『ぐるぐるてくてく』4巻 © Midori Obiya / LINE
『ぐるぐるてくてく』4巻 © Midori Obiya / LINE

2020年4月に編集部にやってきた新人・吉岡は悶々としていた。コロナ禍のため取材デビューが遅れ、大好きなRPGでイメトレを積んだが「達人」の名はまだまだ重い。

一方、先輩・町田も鬱々としていた。大好きな海外旅行ができない今年、ご近所さんぽもやり尽くし、英語の勉強をしてみるも効果がみえず、気が晴れない。

そんな折にマンガ『ぐるぐるてくてく』を読んだ二人の感想は同じだった。「私、こんな楽しそうな高校生活送ってない……!」。 大人になった私たちは、もっとやれるはず。くすぶってる場合じゃない、今こそ散歩に出かけるのだ!

町田 : マンガで主人公二人が歩いたコースをなぞりつつ、大人の余裕を見せつけたいね。

吉岡 : 編集部歴は浅いけど、高校生には負けたくないです!

町田 : 散歩に勝ったも負けたもないけどね(笑)。そういえば、吉岡が編集部に来たのはコロナ禍のまっただ中で、まだ歓迎会もできてないんだよね。

吉岡 : そうなんですよ! 散歩取材に出はじめたのも夏ごろからで、実は『散歩の達人』のこともまだまだ勉強中です……。

町田 : それなら、4巻の28歩目に出てきた「都電でてくてく」のコースはどうかな?  『散歩の達人』のこれまでを振り返りつつ、楽しい寄り道もできそうだよ。

吉岡 : マンガでは早稲田から三ノ輪橋まで都電に乗って、そこから商店街や公園を散歩してますね。行きたいです!

町田 : 決まりだね。

吉岡 : ところで町田先輩、マンガをなぞるということは……制服は着るんですか?

町田 : 着ません。

吉岡 : じゃあ、せっかくなんで制服をものともしない大人の散歩コーデで行きましょう!

『散歩の達人』のはじまりの街って?

町田 : というわけで、早稲田停留場にやってきました!

吉岡 : 「冒険のはじまりは はじまりの街から」ですね!

『ぐるぐるてくてく』4巻P.30より © Midori Obiya / LINE
『ぐるぐるてくてく』4巻P.30より © Midori Obiya / LINE
主人公たちの気持ちに歩み寄ってみる。
主人公たちの気持ちに歩み寄ってみる。

町田 : ところで、これが大人の散歩コーデといえるのだろうか。なんだか吉岡、中学生にも見えるような……。

吉岡 : そんなことないです!!

町田 : まあいっか、動きやすいし、あったかいし。あ、都電が来たよ。

おっ、荒川一中前停留場20周年記念号だって。
おっ、荒川一中前停留場20周年記念号だって。

吉岡 : さっそく出発ですね! ところで、なんで都電に乗ると『散歩の達人』の歴史がわかるんですか?

町田 : フフフ……実は、編集部で都電を貸し切ったことがあるんだよ。

吉岡 : そんなことできるんですか!?

2019年10月号特集「LOVE鉄道!」の企画で都電を貸し切り!
2019年10月号特集「LOVE鉄道!」の企画で都電を貸し切り!

町田 : できちゃうんです。

吉岡 : 町田先輩、車掌じゃないですか! 「散歩の達人号」、乗りたかったなぁ。おっと、「学習院下」で乗客が一気に増えました。

町田 : ここは都電のルートで一番の急勾配です。

吉田 : ほんとだ~! 登りますね。

ぐんぐん登ります。
ぐんぐん登ります。
!?
!?

吉岡 : 先輩、あの足場を組みすぎたみたいなすごい建物なんですか?

町田 : あれは豊島区役所。『ぐるぐるてくてく』にも出てきたよ。

吉岡 : あれが区役所!? 車窓観光も楽しいですね。

町田 : 次は「大塚駅前」。編集部は今は御茶ノ水だけど、その前は四ツ谷、最初は大塚にあったんだよ。

吉岡 : 大塚が『散達』のはじまりの街なんですね。序盤にして山場じゃないですか。

町田 : まだまだこれから。大塚駅前停留場を過ぎたら、すぐ左手にご注目。

吉岡 : 星野リゾートの『OMO5』ですよね。

町田 : 今日はお休みですが、1階には『ペンギン堂雑貨店』というペンギングッズを扱う雑貨屋さんがあるんです。この写真を見てみて。

以前、「散歩の達人号」が走った時には店主の高野さんと相棒の銀の輔くんが顔を出してくれました。(撮影=オカダタカオ)
以前、「散歩の達人号」が走った時には店主の高野さんと相棒の銀の輔くんが顔を出してくれました。(撮影=オカダタカオ)

吉岡 : のれんは『高野硝子店』ですが……?

町田 : 店主の高野ひろしさんはガラス屋さんであり、ペンギン雑貨店の店主であり、『散達』のライターさんでもあるんです。

吉岡 : それは只者じゃないですね……! ぜひお手合わせ願いたいです。

町田 : 吉岡、やたらと闘いたがるね。

想定外こそ散歩の醍醐味!

町田 : あっという間に飛鳥山まで来たよ。ここは唯一、都電と車が交差する場所で、運転士さんにとってはドキドキポイントだそうです。

あっ、あれは……!
あっ、あれは……!

吉岡 : 「次はあれに乗ってみたいですエスカルゴ!」

町田 : 飛鳥山に登る「アスカルゴ」ね。2019年11月号の第2特集「東京0円満喫術」では取り上げることができなかったけど、0円スポットなんだよ。

吉岡 : へえー、無料なんですね! あ、「王子駅前」に着きました。目の前のビルが渋くていい感じです。

町田 : 2017年12月号「愛すべき駅前ビルの世界」で取材した「サンスクエア」。十條製紙(現在の日本製紙)の社宅跡地に立ったレジャー施設が詰まったビルです。

吉岡 : こんないいビルが駅前にあるなんて、王子はきっといい街なんですね。ん? この水路は何だろう。

町田 : これは石神井川だね。

吉岡 : 石神井川、こんなところにも流れてるんですね!

もう少し先で隅田川に注ぐ石神井川。
もう少し先で隅田川に注ぐ石神井川。

吉岡 : あれ、この都電「荒川車庫前」行きじゃないですか。

町田 : あ、ほんとうだ……!

吉岡 : 先輩、自信満々に乗りましたよね……?

町田 : うう。でも、想定外こそ散歩の醍醐味なんだから! 降りるよ~。

吉岡 : わーっ、都電の車両がいっぱいいる! さすが車庫ですね。あれっ、この自販機、中にある「学園号」と同じカラーリングだ。

「都電おもいで広場」前のカワイイ自販機。左奥に見えるのが「学園号」(旧7500形)。
「都電おもいで広場」前のカワイイ自販機。左奥に見えるのが「学園号」(旧7500形)。

町田 : 古い車両の中に入れるのは楽しいね。

吉岡 : あっ、これ、上野動物園にあったモノレールの車両ですね! せっかくだから写真撮りましょう。

2019年10月末で引退した40形車両。
2019年10月末で引退した40形車両。

吉岡 : あ! せんぱーい、三ノ輪橋行きが来ましたよ!  はーやーくー!

町田 : 待ってよー。

大人っていいもんだ。商店街でおやつの時間

吉岡 : 着いたー! なんだか、すでにじゅうぶん散歩した気分ですが……。

町田 : ここが都電のもう一つの「はじまりの街」だから! どんどん行くよ~。

三ノ輪橋停留場前にて。
三ノ輪橋停留場前にて。
『ぐるぐるてくてく』4巻P.32より © Midori Obiya / LINE
『ぐるぐるてくてく』4巻P.32より © Midori Obiya / LINE

町田 : 三ノ輪橋といえば、なんといっても停留場のすぐそばからはじまる商店街「ジョイフル三の輪」!

吉岡 : いいアーケード、いい文字ですね。

ここにも都電がちらり。
ここにも都電がちらり。
この看板もいい。
この看板もいい。
いい……!
いい……!

吉岡 : ああ~「RPGの市場感」わかります!

町田 : こういう商店街の近くに住みたいよね。あ、このお店、2008年5月号「都電荒川線」特集の紹介誌面が貼ってある。10年以上前なのにまだ飾ってくれているなんて、うれしいなあ。

吉岡 : 先輩、おなかがすきました……! 何か食べたいです。

町田 : じゃあ、ここへ行こう。マンガのこのコマの左端にちらっと写っているのは、『とりふじ』さんのショーケースだと思うんだ。

『ぐるぐるてくてく』4巻P.34より © Midori Obiya / LINE
『ぐるぐるてくてく』4巻P.34より © Midori Obiya / LINE

吉岡 : わーっ、すごい品揃え。

町田 : 『散達』の取材でも何度もお世話になっているお店だよ。一番最近は2019年3月号の「トキメキ!ホットスナック」特集。私はそこに載ってたメンコロにしよう。

吉岡 : 私はコロッケと、ポテト揚げも食べたいです!

「横のベンチで食べていいよ」とお店の方。おいしい!
「横のベンチで食べていいよ」とお店の方。おいしい!

町田 : 温めてくれるのもうれしいね。アツアツだ。

吉岡 : 先輩は学校帰りに買い食いしたりしましたか?

町田 : 田んぼと畑がひたすら続く道を自転車で通学してたから、そんなのは別世界の話だと思ってた……。あっ、パン屋さんがある。ドーナツ食べたい!

吉岡 : 私も私も~! 食べたいもの自由に食べられる。大人ってすばらしいですね。

町田 : 高校生も気兼ねなく買えそうな良心価格だけどね。

なつかしいショーケースのパン屋さん。
なつかしいショーケースのパン屋さん。
リングドーナツ100円を手に入れた!
リングドーナツ100円を手に入れた!

脇道にステキスポットあり

不思議なシーソー的遊具を発見。
不思議なシーソー的遊具を発見。

吉岡 : マンガでは、ここから千住大橋方面へ向かうみたいですね。

町田 : よし、ここで差をつけるべく遠回りしよう。この道を行くよ!

吉岡 : この通りは……?

町田 : 三ノ輪エリアから南千住駅方面に抜ける、南千住仲通り商店会です。

吉岡 : 渋い通りですね。こんな道には、RPGならワープポイントとか隠しコインが紛れてたりするんですよ!

町田 : ワープポイントがあるかどうかはわからないけど、ステキスポットはあるかもね。

吉岡 : なら行くしかありませんね!

隠しコインがあるかわはからないが、すでにステキな建物が紛れている。
隠しコインがあるかわはからないが、すでにステキな建物が紛れている。

町田 : ところで、吉岡もゲームが好きなの?

吉岡 : 大好きです! 最近のRPGは世界がどこまでも続いてて、永遠にうろうろできるので最高です。

町田 : ゲームの世界も現実の散歩と似てるんだね。おや、この脇道の先には線路が見える。

吉岡 : んん? あのお店から子供がいっぱい出てきました。

町田 : あれは……! 2016年3月号「千住」特集に載ってた『いちせ商店』だ!

吉岡 : 駄菓子屋さんでしたか!  それにしても先輩、バックナンバーを相当読み込んでますね。

町田 : 今の街と昔の記事を比べるのも楽しいんだよ。記事によると、なんと店内には……?

吉岡 : わあー、レトロなゲーム機がある!! やってもいいですか?

町田 : もちろんいいよ! 50円だしね。

吉岡 : やったー! こういうアーケードゲーム、憧れてたんです!

お店の方に50円玉に両替してもらい、早速プレイ開始。
お店の方に50円玉に両替してもらい、早速プレイ開始。

町田 : あれ、吉岡……もしかしてすっごく上手いんじゃない?

吉岡 : (夢中)

町田 : ん? いつの間にか店内にいた少年たちに囲まれてる……!

少年1 : すげえすげえ!

少年2 : いつも来てるんですか?

町田 : 今日が初めてだよ。みんなはいつも来てるの?

少年2 : 久しぶりです!  あっ!?

少年3 : すげー! ボス倒した!! 俺もやりたい!

吉岡 : (満足)

町田 : あれ、もう1ゲームできるみたいだよ。

吉岡 : 続きは君たちがやっていいよ。

少年たち : やったー!

町田 : 大人の余裕を見せたね。

吉岡 : ふふーん。実は私、昔はプレイしてる子を囲んでる側の子供だったんですよ。いや違うな……その輪をさらに遠巻きに眺めてただけの子供でした……。

町田 : ついに“あっち側”の子供に。

吉岡 : 感無量です。子供じゃないけど。

町田 : 大人になると、自分の力で違う世界にワープできるんだよ。

吉岡 : ワープポイント、本当にありました。

町田 : いい話だ……。お祝いに駄菓子買って帰ろう。

積年の思いを晴らした大人。
積年の思いを晴らした大人。

吉岡 : あ、あれは! (駆け出す)

貨物列車だ!?
貨物列車だ!?

町田 : 吉岡、駆け出すほど貨物列車が好きなのか。この先に、貨物ターミナルの隅田川駅があるんだよ。よく見える場所があるから行ってみよう。

吉岡 : 行きます行きます!

南千住仲通り商店会をてくてく。「安全横丁」の文字がまぶしい。
南千住仲通り商店会をてくてく。「安全横丁」の文字がまぶしい。

町田 : じゃーん! これが隅田川駅です。

おおー!
おおー!

吉岡 : 広いですね~! 南千住駅のすぐそばなんですね。

町田 : 隅田川に近いから、昔は荷物を船に積み替えて水路で運んでいたりもしたんだって。ここも2019年10月号『LOVE鉄道!』特集で紹介してるよ。

吉岡 : ずっと見ていられます。

町田 : ずっと見ていたいけど、散歩はまだまだ続くよ!

吉岡 : ところで先輩、さっきから手にしている地図は何ですか?

町田 : これ? 都電も載ってる荒川区の地図……あれ、ユーレイルパスのマップだった。

吉岡 : それ……間違えますか?

町田 : コロナで海外に出かけられないかわりに、いつも眺めてるからつい。

吉岡 : ヨーロッパの地図で荒川区を歩いている先輩がすごいです。

去りがたし。
去りがたし。

町田 : ここからコツ通りを北上して、日光街道。荒川区で一番広い氏子区域をもつという素盞雄(すさのお)神社、その先で住宅地に入って天王公園を目指そう。

吉岡 : このあたり、なぜか松尾芭蕉推しですね。

町田 : 千住は深川から舟で遡ってきた松尾芭蕉が、「奥の細道」の旅を始めた矢立初めの地。つまり散歩の大先輩ゆかりの地なんだ。

「行く秋や鳥啼き猫は毛づくろい」(町田)。季節の移り変わりの速さにビビる感じを「行く春や鳥啼き魚の目は涙」と詠んだ芭蕉風に表してみました……。
「行く秋や鳥啼き猫は毛づくろい」(町田)。季節の移り変わりの速さにビビる感じを「行く春や鳥啼き魚の目は涙」と詠んだ芭蕉風に表してみました……。
芭蕉先輩の旅はどんなものだっただろう。
芭蕉先輩の旅はどんなものだっただろう。

結末はわからないからおもしろい

町田 : 天王公園はこの近くのはずなんだけど……。

吉岡 : マンガで聞こえていた、水の音がしませんね。あっ!?

町田 : おお!?

『ぐるぐるてくてく』4巻P.12-13より © Midori Obiya / LINE
『ぐるぐるてくてく』4巻P.12-13より © Midori Obiya / LINE
ええええっ!?
ええええっ!?
『ぐるぐるてくてく』4巻P.12より © Midori Obiya / LINE
『ぐるぐるてくてく』4巻P.12より © Midori Obiya / LINE

吉岡 : でえええっかあああい!!  が……

町田 : み、水がないっ……!

吉岡 : こんなことって、ありますか!?

町田 : あ、マンガに「夏場は大きな岩から水が流れ落ちている」って書いてあった……。

吉岡 : 夏だけなんだ……。でもでも先輩、想定外こそ散歩の醍醐味ですから! 滝の奥に思う存分入れますよ。

町田 : うんうん、こういうところに、宝や奥へ続く入り口が隠れてたりするよね。吉岡も散歩がわかってきたね!

吉岡 : ふふふ……先輩もRPGがわかってきましたね。

どこかに秘密の洞窟の入り口が……?
どこかに秘密の洞窟の入り口が……?

吉岡 : 夏にも来てみたいですね。

町田 : ほんとだね。でも、紅葉もきれいだよ。

吉岡 : マンガの散歩は、このあたりで終わりです。扉を見ると、この先の千住大橋から引き返しているのかな? という感じですね。

『ぐるぐるてくてく』4巻P.26  © Midori Obiya / LINE
『ぐるぐるてくてく』4巻P.26  © Midori Obiya / LINE
たしかに、この向きは南千住方面だ。
たしかに、この向きは南千住方面だ。

町田 : そうだね、でも大人の散歩はまだまだ続くよ!

吉岡 : 同じ結末じゃ面白くないですもんね。

町田 : よーし、芭蕉先輩にあやかって、このまま旧日光街道に入ろう。

吉岡 : あ、足立市場のところにも芭蕉先輩が……。

大先輩を見上げる。
大先輩を見上げる。

町田 : そういえば、「尾崎ハウス」があったのはこの近くみたいだね。

吉岡 : 「尾崎ハウス」?

町田 : 尾崎豊の終焉の地にファンが集まってくるのを見て、その敷地の持ち主だった方が自宅の一部を開放してファンの交流の場になっていたんだって。1996年11月号の連載「趣味人の世界」で取材をしてたよ。

吉岡 : 持ち主の方、心が広いですね……。尾崎豊といえば、2020年10月号「川越 朝霞・志木・ふじみ野」特集で、実家のあった朝霞でも朝霞2大レジェンドとして紹介しましたね。

町田 : 意外な街に意外な歴史があるものだよね。ああ、それにしても日が落ちるのが早くなったね。

吉岡 : でも、だんだん通りがにぎやかになってきました!

おや……ひときわ目をひく明かりが。
おや……ひときわ目をひく明かりが。

吉岡 : 先輩先輩! 隠居した伝説の戦士が営んでる街のはずれの情報屋みたいなお店があります!

町田 : どこまでもRPGだね。ここで休憩にするつもりだったんだ。

吉岡 : やったー。かわいい喫茶店ですね。

町田 : 『COFFEE WORK SHOP Shanty』さんです。最近では2020年7月号「東京さんぽ図鑑」、「さんたつ」の記事にも登場してました。コーヒーもサンドイッチもケーキもおいしいよ。

行き交う人を眺めるいい窓、おいしいコーヒーとおやつ。天国。
行き交う人を眺めるいい窓、おいしいコーヒーとおやつ。天国。

吉岡 : ああ、落ち着きます……。

町田 : 今日の散歩はどうだった?

吉岡 : 乗るのも散歩、歩くのも散歩。いろんな散歩があるんだなと思いました! ゲームの散歩も楽しいけど、実際に歩くと勇者になった気分です。先輩はどうですか?

散歩に夢中で出番がなかった吉岡のゲーム機たち。リアルの世界もいいもんだ。
散歩に夢中で出番がなかった吉岡のゲーム機たち。リアルの世界もいいもんだ。

町田 : 過去に取材した街も、歩くたびに初めて気づくことがある。散歩って飽きないよね。街の変化も感じながら、これからもいろいろ発見していきたいな。

吉岡 : 先輩、一日も早く“散歩の達人”になるためのアドバイスをください!

町田 : 自分の道を歩くこと、かな。

吉岡 : 深いですね……。

町田 : これからも思う存分、ぐるぐるてくてくしていこう!

撮影にご協力いただいたお店の皆さま、ありがとうございました!(完)
撮影にご協力いただいたお店の皆さま、ありがとうございました!(完)

取材・構成・撮影=渡邉 恵(編集部)

南池袋を拠点に女子高生2人組が、迷子になりながら界隈を巡るお散歩ダイアリーマンガが、好評のうちに最終回を迎えた。その舞台を、本誌編集長・土屋がインタビューしながら作者の帯屋(おびや)さんと歩いてみた。