登喜和

昔ながらの満腹大衆中華

先代が昭和22年に創業。2代目鴨田夫妻を娘と姪が支える。
先代が昭和22年に創業。2代目鴨田夫妻を娘と姪が支える。

看板に中国料理の文字。けれど「うちは大衆食堂だな」と、『登喜和(ときわ)』2代目店主の鴨田利通さん。和食も洋食もやっていたが、気がつけば中華料理が大半になっていたと笑う。豚骨と鶏ガラ、香味野菜をたっぷり用いたタンメンは、スープがとにかくやさしい味わい。また、肉ピーマン丼はご飯にたどり着けないほど具沢山で、満腹サイズに感服しきり。山形の親類から送られる味噌、山形産はえぬき米を用いて、日々鍋を振る姿にも脱帽だ。

タンメン700円と、肉の辛味噌炒め650円(定食は900円)。
タンメン700円と、肉の辛味噌炒め650円(定食は900円)。
食堂の名残である正統派オムライス800円は、まろやかなケチャップライスでファンも多い。
食堂の名残である正統派オムライス800円は、まろやかなケチャップライスでファンも多い。
厨房へのオーダーは昔ながらの札。
厨房へのオーダーは昔ながらの札。

『登喜和』店舗詳細

住所:東京都新宿区西新宿6-26-9/営業時間:11:30~15:00・17:30~20:00(金は昼のみ)/定休日:土・日・祝/アクセス:地下鉄丸ノ内線西新宿駅から徒歩6分

韓感

昼は1人で満喫、夜は友と焼き肉を

「和食を勉強したスタッフが作ります」とチョ・サンチョルさん。
「和食を勉強したスタッフが作ります」とチョ・サンチョルさん。

日本料理を習得するために来日したチョ・サンチョルさんが、もっと日本で暮らしたいと願い、店を持つ決意をした。赤いスープに絹豆腐が埋もれるスンドゥブは、1年かけてブレない味を探求した自慢の一品。2日かけて牛骨でとったスープに、かつお節を使う独自のタレが決め手だ。だし巻き玉子用の鉄板でくるりと巻くチヂミや、焼き肉に添えるポン酢など、時々垣間見える和食の技、そして、チョさんの優しい笑顔に、ドキッ。

豚キムチスンドゥブのランチ850円。ご飯とおかず3種はおかわりOK。
豚キムチスンドゥブのランチ850円。ご飯とおかず3種はおかわりOK。
チーズキムチチヂミ748円は夜の人気料理で、発酵食品同士は名コンビ。
チーズキムチチヂミ748円は夜の人気料理で、発酵食品同士は名コンビ。

『韓感』店舗詳細

住所:東京都新宿区西新宿7-19-6東洋ビル1F/営業時間:店舗にお問い合わせ下さい/定休日:店舗にお問い合わせ下さい/アクセス:地下鉄丸ノ内線西新宿駅から徒歩3分

花彫酒家

酒飲みの心を摑む中国小皿料理

黒酢のスブタ小皿825円、棒棒鶏小皿748円、紹興酒グラス605円。
黒酢のスブタ小皿825円、棒棒鶏小皿748円、紹興酒グラス605円。

三笠会館を経て、上海で研鑽(けんさん)した店主の西村浩利さんは晩酌好き。「晩酌のとき、あれこれつまみたい質で」と、1~2人なら小皿で、3~4人なら中皿で頼めるスタイルに。団子姿の酢豚は、豚肩ロースを二度揚げしたカリカリ食感で、黒酢のまろやか風味が癖になる。また、丸鶏から仕込む棒棒鶏は、ゴマダレの香ばしさをまとい、すっきり後味の紹興酒が進むばかり。ランチ後にその日の分を皮から手作りする小籠包もはずせない。

「これが一番おいしくて」と、花彫紹興酒を注文ごとに甕から注ぐ。
「これが一番おいしくて」と、花彫紹興酒を注文ごとに甕から注ぐ。
西村夫妻おすすめの小籠包は席の予約時に注文を。香り深い自家製ラー油の販売もあり。
西村夫妻おすすめの小籠包は席の予約時に注文を。香り深い自家製ラー油の販売もあり。

『花彫酒家』店舗詳細

住所:東京都新宿区新宿3-3-9 伍名館ビル2F/営業時間:11:30~14:00/定休日:日・祝/アクセス:地下鉄新宿三丁目駅から徒歩2分

アフリカンレストラン&バー エソギエ

ビル3階で躍動するアフリカンワールド

ミュージシャンでもある店主ラッキーさん。気分次第でトーキングドラムの演奏開始。
ミュージシャンでもある店主ラッキーさん。気分次第でトーキングドラムの演奏開始。

西アフリカ・ナイジェリア料理の店。唐辛子とパームオイルを用い、煮込み料理が多いのが特徴。エマ(主食の餅状のヤム芋)とエグシ(ウリ科の植物の種)入りの鶏のシチューにプランティン(甘み控えめの調理用バナナ)の揚げ物など、初めてでも意外なほどなじみやすい。自家製の地酒オゴゴロや現地のビールなど酒類も充実。黒を基調にした店内にはアフロビートの音楽が流れ、アフリカ情緒にどっぷり酔いしれる。

手前からチキンエグシシチューとエマ1320円。プランティンの揚げ物イドド715円。網焼き羊肉に特製スパイスをかけたスヤ748円。
手前からチキンエグシシチューとエマ1320円。プランティンの揚げ物イドド715円。網焼き羊肉に特製スパイスをかけたスヤ748円。
まろやかな牛テールのスープ1210円。
まろやかな牛テールのスープ1210円。

『アフリカンレストラン&バー エソギエ』店舗詳細

住所:東京都新宿区新宿3-11-2 村木ビル3F/営業時間:12:00~15:00・18:00~24:00/定休日:月(祝の場合は火)/アクセス:地下鉄新宿三丁目駅から徒歩2分

取材・文=佐藤さゆり・松井一恵(teamまめ)、奥谷道草 撮影=高野尚人、木村心保、井原淳一、金井塚太郎