決め手は塩、火、油、水。日本で南インドの味を表現『the MANDA』【高円寺】

リアルな南インドの味×日本の風土

ガーリックとスパイス香るカリフラワーのゴビフライ800円(手前)。スパイスグレービーが引き立つ半熟オムレツ600円。本格焼酎炭酸割り700円が合う!
ガーリックとスパイス香るカリフラワーのゴビフライ800円(手前)。スパイスグレービーが引き立つ半熟オムレツ600円。本格焼酎炭酸割り700円が合う!

店主の増田直生さんが表現するのは、インド南部のタミル・ナードゥ州とケララ州の味。つくり込んできた料理の答え合わせをするように何度も現地を訪ね、確信したことを料理に映し出す。そこでたどり着いた答えは、「スパイスも大事だけど、決め手は塩と火と油と水。日本の食材で南インドの味を成り立たせる」ことだ。「インド料理=カレー」という安易な公式を脱却し、野菜料理やオムレツも南インドの風が吹く味わいに昇華させる。「フレンチ、イタリアンと並ぶ選択肢として、文化ごと味わってほしいですね」。インド人客をも魅了する現地感あふれるリアルな美味にどっぷり溺れよう。

スパイスをふんだんに使う力強いマトンカレー1500円、パロタ300円。
スパイスをふんだんに使う力強いマトンカレー1500円、パロタ300円。
洗練された店内。ヒップホップやダブがBGM。
洗練された店内。ヒップホップやダブがBGM。
スパイス料理と相乗する本格焼酎が充実!
スパイス料理と相乗する本格焼酎が充実!
現地の名店で学んだパロタは手づくり! デニッシュのごとく層が重なるパロタ。ぜひトライしたい。
現地の名店で学んだパロタは手づくり! デニッシュのごとく層が重なるパロタ。ぜひトライしたい。

『the MANDA』店舗詳細

住所:東京都杉並区高円寺北3-34-2/営業時間:17:00~23:00(土・日はランチ営業する場合あり、詳細はInstagramにて)/定休日:水/アクセス:JR中央線高円寺駅から徒歩7分

魂のミックススパイス「トゥナパハ」を故郷から『福藍(ふくらん) スリランカ料理&酒場』【阿佐ケ谷】

スリランカ×屋台フード

食事にもつまみにもなる、チーズコットゥチキン1550円、イチゴとマンゴーのフレッシュジュース600円(時季により素材は変更)。
食事にもつまみにもなる、チーズコットゥチキン1550円、イチゴとマンゴーのフレッシュジュース600円(時季により素材は変更)。

南阿佐ケ谷『FukuLan』の姉妹店として誕生。「本店は肉中心の男飯(笑)、新店はよりヘルシーさを意識。夜はお酒と会話を楽しめることは共通です」と店主のスシル・ナガハワッタさん。スリランカ屋台の定番「コットゥ」は10種類以上。平焼きパン「ロティ」を刻み、野菜や肉と炒めたもので、食事にも肴(さかな)にもなる。豆や野菜のカレーを盛り合わせたカレープレートも用意。いずれも、故郷から届く「トゥナパハ」が決め手だ。地元産の上質なスパイスやハーブを調合したもので、香り高いうちに使いきるのがモットー。食事、軽飲みと多彩なシーンで立ち寄りたい。

豆カレーや野菜カレーなどが彩るスリランカカレープレート1600円~。スリランカのビール700円。
豆カレーや野菜カレーなどが彩るスリランカカレープレート1600円~。スリランカのビール700円。
ほっとできる雰囲気。夜はラフな酒場的に利用できる。
ほっとできる雰囲気。夜はラフな酒場的に利用できる。
家族謹製の「トゥナパハ」が味の決め手。スシルさん(中央)、料理人歴15年のダムスカさん、スタッフのナオさん。
家族謹製の「トゥナパハ」が味の決め手。スシルさん(中央)、料理人歴15年のダムスカさん、スタッフのナオさん。

『福藍 スリランカ料理&酒場』店舗詳細

住所:東京都杉並区阿佐谷南2-17-5 2F /営業時間:11:00~15:00・17:00~23:00/定休日:火/アクセス:JR中央線阿佐ケ谷駅から徒歩2分

わが道を行く自由闊達なスパイス料理『ラナンクルス』【落合】

妄想ビリヤニ×土器

夜の料理より、ドキ土器ビリヤニ鴨といちじく1700円。素材は時季により変更。和出汁のパリップ(豆カレー)は+300円でセットに。
夜の料理より、ドキ土器ビリヤニ鴨といちじく1700円。素材は時季により変更。和出汁のパリップ(豆カレー)は+300円でセットに。

おそらく日本で唯一、歌舞伎町のホストクラブで間借り営業をしたのをはじめ、さまざまな場所を経て待望の実店舗を開店。廃墟と化していた物件を一から手掛け、自身が野菜のおいしさに開眼したスリランカ料理を軸にしたスパイス料理でもてなす。なかでも、ここでしか味わえない料理が、夜の“妄想ドキ土器ビリヤニ”だ。1人前用サイズの土器を特注し、注文ごとに炊き上げる釜飯スタイル。具の組み合わせ、蓋を開けたときの香り、彩り、食感や味のユニークさに店主の五十嵐未央さんの独創性がスパークする。「新しい発見を届けられたら」と、「楽しませたい」が詰まる料理に笑顔になる。

ヤングコーンとえびのスパイス春巻き400円、クロモジとアオモジが香る黒糖焼酎900円。
ヤングコーンとえびのスパイス春巻き400円、クロモジとアオモジが香る黒糖焼酎900円。
棚の一角は、店主お気に入りのオブジェが並ぶ趣味のコーナーに。
棚の一角は、店主お気に入りのオブジェが並ぶ趣味のコーナーに。
外食の新体験にドキドキしてください!「食べ疲れない味を目指しています」と五十嵐さん。
外食の新体験にドキドキしてください!「食べ疲れない味を目指しています」と五十嵐さん。

『ラナンクルス』店舗詳細

住所:東京都中野区東中野4-26-12 /営業時間:12:00~14:00LO・18:00~21:00LO(昼は木・金・土・日、夜は水・木・金・土営業)/定休日:月・火(不定あり)/アクセス:地下鉄東西線落合駅から徒歩5分

二毛作の夜の部は酸&辛に特化したタイ料理『Orangutan(オレンガタン)』【中野】

タイ東北料理×夜の顔

炭火で焼き上げる、焼き豚のイサーン風ハーブサラダ1400円、夏限定のとうもろこしのサラダ1200円。タマリンドを使ったオリジナルビール1400円は料理と相性抜群。お通し600円はカオニャオ、ハーブ、ひと口アイスが付く。
炭火で焼き上げる、焼き豚のイサーン風ハーブサラダ1400円、夏限定のとうもろこしのサラダ1200円。タマリンドを使ったオリジナルビール1400円は料理と相性抜群。お通し600円はカオニャオ、ハーブ、ひと口アイスが付く。

昼はカフェ『LOU(ルー)』として営業する空間が、夜になると看板はおろか、内装や器までも変わり、タイ料理店に変身する。提供するのは、タイ東北部、イサーンやチェンマイを中心とした郷土料理。タマリンドや発酵が生む酸味と、唐辛子の辛味でおりなすハーモニーが特徴だ。料理を手掛けるのは、20年来タイ料理をつくり続けてきた内山亮さん。「現地流の食体験をしてほしい」という考えのもと、食事に必至のカオニャオ(蒸した糯米)とハーブをお通しとする。クラフトビールやナチュラルワインを相棒に、旅気分を満喫。

マネージャーの飯田遼さん(左)とスタッフの皆さん。開店前には現地を訪ね、本場の味を体験した。
マネージャーの飯田遼さん(左)とスタッフの皆さん。開店前には現地を訪ね、本場の味を体験した。
イサーン地方の牛肉のハーブスープ1600円。
イサーン地方の牛肉のハーブスープ1600円。
テーブルもタペストリーもタイムード満点。
テーブルもタペストリーもタイムード満点。

『Orangutan』店舗詳細

住所:東京都中野区中野5-53-4/営業時間:18:00~23:00/定休日:水・木/アクセス:JR中央線・地下鉄東西線中野駅から徒歩6分

取材・文=沼 由美子 撮影=井原淳一
『散歩の達人』2026年8月号より