「いつもの」で通じる客も多数。普段遣いの喫茶店

独立した席が多くゆったりした店内。喫煙は喫煙ボックス内へ。

オープンする早朝5時30分から9時までと、ランチタイムが最も忙しいが、常連客が多いのもこの時間だという。

「“いつもの”で通じるお客さんもたくさんいますよ」と、店長の芦澤さん。馴染みの喫茶店でも「いつもの」とはなかなか言えないが、ちょっとかっこよくてうらやましい。この店に来ることが日常になっている人が多くいるという証しだ。

友路有ブレンド490円。

ブレンドコーヒーは、友路有専用に焙煎しているオリジナル。すっきりとした苦味で飲みやすい。

砥部焼のコーヒーカップは一つひとつ手作りで、ぽってりと厚みがあって手に馴染む。ゆっくりとした時間を楽しむのにぴったりだ。

喫茶店定番のナポリタンと焼き魚定食

パスタランチは980円でサラダ、スープ、飲み物が付く。

真っ赤な色のナポリタンが喫茶店らしい。ケチャップでの味付けかと思ったら、自家製のピザソースを使っているという。具はベーコン、玉ねぎ、ピーマンと、エビが入っているのがちょっと贅沢な感じだ。

パスタは中太ぐらい。

自家製のソースはコクがあり、なかなか食べごたえのある味。玉ねぎの甘味とピーマンがいいアクセントだ。サラダとスープが付くのでバランスもいい。

パスタやピラフなどの軽食ももちろんいいが、実はこの店、定食がとても充実している。とくに、旬の魚を豊洲から仕入れている焼き魚定食が人気で、メニューはその日によって変わるというのもうれしい。

きちんとした栄養バランスのメニューを提供し、毎日来てもらいたいという店のこだわりだ。

人情味あふれる赤羽の町。日常の中に溶け込む店に

店長の芦澤さん。後ろの本は「友路有図書館」の蔵書で貸し出しが可能。

店長になって約8年。浅草と赤羽両方の店を経験してきた。赤羽の特長を聞くと「個性的でパンチのある街」とのこと。奇抜なファッションの人や酔っ払いも多く、最初は戸惑ったという。

「その一方で、すごく人情味もあるんですよ」と話す。常連客の中には、「がんばってるな!」と声をかけてくれる人も。育ててもらってる、という思いが強いと話す。

日常に溶け込んだ「いつもの喫茶店」は、今や貴重。赤羽の街の中で、喫茶店という文化をこれからもつなげていって欲しい。

取材・⽂・撮影=ミヤウチマサコ