【住みたい街の隣も住みよい街だ】とは

住みたい街ランキング常連の人気の駅。その隣の駅も、実は住みよい街なのではないか——?
いつか住むかもしれないあなたのために、灯台もと暗しの面白さを探して散歩してみました!

京急本線への乗り換え便利な住宅地!

JRの東神奈川駅のビルはなかなか立派。
スーパーや食事処、カフェ、クリニック、フィットネスクラブなどが入っている。

京急への乗り換えも便利だし、駅前には大きなイオンもある。
なにせ横浜駅の隣駅だし、早くも住みやすそうな雰囲気が出ている。

東神奈川駅にやってきました。東口にはすぐ目の前に京急本線の京急東神奈川駅があり、乗り換え便利です!
東神奈川駅にやってきました。東口にはすぐ目の前に京急本線の京急東神奈川駅があり、乗り換え便利です!
西口に出るとバスロータリーがあり、大きなイオンも。駅の近くで買い物も便利そう。
西口に出るとバスロータリーがあり、大きなイオンも。駅の近くで買い物も便利そう。

駅周辺には神奈川区総合庁舎や『横浜市神奈川区民文化センター』(通称かなっくホール)など公共施設も集中している。

商業施設に囲まれた横浜駅とは違い、ここで生活している人がいるんだなと実感できるエリアだ。

地図を見ると近くに「立町みはらし公園」という景色が良さそうな名称の公園があったので向かってみることにした。駅西口を出て右手側(北東方面。総合庁舎等は左手側、横浜駅方面にある)へ歩き出した。

「立町みはらし公園」の入り口も坂。なかなかの急角度!
「立町みはらし公園」の入り口も坂。なかなかの急角度!

JRの線路沿いを東京方面に歩き、途中左折して家々に囲まれた坂を上る。

駅から約12分ほどでその公園にたどりついた。

横浜の中心地がばっちり見渡せる「立町みはらし公園」

坂をほんの5分上っただけにもかかわらず、公園からは横浜の中心地がよく見える。

最初は誰もいなかったのだけど、私のあとにゴールデンウイークで帰省中だという母娘と、昨夜は埼玉の蕨駅まで寝過ごしてしまい、1泊したついでにグルメや買い物を楽しんで帰ってきたという地元会社員の男性が続いてやってきた。

男性によると、この見晴台から見る初日の出もなかなか良いらしい。

横浜の中心地がばっちり見えます!
横浜の中心地がばっちり見えます!
このあたり出身というお母さんから情報をゲット!
このあたり出身というお母さんから情報をゲット!

子供の時にこのあたりに住んでいて、ここからの景色を娘にも見せにきたというお母さん。「昔はこんなにたくさん高層ビルはなかったですね。手前の木もずいぶん伸びちゃって」と今の景色との違いを教えてくれた。

そう言われて改めて眺めると、まるで木の成長に負けないようにビルが高くなっていっているようにも見える。

また、近くに「しらはたの森プレイパーク」という自然豊かな公園があるそうで、この「立町みはらし公園」も含め、子供と散歩するにはとても良い街だと教えてくれた。

浦島太郎伝説ゆかりの地を巡る!

そして気になったのは、この辺りには浦島太郎伝説があるという情報。

公園で出会ったお母さんも通っていたというすぐ近くの「横浜市立浦島小学校」には、卒業生たちが作った亀の滑り台があるという。通りがかりにちらっと見てみると、老朽化でもう滑れないみたいだけど、かわいい見た目をしていた。

ほかにも、線路の反対側には浦島太郎伝説ゆかりの場所がいくつかあるそうなので向かってみることにした。

浦島小学校のあたりからの眺め。手前にJR、奥に京急の電車が見える。線路が連なっているのだ。
浦島小学校のあたりからの眺め。手前にJR、奥に京急の電車が見える。線路が連なっているのだ。

その名も「浦島丘」に「亀住町」

浦島小学校のあるあたりは浦島丘という地名で、JRの線路を反対側に渡ると亀住町(かめずみちょう)という地名になった。

浦島太郎伝説は日本各地にあるらしいが、地名まで伝説にまつわるものになっているのは珍しいかもしれない。

親子がおのおの遊ぶ穏やかな雰囲気の「浦島公園」の砂場には亀の遊具があったり、公園に隣接する亀住町公民館の前には「浦島地蔵」が立っていた。

浦島公園の砂場にある亀の遊具は、子供に大人気。空くまで10分ほど待った。
浦島公園の砂場にある亀の遊具は、子供に大人気。空くまで10分ほど待った。
浦島地蔵。むかし観福寿寺という浦島太郎にまつわるものが置かれたお寺があり、その参道にいたお地蔵さんとのこと。
浦島地蔵。むかし観福寿寺という浦島太郎にまつわるものが置かれたお寺があり、その参道にいたお地蔵さんとのこと。

電車をたくさん眺めながらの散歩道

浦島太郎にまつわるものは、明治5年(1872)に廃寺となった観福寿寺から、今は慶運寺というお寺に移されている。

慶運寺まで、ここから線路沿いを徒歩で15分。
散歩するにはちょうどいい距離だ。

浦島公園のすぐ近くにある、京急の車両基地。架線の迫力が見ごたえあり!
浦島公園のすぐ近くにある、京急の車両基地。架線の迫力が見ごたえあり!
慶運寺まで線路沿いをひたすら歩く。民家のすぐ横に電車が走る景色は、どことなく昭和の懐かしい雰囲気を感じる。
慶運寺まで線路沿いをひたすら歩く。民家のすぐ横に電車が走る景色は、どことなく昭和の懐かしい雰囲気を感じる。
JRと京急の線路にちょうど挟まれた場所にある慶運寺の境内。奥にJRの電車が通過中。
JRと京急の線路にちょうど挟まれた場所にある慶運寺の境内。奥にJRの電車が通過中。
浦島太郎が乙姫さまから玉手箱と一緒に授かったといわれる観音像、浦島大明神像、そして亀化龍女神像(乙姫像)が見られます!
浦島太郎が乙姫さまから玉手箱と一緒に授かったといわれる観音像、浦島大明神像、そして亀化龍女神像(乙姫像)が見られます!
なお、慶運寺のすぐ近くに流れる滝の川がJRの線路下あたりまで暗渠になるのも見どころ。
なお、慶運寺のすぐ近くに流れる滝の川がJRの線路下あたりまで暗渠になるのも見どころ。

1年中アイススケートができるぞ!

慶運寺からJRの高架下をくぐりぬけると、そこには『横浜銀行アイスアリーナ』が。
冬の期間限定ではなく、1年中いつでもアイススケートが楽しめる場所である。

あの羽生結弦さんもここで練習を行っていたという。
ファミリー層に大人気で、5月の暖かい時期にもかかわらず盛況だった。

アイスリンクは涼しいので、むしろ春や夏に楽しむのが良いかも!
アイスリンクは涼しいので、むしろ春や夏に楽しむのが良いかも!
このあとリンクで大コケします。
このあとリンクで大コケします。

こんな季節になかなかやる機会がないぞと私も少し滑ったところ、4周目にして大コケ。
生まれたての小鹿のようになっていると、小さい女の子が「だいじょうぶ~?」と声をかけてくれて助けてくれた。なかなか難しいもんだ。

ちなみに、手袋なしではリンクにあがれず購入することになるので、あらかじめ持っていくことをおすすめします!

施設内には珍しいパンの自販機が。「食品ロスを減らすために店舗で販売しきれなかったパンを集めました」と書いてある。
施設内には珍しいパンの自販機が。「食品ロスを減らすために店舗で販売しきれなかったパンを集めました」と書いてある。

パンの自販機が気になりよく見ると、どうやら近くの人気のパン屋さん『パンドウー (Pain de U)』で余ったパンの詰め合わせが売られていることが分かった。

しかしこの日の自販機は終了している。
どんなパンなのか気になったので、実際にお店に行って買ってみることに。

アイススケート場から歩いてすぐのところにある素敵なパン屋さん『パンドウー (Pain de U)』。お総菜系から菓子パンまでたくさん売られてました!
アイススケート場から歩いてすぐのところにある素敵なパン屋さん『パンドウー (Pain de U)』。お総菜系から菓子パンまでたくさん売られてました!

上から、きなこクリームの入ったKINAKO、カスタードホイップをはさんだ大人気ロングセラー・横濱クロワッサン、ラムレーズンクリームが入ったラムレーズンバター。
どれもこれも最高においしい!

アイススケート場の隣にある反町公園で子供たちがキャッキャと楽しんでいるのを眺めながらいただいた。
この日はGWだったため公園にはたくさんの鯉のぼりが悠々とはためいていて、とてものどかで気持ちいい。

 

こんな感じで、幸せな気分でお散歩終了!
東神奈川駅周辺は、浦島太郎伝説ゆかりの場所をめぐりながら、あちこちで「電車のある風景」を見ることができ、たくさんの親子がのんびり楽しんでいる街でした!

散歩とスケートで運動したあとの甘いパンは格別! そして後ろにはまた電車が通過中。たくさん電車を見た一日だった。
散歩とスケートで運動したあとの甘いパンは格別! そして後ろにはまた電車が通過中。たくさん電車を見た一日だった。

取材・文=小堺丸子

住みたい街としても人気の「横浜」。巨大な横浜駅の隣に、神奈川県の「神奈川」を冠した駅があるのをご存じでしょうか。私は知りませんでした……!周辺に商業施設が集まり、シーバスの乗り場も隣接する横浜。説明するまでもなくターミナル駅として有名だし、東東京に住む私もたまに使っているけど、よく考えたら隣の駅についてはぜんぜん知らない……。ということで、【住みたい街の隣も住みよい街だ】第1回は横浜駅の隣駅「京急本線 神奈川駅」周辺を散策します!