「働く」「遊ぶ」「学ぶ」がぎゅっと詰まった新たな基点

校舎の名残りがほのかに香る廊下。
校舎の名残りがほのかに香る廊下。

2022年まで「世田谷ものづくり学校」として活用されていた校舎が、今回は体育館や校庭も含め、敷地全体が新たなスタートを切った。コンセプトは「私たちには、宿題がある」。ここを基点に世田谷がひとつの村のように緩やかにつながり、多様な活動が活性化することを目指している。

メインエントランスにはブックラウンジが広がり、教室だった場所にはオフィスやコワーキングスペース、子供向けのクリエイティブラーニングスクールも。

校舎棟1階にオープンするのは、シェアキッチンや配信スタジオのほか、飲食店、ワインやレザークラフトなどのショップ、そしてビールの醸造所までジャンルや業態もさまざま。本所に本店を構える人気のカフェ『Marked池尻』は、夜はミュージックバーとしても営業予定で、ライブも開催されるようになるという。

ドロップインOKのコワーキングスペース。
ドロップインOKのコワーキングスペース。
校舎棟と体育館棟をつなぐ場所にはブックラウンジが広がる。
校舎棟と体育館棟をつなぐ場所にはブックラウンジが広がる。
校庭も広場としてイベント等に活用される予定だ。
校庭も広場としてイベント等に活用される予定だ。

「世田谷公園が近いので、ランステーションとして活用したり、ペット連れOKな校庭を散歩する方がいたりと、少しずつ近所のみなさんになじんできているのではないかと思います」と広報担当の寒河江麻恵さん。「世田谷の方はもちろん、遠くからでもぜひ足を運んでほしい。新たな店舗やサービスも開業することで、この場所から新しいカルチャーが生まれるのが楽しみです」。

「働く」「遊ぶ」「学ぶ」がぎゅっと詰まった新たな基点。ここからどんな活動や挑戦が始まるのだろうか。

撮影等にも使えるよう、教室を残してある場所も。
撮影等にも使えるよう、教室を残してある場所も。

取材・文・撮影=中村こより
『散歩の達人』2025年8月号より