松屋

国を越えて受け継がれたオモニの味

火を入れる前にタコをハサミで切るキムさん。

鍋の上に鎮座するのは、生タコまるごと一杯! 韓国から直送されるタコは新鮮でやわらかく、コラーゲン豊富でスタミナ満点。「スタミナつきすぎると困るから、パパには食べさせないの」と笑う店主のキム・ナムスクさん。故郷のオモニ(母)の味を広く伝えたいと、1990年にオープン。かつお節と乾燥したタラの頭、煮干しからとる出汁に、唐辛子で調味する濃厚スープは、辛さだけでなくしっかりとコクがあり、クセになる味わいだ。

タコが小ぶりのときは2~3杯入る。タコ鍋4730円(2~3人前)。
締めは韓国風おじや1人前660円で。卵と韓国ノリ、ニラなどを入れる。ごま油の風味が◎。
座敷中心の店内。

『松屋』店舗詳細

住所:東京都新宿区大久保1-1-17 ひかり荘1F/営業時間:11:00~24:00/定休日:無/アクセス:地下鉄副都心線・大江戸線東新宿駅から徒歩5分

マレーチャン

一度で三倍おいしい常夏の国の定番鍋

野菜もたくさん、3色のスチームボート3200円(3人前)。

常夏の国マレーシアの人気料理は、意外にも鍋。この店では、3種のスープを一つの鍋で楽しめる。エビベースでマイルドな味わいのオリジナルのスープ。ほか、酸味が効いたトムヤムクン、さっぱり風味の漢方チキンスープだ。特に漢方スープは風邪予防に効果があり、寒い季節の心強い味方。これらスープに、エビなどの魚介や野菜、イカをすり潰した団子などをサッと煮込んでいただく。本場の味を余すことなく堪能あれ。

締めはビーフン、平麺、タピオカ麺の3種の麺を。卵を溶くとマイルドに。
西池袋で30年以上、愛され続けている。

『マレーチャン』店舗詳細

住所:東京都豊島区西池袋3-22-6/営業時間:11:00~15:00・17:00~22:00(土・日・祝は11:00~22:00、月はランチのみ営業 )/定休日:無/アクセス:JR・私鉄・地下鉄池袋駅から徒歩2分

マヌエル・カーザ・デ・ファド

円盤の中で魚介の旨味が絡み合う

海の幸のカタプラーナ1人前1300円(2人前より注文可能)。

ポルトガル南部、アルガルヴェ地方に伝わる郷土料理。日本でもなじみ深いタラやアサリなどの魚介を、同国に古く伝わる円盤形の銅鍋、カタプラーナに入れてじっくりと蒸し煮にする。鍋の熱伝導率が優れているため、素材の味を生かしたまま、具材がふっくらと仕上がるのだ。焼きエビを丸ごとミキサーにかけてこしたスープは、コクの中にも香ばしさがあり味わい深い。魚介とスパイスのコリアンダーが豊かな風味を醸し出す。

店内を彩るポルトガルのタイル、アズレージョ。伝統民謡ファドのライブも(感染拡大防止のため現在未定)。
タラの塩漬けとジャガイモでつくる定番の郷土料理、バカリャウのコロッケ1000円。

『マヌエル・カーザ・デ・ファド』店舗詳細

住所:東京都千代田区六番町11-7 アークスアトリウムB1/営業時間:11:30~14:30(14:00 LO)・18:00~22:00(21:00 LO)/定休日:無休/アクセス:JR・地下鉄四ツ谷駅から徒歩3分

レッサムフィリリ

ヒマラヤのスパイスが効いた宮廷料理

炭火で野菜もほくほく。ギャコック5500円(3~4人前。要予約)。銅製の鍋は店員のチョウデーさんによる手作り。

「チベットとネパールの料理屋文化を知ってほしい」と、両国の血を継ぐオーナーのパサン・ビスワカルマさん。ギャコックは、もともとチベットの宮廷料理で、現在はネパールの祝宴などでも供される。鶏ガラと豚骨からとったスープに、ヒマラヤのスパイスとハーブを利かせて、野菜と肉を投入。中央の筒に入れた木炭の火で一気に熱する。骨付きチキンとスペアリブは、ほろほろでジューシー。素材の旨味が凝縮された文句なしの一品だ。

現地の職人による仏画や装飾。
鍋のお供にはネパールのどぶろく、チャン660円(グラス)を。

『レッサムフィリリ』店舗詳細

住所:東京都港区高輪2-14-9 三愛ビル梅館101/営業時間:11:00~22:00/定休日:無/アクセス:地下鉄浅草線・京急本線泉岳寺駅から徒歩3分

構成=フラップネクスト 取材・文=稲葉美映子(風来堂)、佐久間春奈 撮影=井上洋平、本野克佳