下町に映える2024年リニューアルオープンの『白水湯』

落ち着いて清潔感のある外観。
落ち着いて清潔感のある外観。

入谷駅から金美館通りの方向へ進み、下町の雰囲気が残る街を歩いていると、瀟洒(しょうしゃ)な外観が見えてくる。かつては、いわゆる“昔ながら”の銭湯を思わせる建物だったようだが、2024年3月のリニューアルを機に装いを新たにしたのが『白水湯』だ。入店してすぐの場所、フロントのあるロビースペースからも明るく清潔な雰囲気が伝わってくる。

ロビーには漫画をはじめ、のんびりグッズがたくさん。
ロビーには漫画をはじめ、のんびりグッズがたくさん。

ドリンク販売などのほか、漫画がずらりと並んでいて湯上がりの時間をゆったりと過ごせそうだ。

洗い場の向きで小さなモヤモヤを解消

湯船から洗い場が見えない設計。
湯船から洗い場が見えない設計。

浴室は、窓のスペースも大きく取られていることで外光がよく差し込み開放的。入った瞬間に、最初の“ひと工夫”を見つけた。壁際と浴室中央にある洗い場と湯船の間に、目隠しとなる壁が設えられているのだ。

銭湯の洗い場にいるときに、湯船に浸かっている人からの視線が気になったことがある人もいるだろう。それを解消するために、中央の洗い場を目隠しにして湯船から洗い場が見えないようにできている。

利用する人の小さな“モヤっと”にもアプローチするうれしい設計だ。

リニューアルを機にシャワーヘッドもグレードアップ。
リニューアルを機にシャワーヘッドもグレードアップ。

また、シャワーにも“ひと工夫”が。かつての銭湯では、シャワーにホースもなかった。近年では、ホースが付いている銭湯も増えてきたが、白水湯はそのシャワーヘッドも水流が3パターンに切り替えられるちょっといいもの。用途によって使い分けられるのはありがたい。

お好きなスタイルで湯に浸かる

足を伸ばして入れる広さのある湯船。
足を伸ばして入れる広さのある湯船。

メインの湯船は、温度に差をつけた2種類。ぬるめの方は、筆者が入った時は39度ほどでゆったり浸かっていられた。また、そんな長風呂勢にとってうれしい“ひと工夫”が「しろみずゆダイアリー」という名の読み物だ。ラミネートが施されて壁に貼ってあり、手にとって読めるようになっている。

大相撲好きのスタッフの方が書いた推し力士エッセイや、季節にまつわるクイズなど、時間を忘れて読み込んでしまう楽しさ! 頭を空っぽにしてお湯に入っているもよし、読み物を楽しむもよしで飽きることがない。

ほかには電気風呂もあり、いつも腰が痛い筆者は助かった。

約42度の高温風呂は日替わり湯になっている。
約42度の高温風呂は日替わり湯になっている。

高温湯は約42度、薬湯が日替わりなので何度来ても別の楽しみ方ができる。

広くない浴槽だが、深さが90cmあり足を伸ばさず入るスタイルなので、見た目より人数のキャパシティは大きいようだ。

リニューアルの目玉だったサウナは超充実!

リニューアルの目玉となったサウナ。
リニューアルの目玉となったサウナ。

洗い場やお風呂の“ひと工夫”は、リニューアルしても地元の常連さんに愛され続ける要因になった。一方、リニューアル後はサウナが一気に充実し、新規のファンも獲得している。

十数人入れる、銭湯にしては大きなサウナにはオートロウリュ&アウフグースが! 店長の保坂さんによれば「最近は、こうした設備を備えた銭湯も増えてきましたよね。ただ、ううちがリニューアルした当時は、同じ機種は全国に2台しかなかったようです」と、かなり先駆的だったことが分かる。

20分に1回というハイペースのオートロウリュを開催。
20分に1回というハイペースのオートロウリュを開催。

オートロウリュはあっても、熱風を巻き起こすアウフグースを備えたサウナはまだ多いとは言えない。スーパー銭湯ではなく銭湯で、ここまで充実したサウナを体感できるのも、白水湯の“ひと工夫”だ。最上段に座れば、アウフグースの直撃を受け止めることができ、滝汗間違いなし!

五感すべてで冷える!入浴剤入りの水風呂

メントール系の入浴剤が入った水風呂は爽快感MAX!
メントール系の入浴剤が入った水風呂は爽快感MAX!

サウナには欠かせない水風呂にも、“ひと工夫”が光る。メントール系の入浴剤が入れてあり、水の冷たさだけでなく香りや色からも涼やかさが体に染み込んでくる。

外気浴スペースも10人ほどが使える余裕の広さ。
外気浴スペースも10人ほどが使える余裕の広さ。

水風呂からあがったら、外気浴をしたくなるのがサウナ好きの性(さが)。23区内は建物が密集している地域が多いことから、露天のスペースが取れない銭湯もあるが、白水湯にはゆったり静かな外気浴スペースが用意されている。このサウナの充実っぷりは、ほぼ完璧と言えるのではないだろうか。

※サウナと入浴剤入りの水風呂は男湯のみ

脱衣所にも徹底した“ひと工夫”が

銭湯とは思えない充実のアメニティ。
銭湯とは思えない充実のアメニティ。

白水湯の“ひと工夫”はまだまだ続く。脱衣所に冷水機が設置されているのだ。こちらもサウナ好きにはうれしい設備。

スーパー銭湯やサウナ施設ではデフォルトだが、銭湯となると冷水機があるところは数少ない。ペットボトルの水を購入しなくていいことを考えれば、コスパもかなり高いと言えるだろう。

さらに、洗面台には化粧水・乳液・アフターシェーブローション・ヘアトニックといった無料のアメニティが並ぶ。ここまでの充実っぷりは、スーパー銭湯でもあまり見かけないレベルだ。

あらゆるポイントに「プラスワン」を感じさせる白水湯。それらは、意識しなければ見過ごしてしまうものかもしれない。しかし、押し付けがましくない“おもてなし”が、「ここにまた来たい」と感じさせてくれる。ぜひ、体感してほしい!

住所:東京都台東区入谷1-21-12/営業時間:9:00~23:30最終受付/定休日:水(祝は営業)/アクセス:地下鉄日比谷線入谷駅から徒歩3分

写真・文=Mr.tsubaking