駄菓子屋感覚でクッキー1枚50円『Kies』
骨董通りを歩くと、ガラス越しに瓶詰めされたクッキーやビスケット、ケーキの並ぶ姿が見え、思わず立ち止まる。店主の堀さん曰く「駄菓子屋さんのように気軽に」、客が好きなクッキーを1枚から選んで買う。焼き菓子の種類によって素焚糖やブラウンシュガーなどの砂糖を使い分け、味や食感がさまざまに。お酒に合う、塩が効いたカレーやクミンのクラッカーは〝大人〞も満足だ。
『Kies』店舗情報
飲んだ後に寄りたい夜型ジェラート店『Mondo Gelato』
本場・イタリアを何度も訪れるうちにジェラート熱が高まり、脱サラして開業した店主の角田智美さん。この地を選んだ理由は「『西荻で買い物したい』という地元愛が強い人が多いと感じたから」。定番のミルクとチョコソルベ、季節の果物の他に、霧島産のほうじ茶や玄米茶を使った風味豊かなお茶のジェラートが人気。平日・土曜は22時まで開いているので飲んだ後の締めにもいい。
『Mondo Gelato』店舗情報
からだにやさしいホッとする焼き菓子『Sing』
西荻で10年続く焼き菓子店『Khanam』が営んでいた喫茶「trim」が今年4月に閉店。内装はそのままに『Sing』として開店したのは、元「trim」店員の安楽真由さんだ。接客から菓子作りまでを一人でこなすも、「お客様がどれにしようか迷っているのがうれしくてメニューは減らせない」と笑う。植物性食材のみを使い、「ホッとできるような味の」マフィンやプリン、タルトを販売。
『Sing』店舗情報
70年の歴史が詰まった皆に喜ばれる洋菓子『こけし屋』
作家や画家などの文化人から地元の人に愛され、70周年を迎えた『こけし屋』。「創業者の教えを守り、チェーン展開をせずやってきました。朝、本館6階で作ったケーキは、ここと荻窪タウンセブン店でその日のうちに売ります」と支配人の河野義広さん。ケーキや焼き菓子は並ぶとすぐに売れていく。1000円でケーキを3個買い、鈴木信太郎の包装紙に包んでもらえる幸せが今もある。
『こけし屋』店舗情報
取材・文=川端美穂(きいろ舎) 撮影=オカダタカオ
『散歩の達人』2019年11月号より