【散歩コース】
スタート:バス/京都駅前から市バス26系統で妙心寺北門前バス停まで43分・230円
市バス妙心寺北門前バス停(5分/0.4km)→桂春院(5分/0.3km)→大心院(3分/0.2km)→妙心寺(2分/0.1km)→退蔵院(20分/1.4km)→蚕ノ社(12分/0.8km)→東映太秦映画村(6分/0.4km)→広隆寺(1分/0.1km)→大映通り商店街(5分/0.3km)→三吉稲荷神社(1分/0.1km)→キネマ・キッチン(10分/0.7km)→JR山陰本線(嵯峨野線)太秦駅
ゴール:太秦駅からJR山陰本線(嵯峨野線)で京都駅まで14分・200円
今回のコース◆約4.8km/約1時間10分/約6400歩
桂春院/手入れの行き届いた庭。苔の美しさが際立つ
妙心寺の塔頭。趣の異なる4つの枯山水庭園があり、すべて美しい苔で覆われているのが見どころ。一番大きい「真如の庭」は、直線的に剪定(せんてい)された生け垣が特徴で散策もできる。
大心院/枯山水庭園に読経が響く
妙心寺の塔頭。「切石の庭」と呼ばれる枯山水庭園は、奥の祖堂からまっすぐに配置された石組が見事。宿坊としても利用でき、夜は精進料理を味わえる。
妙心寺/約3400の末寺をもつ日本最大の禅寺
臨済宗妙心寺派の大本山。東京ドーム約7個分という広さをもち、46の塔頭が東・北・西を取り囲む。重要文化財の法堂は入母屋(いりもや)造本瓦葺きの大建築。天井に描かれた狩野探幽作の雲龍図は、別名「八方睨(にら)みの龍」と呼ばれ、どの角度からでも目が合う。
退蔵院/自然の彩りを感じる静かな古刹
妙心寺の塔頭。奥行きと立体感を感じる造りの余香苑(よこうえん)は、枝垂れ桜、フジ、サツキ、ハス、キンモクセイなどが配され、四季折々の草花で彩られる。江戸時代に建立された方丈の狩野派絵師による襖絵も必見。
蚕ノ社/神秘的な三柱の鳥居
蚕を祀る養蚕神社があることが名前の由来で、正式名称は木嶋坐天照御魂(このしまにますあまてるみたま)神社。古くから祈雨(きう)の神として信仰される。全国的にも珍しい三柱の鳥居が有名。土用の丑(うし)の日は鳥居の前に溜(た)めた地下水に手足を浸し、無病息災を願う。
東映太秦映画村/時代劇にどっぷり浸れるテーマパーク
東映京都撮影所の一部を一般公開しているテーマパーク。江戸の町を再現したオープンセットが見どころ。時代衣装体験、忍者記念撮影、からくり忍者屋敷、ちゃんばら辻指南などの各種体験が人気。
広隆寺/弥勒菩薩を祀る京都最古の寺
弥勒菩薩半跏思惟像(はんかしゆいぞう)は国宝登録第一号で、微笑みながら思索にふける姿が美しい。ほかにも新霊宝殿には国宝や重要文化財の仏像を多数安置している。
大映通り商店街/庶民的な昭和の商店街
かつては大映を筆頭とした映画の撮影所があり、スターが撮影の合間に衣装のまま歩いていたという。カメラをモチーフにした街灯や、高さ約5mの大魔神像などがあり、散策が楽しい。
三吉稲荷神社/映画関係者からの信仰が篤い
日活太秦撮影所の建築に際し、この地に住んでいたキツネやタヌキを慰霊するために創建したことから映画神社とも呼ばれる。日本映画の父と呼ばれた牧野省三の碑や、映画関係者が奉納した「傑作祈願」絵馬も見どころ。
【京都グルメを堪能】
『キネマ・キッチン』レトロでモダンな映画カフェ
古い映写機やポスター、台本などが飾られ貴重な映画資料が閲覧できる。手作りのおばんざいやスイーツが評判で、ランチは980円~。勝新太郎と市川雷蔵にちなんだかつライス1540円がユニーク。
『大休庵』退蔵院の庭を眺めながら禅問答
退蔵院の庭園内にある茶室。一服700円で抹茶と是什麼(これなんぞ)が付く。ひょうたんでナマズを捕まえられるかの禅問答を表した退蔵院所蔵の『瓢鮎図(ひょうねんず)』にちなんだ菓子で季節のドライフルーツ入り。
『喫茶ロサ・バリエ』俳優御用達の老舗喫茶店
東映京都撮影所から徒歩1分。数多くの有名俳優が撮影の合間に訪れる。名物は合盛りオムハヤシカレー850円。気さくな店長との会話もおもしろい。
取材・文=アド・グリーン
『散歩の達人 歩きニストのための京都散歩地図』より