10年に一度の最強寒波の中、乗り換えスタート!
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まず入ったのは、秋津駅改札口の目の前にある『もつ家』。店主の佐藤さんは飲食経験がなかったが、常連客の「復活させてほしい」という声を受け、父の店を継ぐことを決断した。
もつ煮の具材はモツ、豆腐、ネギのみ。これを昆布やカツオなどのシンプルな出汁で4時間ほど煮込む。余熱でも火が通るため、遅い時間帯ほど味が染みているとのこと。彩り豊かな野菜スティックは、提供直前に切るというこだわりにも静かに感動。
〔1軒目〕 もつ家
先代の味を受け継ぐ絶品もつ煮
店主の佐藤さんは、先代が亡くなったのを機に店を継いだ。ホッピーセット450円、野菜スティック400円。
「絶対食べた方がいいですよ」というもつ煮400円は、具材がシンプルだからこそ旨い! キャッシュオン制。
●13:00~23:30(日は17:30から)、無休。
☎080-9566-1882
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家路を急ぐ人々の波から外れて2軒目として吸い込まれてしまったのは『焼き鳥 野島』。しかし、店内をのぞけばカウンターは満員。諦めかけていると、ママが外に出てきて「奥の離れなら入れるよ」。
結果的にゆったりと飲めた。ウーロンハイはかなり濃く、名物ママのキャラもかなり濃い。電車に乗ってわざわざやって来る常連客がいるというのも、大いにうなずける。
〔2軒目〕 焼き鳥 野島
大きな焼き鳥はすべて100円!
長く続けた肉屋を閉めて、1998年頃にこの店を始めた。肉屋時代の仕入れルートがあるので、焼き鳥も低価格で提供できる。ウーロンハイ200円も安い。常連いわく隠れた人気メニューはマスターお手製のポテサラ200円。
●12:00~21:00(土は10:00ごろから営業)、日休。
☎042-397-3455
新秋津駅近くまで来たけれど、結局飲み足りなくて……
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3軒目は『立ち飲みスタジアム なべちゃん』。店内に飾ってあるユニフォームや帽子などは、すべて実際に選手が使っていたものだ。マスターは以前、西武グループで働いていたため、選手との交流が生まれ、お宝グッズが集まるようになったそうだ。
「常連さんには12球団全部のファンがいるよ。WBC?やっぱり大谷が楽しみだね」
〔3軒目〕 立ち飲みスタジアム なべちゃん
西武ファンじゃなくてもOK!貴重なグッズに囲まれて飲む
あまり見かけない瓶のチューハイレモン500円でイナゴの甘露煮500円をつついた後は、ビッグサイズのアジフライ600円にかぶりつく。東久留米の市場で仕入れるアジは刺し身でも食べられるが、あえてフライにして出しているという。
●16:00~22:00、日休。
☎042-397-0823
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会計をして店を出た。目と鼻の先に新秋津駅の改札口が見えるが、もうちょっとだけ飲みたい気分だ。路地を進むと、『立呑み Tetsu屋』を発見。
マスターにすすめられて初めて飲んだ、豆乳コーヒーハイがこれまたおいしい。テレビのバラエティ番組を観ながら飲むのもまた、酒場の醍醐味だ。
〔4軒目〕 立呑み Tetsu屋
カジュアルな創作系立ち飲みダイニング
豆乳コーヒーハイ400円は、ホッピーのように中200円(焼酎)、外250円をお代わりできるスタイル。締めとして注文したマカロニグラタン300円を含め、ちゃんとひと手間加えた料理が並ぶが、どれも破格と言える価格設定だ。
●17:00~23:00(土は16:00から)、日休。
☎なし
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さて、ようやくへべれけロードのハシゴ酒は終了。しかし、新秋津駅でJRに乗り換えようと思ったら「強風のため30分ほど遅れています」とのアナウンス(※2023年1月24日)。
5軒目? いやいや、もう飲めません!
取材・文=石原たきび 撮影=加藤熊三
『散歩の達人』2023年3月号より