旧安田庭園の緑を眺めながら、優雅なひと時を味わえるカフェレストラン
2015年にイタリアンを提供するカフェレストランとして生まれた『両国テラスカフェ』。地元住民の生活と伝統や文化が両立する街・両国で、さまざまな人に癒やしの時間を提供している。店作りのこだわりについて店長の吉田浩介さんに伺った。
「両国って薪窯があるようなピッツァのお店は少ないんです。『両国テラスカフェ』は、旬の食材を使用したカフェメニューやパスタ、多彩なアラカルトメニュー、暖かくなる春先からはBBQ、寒くなり始める秋からはこたつで鍋などさまざまな形で利用できるお店になっています」
お店の魅力の一つにその立地の良さがある。テラス席のすぐ隣には旧安田庭園があり、テラス席から庭園の緑を眺めることができるのだ。
「店内もテラス席も広々とした空間で、なおかつ緑を眺めることができます。開放的な気分を味わいながらも、落ち着きも感じるようなお店を目指しました」
旬の食材を生かした料理を楽しめる週替わりランチ
ランチメニューで特に人気なのが、週替わりランチプレート。季節感を意識したメニューを、キッチンスタッフ全員で毎週考えているという。取材時のメニューは、チキングリルにワインをベースにしたマディラソースがかかった一品。大きめにカットされたじゃがいも、ブロッコリーやアスパラガスと、カリッと揚げられた根菜のフリットが飾られている。
肉厚なチキンは、ひとくち食べると炭火の風味が広がり、コクのあるソースとよく合う。香ばしくも上品な味わいにより、チキンも野菜、根菜もしっかりとした食べ応えが感じられ、ご飯にもパンにもベストマッチだ。
「ランチメニューは、客層や気温を意識しながら、旬の食材を使ったメニューにしています。いつ来ても新しいメニューとの出合いがあるように工夫しています」
取材に伺った3月下旬の週替わりパスタは、桜海老と白菜のアンチョビクリームパスタ1280円。冬の終わりと春の訪れを感じる食材の組み合わせだ。次の季節はどんなメニューを楽しめるのだろうと、定期的に足を運びたくなってしまう。丁寧なメニュー作りに魅せられて、さまざまなお客さんが訪れるという。
「海外からの観光客や、両国で働くサラリーマン、ママ友同士の集まりなど、ランチ時の客層はさまざまです。すべてのお客さんにとって、食から季節を感じ緑を眺めてほっと一息つける空間になればと思っています」
マルチユースなお店作り。季節ごとの食体験を楽しめるコンテンツも提供
内装も季節ごとに変化する。夏は手ぶらでもBBQを楽しめる座席や、冬はテラス席に掘りごたつ席も登場。室内テラスも利用できるので、暑い日や寒い日、雨の日でも気にせずに楽しむことができるのだ。店内が広々としていることから、パーティープランや、貸切プラン、結婚式の2次会などさまざまな用途で利用可能だ。
「ロケーションの良さを生かして、使い勝手の良いマルチユースなお店作りを意識しています。季節によってメニューも座席も変わるので、何度も足を運んで楽しんでほしいです」
季節メニューも、毎年のトレンドに合わせて開発しているというこだわりよう。2023年の冬は、トマト国産牛すき焼きや洋風ブイヤベースの鍋メニューが登場した。BBQも鍋も、他のビストロメニューと合わせて注文できるのがうれしい。
「ピッツァやパスタはもちろん、サイドメニューも昼夜共に大人気です。ランチ時のパーティーなどもできるので、いろいろなシーンで使ってもらえるお店になればと思っています」
両国で緑を眺めながら、癒やしの時間を過ごすことができる『両国テラスカフェ』。季節の移り変わりを反映したメニューと空間で、自分へのご褒美時間を過ごすことができる。店内でゆったりとした時間を過ごせば、次は大切な恋人や友人を連れて再来したくなるはず。マルチユースな店作りによって、人生のどんな時間にも寄り添ってくれるカフェレストランだ。
取材・文・撮影=古澤椋子