さまざまな動物や昆虫が登場する愛らしい作品の数々

ディーン・ボーエン Dean Bowen Photo by Peter Lamont。
ディーン・ボーエン Dean Bowen Photo by Peter Lamont。

約30年にわたってディーン・ボーエンが描き出した、愛くるしい生き物たちの姿。本展ではその110点におよぶ作品を紹介する。

オーストラリアの田舎町に生まれ、幼少時から身のまわりの生き物たちに親しみを覚えていたボーエン。彼の作品には、コアラやカワセミ、ウォンバットなど、オーストラリアの大自然の中で出会った生き物たちが数多く登場する。

展覧会担当者は「本年はボーエンの日本デビュー30周年となり、本展は2023年に『群馬県立近代美術館』、『徳島県立近代美術館』で行われた巡回展を再構成した内容です。版画約60点、油彩約30点、彫刻約10点の約110点におよぶバラエティ豊かな作品を紹介します。特にボーエンは版画家としてキャリアをスタートさせたため、さまざまな版種による作品の違いが見どころです。ボーエンの描くユーモラスでかわいらしい生き物や町並みなど、カラフルで素朴な魅力を楽しんでください」と見どころを語る。

《夜のワライカワセミ》 Nocturnal Kooka 2012年 油彩、板 『ギャルリー宮脇』蔵。
《夜のワライカワセミ》 Nocturnal Kooka 2012年 油彩、板 『ギャルリー宮脇』蔵。
《青い鳥》Blue Bird 2015年 リトグラフ、紙 個人蔵。
《青い鳥》Blue Bird 2015年 リトグラフ、紙 個人蔵。
《ネコ》Cat 2006年 エッチング、アクアチント、ドライポイント、紙 個人蔵。
《ネコ》Cat 2006年 エッチング、アクアチント、ドライポイント、紙 個人蔵。

ギャラリートークも開催

「ボーエン作品にみる版画技法」

9月27日(土)15時~、講師に元町田市立国際版画美術館学芸員・和南城愛理氏を迎え、版画としてのボーエンの作品について主に技法面から語るギャラリートークが『八王子市夢美術館』展示室で開催される。無料(ただし要観覧料)、申し込み不要(会場に直接集合)。

「ボーエンの世界にようこそ」

10月18日(土)15時~、八王子市夢美術館館長・川俣高人氏を講師としてボーエンの作品を観賞するギャラリートークが『八王子市夢美術館』展示室で開催される。無料(ただし要観覧料)、申し込み不要(会場に直接集合)。

開催概要

「ディーン・ボーエン ―オーストラリアの大地と空とそこに生きる私たち」

開催期間:2025年9月12日(金)~11月3日(月・休)
開催時間:10:00~19:00(入館は~18:30)
休館日:月(祝の場合は開館し、火休)
会場:八王子市夢美術館(東京都八王子市八日町8-1 ビュータワー八王子2F)
アクセス:JR八王子駅から徒歩15分、京王電鉄京王線京王八王子駅から徒歩18分。
入場料:一般800円、高校生以上・65歳以上400円、中学生以下無料

【問い合わせ先】
八王子市夢美術館☏042-621-6777
公式HP https://www.yumebi.com/

 

取材・文=前田真紀 画像提供=八王子市夢美術館