【OMO5京都祇園(おも) by 星野リゾート】あこがれの“祇園ぐらし”を体感!
京都を代表する繁華街・四条通沿いで八坂神社は徒歩1分という抜群の立地にある『OMO5京都祇園(おも) by 星野リゾート』。暖簾をくぐり階段を降りると、提灯が連なる細長い空間が続く。まさに京の町屋の代名詞、うなぎの寝床だ。
エントランスの奥には、OMOベースと呼ばれるパブリックスペースが広がる。祇園の楽しみ方のいろはを教えてくれる場所で、壁面の大きなご近所マップには、OMOスタッフのリアルな声が載る。
お部屋にびっくり!ごはんにびっくり!
祇園へ繰り出す前に、まずは部屋を見に行こう。日本の伝統文様を表す赤緑青の3つのデザインタイプのうち、今夜の部屋は緑。籠目模様と合わせた鶸(ひわ)や苔、裏柳をイメージしたやわらかな緑色に和む。これまで巡ってきた「OMO“5”」と冠する施設には必ずカフェが併設されていたけれど、ここ祇園にカフェはない。代わりに全36室中24室にキッチンが併設されていて、施設コンセプトの“今日は祇園ぐらし”が体現できる。朝ごはんはなんと、ホームベーカリーを使って自分でつくるパンだ。
ご近所ガイド OMOレンジャーにお任せあれ!
祇園での夕飯は花街らしいものがいいけれど、一見(いちげん)でもOKな店はあるのだろうか。そんなときに頼りになるのがOMOのスタッフ扮する「祇園おせわがかり」のOMOレンジャー。
予算と食べたいものを伝えたら、気軽に入れるおばんざいのお店や、京都の素材を使ったメニューを出すラーメン屋さんを教えてくれた。OMOレンジャーおすすめの店なら、これはもう旨くて気持ちのいい店に違いない。ちなみに3日前までに予約すれば、お茶屋へ仕出し会席を提供している老舗『菱岩』や鯖寿司で知られる『いづ重』、京料理・鍋料理の老舗『鳥久』など、敷居が高く感じる店の料理を、部屋で楽しむことができる。
夕食が決まったら次はおやつだ。特別な日の和菓子を食べたいというと、OMOから徒歩2分の場所にある老舗和菓子店『鍵善良房(かぎぜんよしふさ)』を紹介してくれた。部屋に持ち込んで和菓子を楽しむ際には、抹茶セットまで貸し出してくれる。OMOベースで茶臼を回していた人は、この茶葉を挽いていたのだ。
祇園の食をたっぷり堪能した後は、翌朝のお楽しみに備えてホームベーカリーをセットするのを忘れずに。
翌朝の楽しみは2つ!
パンの焼ける幸せな匂いに包まれながら目が覚める。すぐにでも食べたいところだが、グッと我慢して早朝の祇園を巡る「祇園うるわし朝まいり」へ出かけよう。ホテルに戻る頃には粗熱が取れてスライスしやすくなっているだろう。
まだ静かな花街を抜け、良縁を結ぶ安井金比羅宮に立ち寄ってから石畳のねねの道を進む。八坂神社の本殿の正面と裏側での参拝を三周する御千度詣り(おせんどまいり)で清々しい気持ちになったところでツアーは終了。ホテルに戻ると『原了郭(はらりょうかく)』の御香煎(おこうせん)がふるまわれた。一子相伝の秘伝で材料の詳細は伏せられているけれど、塩やういきょう、陳皮や山椒などを配合した漢方に身も心もうるわしく整う。
お待ちかね!朝ごはんを食べよう!
いよいよお待ちかねの朝ごはん!焼き立てのパンはふっくらしっとり。かわいいボックス入りの抹茶スプレッドや豆腐ディップ、粒あんなど6種類のコンディメントをつけながら、淹れ立てのコーヒーと楽しむ時間は穏やかで幸せだ。喫茶店文化が根付く京都の朝にはパンとコーヒーがよく似合う。
次は街歩きにぴったりな三条にある『OMO5京都三条』へ向かおう。京都内のOMOへ連泊するなら、荷物を次のOMOへ届けてくれる有料サービスがある。利用しない手はないのだ。
『OMO5京都祇園(おも) by 星野リゾート』施設詳細
【OMO5京都三条(おも) by 星野リゾート】楽しい京都がギュッと詰まっている三条を歩こう!
東海道の終着点である三条大橋を擁し、古くから多くの旅人が行き交ってきた三条エリア。近代的なビルの間に老舗の専門店や昔ながらの町家が顔をのぞかせ、寺社や歴史スポットが点在する。そんな場所に構えるのが『OMO5京都三条(おも) by 星野リゾート』だ。河原町通りに面した長いエントランスを進むとガラス越しに見えてくるのは、カフェとフロントを備えたOMOベース。材木の町として栄えた高瀬川沿いの木屋町をイメージし、木がふんだんに使われている。
ときどきタイムスリップ。高瀬川から始まる京町さんぽ
江戸時代に京都と大阪をつなぎ、街の発展をもたらした高瀬舟。「京町らんまん川さんぽ」ツアーでは、舟が行き交った高瀬川沿いを、ご近所ガイドOMOレンジャーとたっぷり歩けるのだ。
高瀬川に唯一現存する船入(ふないり)、高瀬川一之船入を起点に川沿いを南下し、三条通をすぎたら先斗町(ぽんとちょう)に到着。ユニークな街の名の由来は何だったかな。思い出せずに尋ねると、そこは街を知り尽くしたOMOレンジャー。ポンポンと2つも説を挙げてくれた。1つはポルトガル語で先端を意味する「ポント」から。もう1つは鴨川と高瀬川に挟まれた町というところから川が転じて皮、川の堤が転じて鼓となり、皮にはさまれた鼓をたたいたときのポンポンという音にちなむとされるそう。後者はちょっと無理があるような感じもするが、京都五大花街の話として聞けばなんだかありえそうだ。
三条のごはんをたのしもう
OMOカフェでの朝食は“OMO5”ブランドに泊まる楽しみの1つだ。一番人気の三条限定の生湯葉漬物リゾットは、比叡山の生湯葉がとろりと濃厚。出汁ベースの優しい味なので、しば漬けや壬生菜漬け、べったら漬けなどの漬物がよいアクセントになっている。京都にきたからには湯葉も漬物も食べておきたかったので朝から大満足だ。
爽やかで優しい朝ごはんを食べたら疲れた体も回復。チェックアウトを済ませて、荷物を『OMO3京都東寺』へ送る手続きを済ませたら、昨晩参加したアクティビティ「京町純喫茶セレクション」で教えてもらった純喫茶へ向かおう。
『OMO5京都三条(おも) by 星野リゾート』施設詳細
【OMO3京都東寺(おも) by 星野リゾート】歴史薫る東寺の世界で心整う
心をちょっと休めたい。お寺に出かけて癒やされたい。世界遺産の東寺から徒歩8分の場所に構える『OMO3京都東寺(おも) by 星野リゾート』はそんな願いを叶えてくれる。エントランスでは、密教の教えを表す東寺の立体曼荼羅(まんだら)をポップにイラスト化した「まんだらアート」に出迎えられる。左手には仏さまが優しく微笑む「ほほえみウォール」。近づくと表情が変わり、まるで見守られているみたい。
五重塔の中心で塔を支える心柱(しんばしら)をテーマにしたブックテーブルには、東寺や弘法大師空海関連書籍が並び、OMOにいながらにして東寺の世界に触れられる仕掛けが満載だ。
OMO3でももちろん街歩きが楽しめる。OMOレンジャーの案内で、早朝の東寺の境内で身体を動かす「国宝の朝さんぽ ~目覚めのまんだら〇(まる)体操~」では、まんだらにちなむ体操で身体を目覚めさせた後、朝の決まった時間にだけ公開される弘法大師空海像に会いに御影堂(みえどう)を訪れる。
好きな時に自由にメニューをチョイス
OMO3にはカフェはないけれど、代わりに24時間セルフで楽しめるOMO Food & Drink Stationがある。体操の帰りに買った東寺餅に合わせるお茶やスープも調達できてうれしい。おにぎりやベーグルなどの隣に『東寺餅』の山菜おこわまである!OMO限定、曜日限定なので出合えたら幸運だ。
それぞれ魅力的な街歩きエリアに構える京都の3つのOMO。荷物を運んでくれるサービスがあり、移動もしやすい。これでは連泊したくなる。これも京都を徹底的に楽しみ尽くすためのOMOの仕掛けのひとつだろうか。
『OMO3京都東寺(おも) by 星野リゾート』施設詳細
取材・文=原亜樹子 写真=星野リゾート提供