はしごするのが当たり前? 公園が多い街
大宮駅の隣駅のひとつ、JR高崎線・宮原駅にやってきた。
駅員さんに聞いて商店街がありにぎやかだという東口にまず下りてみる。
バスやタクシーのロータリーがあり、そこから飲食店や銀行などの建物が並ぶ道がまっすぐ続いていた。
まっすぐ歩いていると、5分ほどで大きい道路にぶつかった。中山道だ。
さらに少し歩けばもう別の駅、埼玉新都市交通伊奈線(ニューシャトル)の東宮原駅にたどりついてしまう。
宮原駅と東宮原駅のちょうど中間にある公園で、住みやすさについて聞き込みをすることにした。
すると、前回散策したもう一つの大宮の隣駅である土呂出身の方だった。
同じ大宮駅の隣でも宮原駅はどうなんだろう? まず分かりやすい違いとしては「土呂駅は個人店はあるけど住宅地。宮原駅は会社やチェーン店があるのでにぎやか」ということだった。
たしかにいま歩いてきた宮原駅前通りや中山道を見ても、大型チェーン店が目に留まる。宮原には2021年まで「しまむら」の本社があったそうだし、オフィスビルも多いのだ。
のちほど出会った方々の話も含めると、以下のような街のようだ。
・公園がたくさんあるから特に小さい子供がいる場合、いろいろと公園のはしごができていい。
・駅前にお店がある一方で、ターミナル駅である大宮駅と比較すると静かで住みやすい。
・古い建物が減って住みやすくなり、代わりにマンションが増えた。
・買い物はスーパー『TAIRAYA』や『ビッグエー』、『イトーヨーカドー』もある。
・精肉店や酒販店など個人店も残っている。
・これと言ってなにもないけど住む街としてはいい。
東のだんご屋・『源氏屋』のだんごがうまい!
これと言ってなにもない、といいつつおススメを聞いたらすぐ近くの『源氏屋』という団子屋さんを挙げてくれた。
これからご家族も、『源氏屋』で団子を買って別の公園に移動するらしい。私も真似しよう。
ちなみに後半で、駅の反対の西側にも別の団子屋さんが登場する。どちらもすごくおいしいので甘いもの好きの方はチェックしてほしい。
勝手に『源氏屋』さんは東の代表とする。
『源氏屋』では、手作りのだんごやおにぎり、お稲荷さんや太巻きなどが買える。これがまたぜんぶおいしそう。
ついだんご以外も気になったのだが、先ほどのファミリーの子供たちが「おだんご~!」と叫びながらテンション高く入っていくのを見てだんごに集中することにした。
ニューシャトルの下をくぐり、人気だという通称・防災公園(東宮原ぼうさい広場)で団子をいただいた。
ベンチに座ってだんごを食べ、子供の頃以来のドングリ拾いにしばし興じたあとはまた宮原駅方面に戻ることにした。
マルシェでは犬好きの方に、いつも犬と散歩しながら寄るお店をいくつか教えてもらうことができた。
昔からある精肉店『フレッシュミート YOU』は国産のお肉で揚げ物もとてもおいしいとのことで寄ってみる。
知り合いがすぐ増えそうな酒店『酒のまつばら』
店の前の駐車場で月に一度、お酒の試飲会をしているという酒販店にも寄ってみた。
外で水やりをしていた女性オーナーさんに声をかける。おもしろい方で、すぐにこの辺りのキーマンなんだろうなと感じた。
むかしは店内で試飲会をしていたそうだが、コロナ禍以降は外でやるようになったそうだ。すぐ近くにサッカーの元アルディージャの選手がやっている人気のラーメン屋があって、そちらも出店するらしい。
窓ガラスいっぱいに貼られた写真を見ると、試飲会のにぎやかな様子がわかる。たまにオーナーさんの愛猫の写真がまざっているのがほほえましい。
オーナーさんにこの辺りを散策している、と伝えると、近くに私より詳しい人がいるよとこの辺りの情報を発信している方のSNSを紹介してくれた。
今回はタイミング的に連絡はつかなかったものの、わずか数分でオーナーさんの人のよさやコミュニケーション能力の高さを感じた。
もしこのあたりに住む人がいたら、まずは『まつばら酒店』に行くことをおすすめしたい。一気に知り合いが増える気がする。
強風に吹かれてかわいいケーキ屋さんを発見!
さて駅の反対の西側にやってきた。
ブラブラとあてもなく歩いていたのだけど、とにかくすごい強風。飛ばないようにときつく締めていた帽子も飛んでいきそうだし、撮影係の友人も強風で禿げそうだ、と言うくらい。
たまらず風に押されるかたちで近くのケーキ屋さんに逃げ込んだ。
ずっと歩いていたし休憩にちょうどいい。
目にとまったかわいらしいカエルのケーキと、卵のプリンをオーダーした。
オーナーさんがかわいいものが好きで動物のケーキがあるそうだ。
うみたてプリンは箱でも買えるので、手土産にもいいだろう。
ちなみに私の選んだカエルの「ぴょんきち」はカシスの入ったタルトの上に、カスタードとメロンムースがのっている。
西のだんご屋・『けやきだんご』のだんごがうまい!
そして地元出身のケーキ屋さんにおススメされて向かったのが『けやきだんご』。まさかの今日2軒目のだんご屋さんだ。なぜだんご屋さんがこんなにあるのだろう?
お店の方によると、中山道の近くというのがポイントらしい。宮原は大宮宿と上尾宿の宿場町の途中にあって、移動のときにだんごが重宝したのだという。
東の『源氏屋』さんと同じくみたらしやゴマもあったのだけど、せっかくだからと違うラインアップをチョイス。昔も今も、移動のお供にはだんごがちょうどいい。
風が強くても楽しめるパークゴルフ!
次にケーキ屋さんにすすめられて訪れた場所は、上尾市戸崎公園にあるパークゴルフ場だった。あれ、上尾市? 川を渡ったらいつの間にか大宮市から上尾市にきてしまったようだ。しかし最寄り駅は宮原駅だという。
せっかくなのでパークゴルフをやってみる。普通のゴルフであれば下手したらボールが後ろに飛んで行っちゃうような強風だが、パークゴルフのボールは重めで風が強くても問題なくできる。
スタッフの方に聞いたところ、強風はこの地区特有の季節風によるものだそうだ。この日たまたま風が強かったのではなく、冬になると空っ風が吹くエリアだったのだ。
パークゴルフは子供からお年寄りまで3世代で楽しめる交流スポーツとして北海道で誕生したそうだ。ボールがほとんど宙に浮かないから危険性は少ないし、広い青空のもと運動できるのはなかなか気持ちいい。
こちらの上尾市戸崎公園では他にも200円で使えるフィットネスルームや、遊具がたくさんある広場があるので軽く運動したい人やファミリーで遊ぶにはおススメの場所である。
また、今後は敷地が広がりアーバンスポーツが可能な新たな公園として拡張予定だそうだ。
関東富士見百景は、国土交通省が選定した富士山への良好な眺望が得られる128景だそうだ。まさかこの田んぼがあるだだっ広いところから富士山が見えるとは。ありがたく感じて思わず拝んでしまう。
1年中いろいろな花が咲く花畑を堪能!
さてラストで向かったのは、「大宮花の丘農林公苑」。さいたま市と一部上尾市にまたがる立派な公園で、敷地面積は10.9 ha(東京ドーム2個分以上)の広さだ。そのうち約1/3が花畑だという。
1年中いろいろなお花が楽しめる上に、入園無料だというのだからすごい。敷地内には農産物などの直売所やレストランを設けた「花の食品館」などもあった。
老夫婦が一緒に体操していたり、花畑をバックに男性が女性の写真を夢中になって撮っていたりした。やはりここも平和である。残りのだんごを食べて幸せな気分だった。
こんな感じで散策は終了。
宮原駅周辺は、一言でいえばだんごがよく似合う街だった。ファミリーがたくさん遊ぶ公園、パークゴルフをはじめ広い景色のなか運動が楽しめる公園、富士山が見える田んぼ、いろいろな色に染まったお花畑、と、おだんごが似合う景色が多いのだ。
駅を出たら西にも東にも団子屋があるから、ぜひお供に買うといいだろう。
そして街を堪能したあとは、駅前のケーキ屋さんでカエルのケーキを買って無事家に帰るのだ。まさかのダジャレで終わってしまった。
さて、次はどの「隣の駅」に行こうか。
取材・文=小堺丸子 撮影=玉置標本








