ETiAMのこだわりに包まれる心地よい時間を

蔵前駅から徒歩1分。国道沿いにある。
蔵前駅から徒歩1分。国道沿いにある。

店内に入ると目に飛び込んでくるのは、洗礼されたデザインが人気のETiAMのアイテム。上質な素材とデザインにこだわり、職人の手仕事が施されたバックや小物たちだ。気軽に見られるように、店内のあちこちにアイテムが置かれている。

1階にはカフェカウンターと工房が併設されているので、タイミングがよければ作業する職人の姿も見ることができる。

店内に飾られているアイテムはすべて購入できる。
店内に飾られているアイテムはすべて購入できる。

ブランド名であるETiAMは、英語のeternal(永遠)とペルシャ語のTiAM(初めて出会った時の、目の輝きの意味)をかけ合わせた言葉。

「ETiAMのアイテムは、デザインや色合いは今っぽいのですが、砂型鋳物の技術を用いた真鍮金具を使うなど、伝統と新しさのミックス感覚が魅力です。

『ETiAM KURAMAE』も工房と併設しているカフェという新しい空間でありながら、長く愛され続ける場所でありたいと考えています」

店内のアンティーク家具。
店内のアンティーク家具。

テーブルや椅子、ディスプレイ棚など、店内で使用されているのは本格的なアンティーク家具。ここにも世代を超えて愛される本物へのこだわりがある。ヴィンテージ木材を組んで作られた床も個性的だ。

カフェの利用は1階のカウンターで注文後、2階と3階のイートインスペースへ。2階には開放的なテラス席もある。

上質な空間で味わうカフェタイム

1杯ずつ丁寧に入れるハンドドリップコーヒー。
1杯ずつ丁寧に入れるハンドドリップコーヒー。

実はデザイナーの藤野さんは、以前コーヒーがあまり得意ではなかったのだそうだ。

「真っ黒でただ苦いだけの飲みものだと思っていたんです。けれども、うちの店のコーヒーを飲んだら、香り高く後味もよくて衝撃を受けました。あぁ、コーヒーっておいしいんだと思いましたね」

その理由は、独自焙煎にある。暑い日には浅煎りにしたり、冬にはやや深煎りにしたりなど、季節やその日の気候に合わせて変えていく。

コーヒー600円は注文を受けてから1杯ずつ豆を挽き、丁寧にハンドドリップで提供する。店内にコーヒーの香りがゆっくりと深く広がり、待っている時間もなんとも贅沢である。

蔵前の街並みを眺められる2階のテラス席。
蔵前の街並みを眺められる2階のテラス席。

手作りのチーズケーキ500円はちょっと固めのもっちりテイスト。レモンが効いていて酸味もあり、濃厚でありながら爽やかな味わいだ。

定期的に変わるフルーツソースは、いちごやマンゴーなどその時々でおいしい果物を用いるのだそうだ。ゴロっと大きめの果肉がたっぷりと入ったフルーツソースはフレッシュで、チーズケーキの爽やかさをさらに引き立たせる。

もっちりテイストのチーズケーキにありがちなくどさもなく、フワリと残る爽やかな味が後を引く。コーヒーとの相性も抜群だ。

クッキーにはダンデライオン・チョコレートを使用。
クッキーにはダンデライオン・チョコレートを使用。

チョコレートクッキー300円には、蔵前に本店を構える「ダンデライオン・チョコレート」を使用。シングルオリジンのカカオ豆とオーガニックのきび砂糖のみを使用したチョコレートが、柔らかめのクッキー生地にたっぷりと包まれている。

まるでソフトケーキのような味わいで、ひとつ食べるだけで満足感がある。

末長く愛されるアイテムと空間を

店内にはETiAMのアイテムも飾られている。ストアマネージャーの石川さんによるとおすすめはボディバッグだとか。

「ようやく自由に出かけられるようになった喜びというか、その気持ちを盛り上げるものをつくりたかったんです。気持ちが上がるおしゃれをして、カフェ歩きがもっと楽しくなってもらえたらいいなと」

ボディバック「Accel」を持つ石川さん。ボディバッグとしてだけでなく、ハンドバッグにもなる2WAY。「カジュアルになりすぎないスタイリッシュなフォルムは、カフェ巡りにもピッタリです!」
ボディバック「Accel」を持つ石川さん。ボディバッグとしてだけでなく、ハンドバッグにもなる2WAY。「カジュアルになりすぎないスタイリッシュなフォルムは、カフェ巡りにもピッタリです!」

「財布やカードケースなどの小物は名入れも行っています。出来上がるまでの時間をコーヒーを飲みながらゆっくりとお過ごしいただくことも出来ます」

ものづくりの街として人気の蔵前。落ち着いた店内でゆったりと過ごすのもよし、テイクアウトしてコーヒー片手に街を散策するのも楽しそうだ。散歩の途中に、ラグジュアリーな空間へふらりと立ち寄ってみてはいかがだろう。

店内にはラグジュアリーなソファー席も。
店内にはラグジュアリーなソファー席も。

取材・文・撮影=村田幸音