保育園のノウハウも生かされたカフェ、居心地の良い空間に心がほぐれる
『みらいのテーブル』は、保育園などを運営する株式会社さくらさくプラスと、ベーカリーカフェ『パンとエスプレッソと』を運営する株式会社日と々と（ひとびと）の合弁会社、株式会社みんなのみらいが運営している。
さくらさくプラスグループが持つ乳幼児への食育のノウハウと、日と々とが持つパン作りのノウハウを組み合わせて、大人も子どもも楽しめるベーカリーカフェになっている。
今回は『みらいのテーブル』門前仲町店・店主の小島佳子さんにお話しを伺った。
「さくらさくプラスと日と々とが持っているノウハウを組み合わせることで、おいしくて、安心安全なパンを提供できています。門前仲町エリアは元々、さくらさくみらいが運営する保育園が多いエリア。深川公園の横という子育て支援カフェとしては最高の立地で、子連れの方に多く利用いただいています」
洞窟を抜けて店内へ進むと、白と木材をベースにした客席が。2名がけのテーブル席が6席とカウンター席が並ぶ。壁にはさくらさくみらいが運営する保育園でも取り入れている絵本も。大きな窓からは広々とした公園が見え、思わず長居したくなる空間だ。
ふわふわもっちり食パンとあんバターのバランスが絶妙！ラテアートが美しいカフェラテも
棚に並ぶパンの他、野菜たっぷりのサンドイッチ、『パンとエスプレッソと』の人気食パンムーを使用したハニートーストやフレンチトーストも楽しむことができる。今回は小島さんにおすすめされたあんバタートーストを注文。ドリンクセットとして『パンとエスプレッソと』と同じ豆が使われているカフェラテもオーダーした。
あんバタートーストは、ふんわりもちもちの食パンムーに甘いあんことバターの塩気がよく合う贅沢な一品。カフェラテはほどよいコクがあり、あんバタートーストの甘みとのバランスが絶妙だ。パンを食べて、カフェラテを飲む。相性が良すぎて交互に食べ進める手が止まらない……！
パン好きな女性から人気が高いことにもうなずける。
次にいただいたのはスティックカレーパン260円。カリモチな生地の中には、野菜の甘味を感じる濃厚なカレーフィリングがたっぷりと詰まっている。生地とのバランスがいいとろりとした質感の甘口カレーがおいしい。
大人におすすめのパンメニューのほかに子ども向けの商品も準備されている。一口サイズの米粉蒸しパン3種やブリオッシュを使ったキッズバーカーなど、大人も惹かれる商品がラインナップ。
「キッズバーガーは、ソース不使用で卵やハム、野菜の味を楽しんでもらえるバーガーです。楽しく食べられる上に栄養も満点な人気商品になっています。米粉蒸しパンは、さくらさくみらいが運営する保育園のレシピを参考に作りました。米粉と豆乳、砂糖、野菜のみで出来ているので、アレルギーのあるお子さんにも楽しんでもらえます」
ほかにも季節に合わせた限定フードやドリンクを準備。メニューからも、大人にも子どもにもおいしいパンと、ゆったりとした時間を味わって欲しいという想いを感じることができる。
子育て世帯に寄り添う楽しさが詰まった店内、地域からも愛されるカフェに。
『みらいのテーブル』という店名には、子どものみらいの食生活を豊かにしたい、食べたものが自分のみらいをつくるという想いが込められている。店内の随所に子どもにも楽しんでもらうために工夫が。授乳ケープの貸し出しも行っており、トイレにはオムツの交換台も。ミルク用のお湯の提供や離乳食の温めもおこなう。赤ちゃん連れにはありがたいサービスが揃い、幅広い子育て世帯に寄り添っている。
「パン棚の奥はガラス張りで、パン作りの様子を見ることができ、小窓からはさらに近くで職人さんの動きを観察できます。間近で見て、パン作りに興味を持ってもらえるとうれしいです」
公園直結のテラス席は、親子連れに大人気。公園で遊ぶ子どもを眺めながら、大人はゆっくりした時間を過ごせるのもありがたい。さらに子どもたちに楽しんでもらうために、最近はイベントの企画もおこなっている。子育て世帯に寄り添いながら、おいしいパンを楽しみたい幅広い世代にとって、落ち着けるお店作りを目指す。
「家族で来店され、食べ終わったお父さんとお子さんは公園へ、お母さんは遊んでいる子供を眺めながらゆっくり過ごすという使い方をされる方も多いです。ママ友同士の集まりにもよく利用していただいています。先日は、大型紙芝居のイベントを行いました」
さらには今後も積極的にイベントを企画していくとのこと。「自由に手に取っていただける絵本も置いたことで、親子連れにとってさらに過ごしやすい空間になっていると思います。幅広い世代の方々に、洞窟のパン屋さんに行きたい！と思ってもらえたらなによりです」
大人も子どももゆったりとした時間を過ごし、楽しい食体験ができる場所『みらいのテーブル』。誰しも笑顔になってしまうあたたかな空間で、おいしいパンを楽しんでみては。
取材・文・撮影＝古澤椋子
