです」。石器の上で鹿や猪の肉をジューッと焼いたら、塩で野趣あふれる獣肉の味を堪能するもよし、行者にんにくと自家製味噌で作った濃厚だれでモリモリ食らうもよし!

窓からは荒川本流や武甲山を眺望。
2代目で猟師の公士さん(左)と智恵子さん(右)、初代女将の時子さん。
バンガローを備えたオートキャンプ場も運営。
住所:埼玉県秩父市荒川小野原178/営業時間:10:30~17:00LO/定休日:火(祝の場合は営業)/アクセス:秩父鉄道武州日野駅から徒歩15分(食事の客は無料送迎あり。送迎車3分)

リアルわらじサイズに目が点!『東大門』[西武秩父]

小鹿野のご当地丼、わらじかつ丼850円とメガわらじかつ丼1500円。

精肉店が営む食事処で、昼はわらじかつ丼がメイン。一足のわらじに見たてたとんかつ2枚を、醤油やザラメなどで作ったタレにくぐらせ、ごはんにのせれば完成という潔さがいい。ほどよく脂がのったロースやモモ肉のとんかつと、甘じょっぱいタレが不思議なほどに箸を進めさせ、意外にペロリといけてしまう……というのは通常サイズの話で、メガわらじかつ丼は約1.5kg !  持つとボウリング球のごとき重さだが、大食漢は挑戦されたし。

当日も3人の猛者がメガに挑戦。
メガ完食者は記念写真。
「乾燥パン粉を薄くまとわせるので、タレをくぐらせてもベチャッとしません」と3代目。

『東大門』店舗詳細

住所:埼玉県小鹿野町小鹿野2806/営業時間:11:00~21:30(水は~15:00)/定休日:木/アクセス:西武秩父線西武秩父駅から西武バス「小鹿野車庫・栗尾」行き35分の「小鹿野役場」下車5分

麺の山とキノコの海!『手打ち秩父うどん 本家原姉妹店』[大野原]

つけ肉きのこうどん650円。かけうどんも5種用意。

秩父出身の知人曰く「秩父はそばだけじゃなくうどんもうまいよ」。その言葉を実感できるのがこちら。「生地を冷蔵庫で1~2日寝かすことで、コシを出しています」と店主・磯田周吾さん。手打ち麺の食感を堪能したく、つけ肉きのこうどんのひやもりを頼むと、約480gの山盛りうどんが! つゆにつけて啜れば、ややツイストした麺にたっぷり入ったキノコの出汁や豚バラの甘み、隠し味のゴマ油の風味が絡んでうまく、麺の山を一気に踏破。

麺を冷水でしめる店主。ひやもりで頼むと弾くようなコシを楽しめる。
おもに地元産のブナシメジやシイタケなどがどっさり。
マンションの地下1階という隠れ家的立地。

『手打ち秩父うどん 本家原姉妹店』店舗詳細

住所:埼玉県秩父市寺尾2029-7 B1F/営業時間:11:00~15:00・17:00~20:00/定休日:木/アクセス:秩父鉄道大野原駅から徒歩17分

濃厚とろっとろの角煮が白飯を猛加速。『たぬ金亭』[武州中川]

豚玉丼中盛り1000円。全国丼グランプリ豚丼部門で4年連続金賞を受賞。さくさくの揚げ玉が名脇役。

「豚を焼く、揚げるという丼は既に秩父にあったので“煮込む”で新名物丼を作りたくて」という店主の思いで誕生したのが豚玉丼。丼を覆いつくす角煮は、肉質のやわらかいハーブ三元豚を焼いて余分な脂を落とし、地元・新井武平商店の麦味噌などで煮込んだもの。コクと甘み濃厚な味噌だれとトロトロの角煮は白飯と相思相愛で、夢中でかっこみたくなる。途中で半熟卵を割ると味がまろやかになり、さらに辛子やラー油で味変を楽しむ客も!

バイカーに人気。店内に彼らの記念写真も。
秩父在住の新井さん一家で営む。ドッグランを併設。
女性に人気の珈琲ぜんざい500円。

『たぬ金亭』店舗詳細

住所:埼玉県秩父市荒川上田野396-1/営業時間:11:00~16:00/定休日:水/アクセス:秩父鉄道武州中川駅から徒歩15分

できたて豆腐を築110年超えの古民家で堪能。『お豆ふ処 うめだ屋』[長瀞]

写真は「冬のおとうふランチ」。春夏秋冬でメニュー構成は変わってゆく。

長瀞にある「お豆腐処 うめだ屋」は、築110年を超えた古民家を改築したという店内で、できたてのお豆腐をふんだんに使ったランチを提供。ランチメニューは「おとうふランチ」1種類のみ(1230円、土日祝1330円)。春〜秋はおぼろ豆腐、冬は豆乳湯豆腐をメインに、季節の移ろいを感じさせるお惣菜などを楽しむことができる。お豆腐プリンやお豆腐チーズケーキなどのデザートも人気。併設された売店ではおとうふドーナツやクッキーも販売、こちらはおみやげやドライブのお供におすすめ!

ランチには各260円でデザートとドリンクをプラスできる。
かつては養蚕農家だったという古民家を改築した店舗は、郷愁を感じさせ落ち着く雰囲気。

『おとうふ処 うめだ屋』店舗詳細

住所:埼玉県秩父郡長瀞町長瀞268/営業時間:11:30~17:00(16:30LO、カフェタイム14:00~17:00、売店10:30〜17:30) ※カフェは土・日・祝のみ/定休日:水(祝日の場合は営業)/アクセス:秩父鉄道長瀞駅より徒歩10分

秩父の歴史を感じられる佇まい。『パリー食堂』[御花畑]

人気メニューのオムライス800円。スプーンがコップの水に入って出てくるところもまた懐かしい。

秩父神社のお膝元、番場町にあるパリー食堂は、その歴史あるたたずまいと昭和の空気を感じさせる食堂メニューに惹かれるファンが近年増加中。看板建築の代表のようなこの建物は、かつてカフェとして1927年に建てられたもので、現在は登録有形文化財に。店内ではパリー食堂の味を守り続けてきた三代目のご主人と、四代目予定のお孫さんが日々奮闘中。昔ながらのスタイル&豪華なフルーツが楽しいオムライスや、どこか懐かしい味がするカツカレーなどが人気。

レトロ建築好きにはたまらないこの佇まい。外観だけでなく、ぜひ足を踏み入れてみよう。
店内には昭和の食堂の雰囲気が残る。

『パリー食堂』店舗詳細

住所:埼玉県秩父市番場町19-8/営業時間:11:30〜20:30/定休日:無/アクセス:秩父鉄道秩父本線御花畑駅から徒歩2分

牛タンと秩父野菜を使った絶品料理。『LAMP』[西武秩父]

人気の牛タンランチ1100円。地元産を中心とした野菜がどっさりつくのが魅力。

秩父市役所のすぐ目の前、「秩父ビジネスプラザ」の1Fにある『LAMP』は、2019年にオープンしたばかりの店。牛タンと秩父野菜を使った料理を楽しめるこちらでは、豊富なランチメニューとリーズナブルな値段、質の良い肉料理が評判となり、今ではすっかり地元住民に愛される店に。店主はもともと横浜で焼肉店で修行を重ね、独立開業を目指していたところこの地域の開業支援制度を知り、この店を開いたという経緯が。そのため、お肉の美味しさには定評あり!

秩父は豚食文化のため、普通の焼肉店や牛タンを食べられる店は希少。
鬼島さんとスタッフの皆さん。お昼は近隣のビジネスマン&親子連れのお母さんたち、休日夜は家族連れで賑わう。

『LAMP』店舗詳細

住所:埼玉県秩父市熊木町9-5 秩父ビジネスプラザ 1F/営業時間:11:30~14:00・17:00~22:00/定休日:木/アクセス:西武鉄道秩父線西武秩父駅から徒歩3分

地元住民に愛される老舗ラーメン店。『珍達そば』[御花畑]

名物の珍達そば750円。ネギと豚肉がどっさりとのせられボリューム満点!

西武秩父駅から徒歩5分、「秩父夜祭」で最大の見せ場となる「団子坂」のすぐそばにあるラーメン店。常に行列が絶えない人気店だが、多くのお客のお目当ては名物の「珍達そば」750円。醤油味の豚骨ベーススープでネギと豚肉を煮込んで作る独特のスープと、ツルンとした食感の特製麺がしっかり絡み、シンプルながらあとを引く味わい。店を切り盛りする三代目店主の小崎さん&奥様が生み出す、活気ある雰囲気もまた魅力。

創業当時から変わらないというこの細麺が、珍達そばならではの味わいを作り出す。
厨房と店内では、店主と奥様が常にフル回転。観光客のみならず、地元民の常連客も多い。

『珍達そば』店舗詳細

住所:埼玉県秩父市東町23-4/営業時間:11:00〜16:00(土・日・祝は〜19:00)※売り切れ次第終了/定休日:水/アクセス:西武秩父駅から徒歩3分、秩父鉄道御花畑駅から徒歩3分

こたつでぬくぬくほっくりタイム。『Cafe ほっ kuri』[西武秩父]

栗の渋皮煮のパウンドケーキ400円は季節限定。ほどよい甘さで添えられたバニラアイスとの相性抜群。

初めて訪れた人でもなぜか懐かしく感じるのは、古民家ならではの佇まいに加えて、店内にこたつ席もあるから? 日替わりケーキ400円とともに、注文ごとに無農薬の豆を挽くほっkuriブレンド550円を味わえば、思わず幸せのため息がもれる。全てを一人で切り盛りする店主の栗原早苗さんの温厚な雰囲気も、ふんわりとした時間の流れに一役買っている。店内の一角では、地元の人が手作りしたヘアピンやコースターなど小物雑貨も販売。

実家の畑などで採れる無農薬の新鮮野菜を使用。一番の人気メニューは日替わりほっkuriゴハン1200円。
明治後期~大正初期に建築された古民家を改装。
木の看板が目印。

『Cafe ほっ kuri』店舗詳細

住所:埼玉県秩父市上町2-3-7/営業時間:11:30~18:00/定休日:火、第1・4水/アクセス:西武秩父駅から徒歩7分

取材・文=佐藤さゆり(teamまめ)、鈴木健太、川口有紀、佐藤成美(風来堂) 撮影=原 幹和、川口有紀、木村心保、加藤昌人、金井塚太郎